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「損しないための住宅ローン」…3つのポイント

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「損しないための住宅ローン」…3つのポイント

 数年前から「得する住宅ローン」、「○○○万円得する住宅ローン」…などと誇大広告ならぬこうしたテーマでセミナーを開催したり、コラムを書いたりしている方がいますが、この世の中に「得する住宅ローン」はありません

 実は私も、以前、とあるハウスメーカーからこのような演題でセミナーの講師依頼がありましたが…もちろん、丁重にお断りしました…しかし、損をできるだけ回避する方法はあります。そこで今回は「損しないための住宅ローン」の基本中の基本のポイントについてお話したいと思います。

1.金利情報を把握する

 ローン金利はご存知のように金融機関によって差があります。基本的なことですが、なかなか把握できていない方も多いのではないでしょうか。金融業界の動向をみますと、金利が高くても住宅ローン残高が伸びている金融機関は数多くあります。

 なぜ、この金利で借りるのですか? あるいはよくこの金利で貸しますね? というような「住宅ローン商品」はまだまだあります。30年前でしたら、各金融機関の住宅ローン金利は横並びでまったくと言っていいほど、差がありませんでしたが、今は違います。金利情報もWEBで安易に取得することができます。

 気を付けなければいけないのはキャンペーン金利と店頭金利の二枚舌ならぬ、金利表示ですね。新規あるいは借り換えをお考えの方はキャンペーン金利を見てくださいね。まずはメガバンクとネットバンクの情報を確認するのがいわゆる世間相場が把握できますので、有効な手段だと思います。

2.保証料と実行手数料をしっかりと確認する

 最近では保証料(*1)が必要ない金融機関が増えてきています。特にネットバンクの大半は保証料免除、それ以外の金融機関の多くは残念ながら、保証料が必要になります。

 そこでひとつボヤキます…30年以上前になりますが、私が銀行に入行した当時は審査の結果、回収に懸念がありそうな方だけに保証付ローンとして、保証料を支払ってもらうのが一般的でしたが、現在ではほぼ全員の方に保証料を要求しています…なぜかはここでは触れませんが…

 そして、実行手数料ですね。この手数料ですが、一般的にはローン金額の2.1%程度でしょうか? こうした高額な手数料は主にネットバンクということになります。保証料と実行手数料を一括で支払うとほぼ同程度の金額となるのが一般的ですが、繰り上げ返済をされた時には差が出ますので注意を要します

 何れにしてもこうした費用も決して無駄にはできませんので、業界動向をしっかりと把握したですね。

*1:保証料:借りた方が何らかの理由で返せなくなった場合に本人の代わりに金融機関に返済してくれる保証会社に支払う料金…有料の保証人ということですね。この場合、銀行の代わりに保証会社から返済を責められます。ローン返済が免除されるわけではありません。

3.金融・経済情勢を把握すること

 普段、新聞、TVなどの経済情報はしっかりと把握したいですね。なかなか将来の金融情勢などは予測できませんが、金利タイプ(固定?変動?)を選択する時には「ライフプラン」と並んで重要なポイントになりますね。少し乱暴かもしれませんが、金融機関の営業マンが勧めるタイプの逆を選択すれば、間違いは少ないのでないでしょうか?

 どうでしたか、難しいことではないと思いますので、これから住宅ローンをお考えの方、あるいは借り換えをご検討の方はぜひとも実践してみてください。とにかく、この世の中「得する話」はありません! 如何に「損」を減らすかを真剣に考えてみてはいかがでしょうか。(執筆者:小林 裕市)

《小林 裕市》
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小林 裕市

小林 裕市

株式会社 アクトFPオフィス 代表取締役 CFP、1級ファイナンシャル・プランニング技能士 明治大学卒、地方銀行入行、勤続18年4か月(本部企画部門などの勤務のほか、本店営業部、東京支店にて支店経営を経験)、その後、大手生命保険会社に転職、勤続5年1か月(コンサルティング営業を経験)2004年に独立系ファイナンシャル・プランニング事務所「アクトFPオフィス」を設立、金融現場の未経験者が多い独立系FP事務所のなかで数少ない実務派FP、現在ではスタッフ2名とともに年間100件以上の相談に応じている。さらに2000年4月からは事例勉強会「FP研究会」を専門家集団にするために発案し事務局として参画、これまで10年以上に渡り、FP・弁護士・税理士・司法書士・行政書士・社会保険労務士・不動産鑑定士・土地家屋調査士などの専門家と定例勉強会などを通じ、財産に係る様々な問題解決に取り組んでいる。 寄稿者にメッセージを送る

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