65歳雇用延長で私達のライフプランはどう変わる?»マネーの達人

65歳雇用延長で私達のライフプランはどう変わる?

企業は65歳までの雇用確保が義務に


  初めまして、マネーの達人に参加させて貰います、片田舎の松江市でFP活動をしている古川FPと申します。お金に関することをなるべく分かり易い言葉やブログ感覚でお伝えしたいと存じます。どうぞ、宜しくお願いします。

  さて、5月になり花のゴールデンウィークも後半に入りました。そんな4月~5月には、私たちの暮らしに関わる大切な変化が毎年ありますが、特に今年の変化は大きいと思いますが、お気づきですか?ライフプランを大きく揺さぶることにもなる、私たちの働き方と老後生活に関連した事が大きく変わりました。

  老後生活の基本を支えるのは、公的年金ですが、その公的年金の中の一つである厚生年金の支給開始年齢が60歳から65歳まで段階的に上がるようになり、今まで通りの60歳定年ですと年金の空白期間が発生します。

  もう少し詳しくお話しすれば、男性の厚生年金支給開始年齢が60歳から61歳に引き上げられて、段階的に65歳まで引き上げられます→3年ごとに1歳の引き上げとなります。(女性は男性の5年遅れで実施)その空白期間を解消するために、労働者の希望者全員に65歳までの雇用確保を企業に義務付ける改正高年者雇用安定法がこの4月1日に施行されました。

65歳雇用延長で社員の給与は下がる


  今までの高齢者雇用安定法は定年を過ぎた60歳以上の雇用を確保するため、これまでも (1) 定年の廃止 (2) 定年の引き上げ (3) 継続雇用制度の導入・・・のどれかを求めていましたが、労使協定で企業よりの雇用基準でした。

  その基準では厚生年金の支給開始年齢とイコールでないために、改正法で例外を除き希望者全員を雇用するに変わりました。ここまで読むと、働く人には大変有り難く、退職イコール年金支給で年金空白もなく安心してセカンドライフに移れるのですが、そこには問題が有ります。

  企業側から見ると、改正された法の通り行うと全員に支払う人件費が、60~65歳の方々に支払う人件費分ほど多くなります。各企業ともそれだけ収益が上がれば良いのですが難しい現実もあります。そこで、考えられたことは、今までの人件費の総支払額と変わらない額にする事です。当然働く人が増えても支払う総人件費が同じなら、そこの会社に所属する人の給料が下がることになります。

  昨年10月には、大手通信会社が60歳以降の賃金原資を出すために、40~50歳代の賃金カーブをカットする新しい賃金制度が提案されました。大手企業は、大方、その様な形態になって行くと思われます。

従来以上に慎重なライフプランが必要


  ライフプランを考える上で、大方の60~65歳の方々は、子育ても終わり住宅ローンも大半返済済と思われます(今後は晩婚化で変わると思います)。60歳前の賃金より少なくなっても、年金支給までつなぐ事が出来、ラッキーな年代です。しかし、困るのは急に40~50歳代の賃金カーブを抑えられることです。

  この世代は、まだ、お子様が大学在学中や住宅ローンなどがかなり残っている可能性、そして、最後の老後資金準備のラストチャンスの時期なのですから大変です。アベノミクスで物価や社会保険料(アベノミクスとは関係なく)は上がるのですから、大変を通り越すかも知れません。更には、若年層の雇用調整で採用の手控えなども考えられます。

  今後のライフプラン作成に当たっては、お子様の教育資金や夢のマイホーム計画など従来以上に慎重に計画しなくてはなりません。

  さらに、大企業の会社員が加入する健康保険組合が相次いで保険料率を引き上げています。他にも、介護や労災などの社会保険制度の保険料が有ります。それらの社会保険料は、労使で折半してお給料からの天引きですので、負担が増た事を意識しづらいですが確実に可処分所得は減少していると思われます。

  この4月からの動きからも、人生を長いスパンで考えるライフプランが、ますます必要になってきたことをお感じになって頂いたかも知れませんネ!?ますます各家庭の所得に合わせた夢計画と、それぞれが、幸せとは何かを問い直す切っ掛けになれば良いですね!

この記事を書いた人

古川 修一 古川 修一»筆者の記事一覧 http://www.furukawa-fp.jp

古川FP事務所 代表
2001年末に損害保険会社の代理店研修制度を経て保険代理店・古川FP保険企画を設立。2007年より、本格的にFPコンサル業の古川FP事務所を開業。得意分野はライフプラン、リスクと保険、住宅取得、家計・住宅ローン見直し等。ライフプランや住宅ローンや家計見直し等で、新聞社、経済誌の取材やテレビ出演等多数。セミナー講師などでも奮闘中。
<保有資格>:2級FP技能士(資産設計提案業務)、ファイナンシャルプランナー(AFP)、DC(確定拠出年金)アドバイザー、損害保険特級一般、損害保険プランナー、シニア・ライフ・コンサルタント

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