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中古住宅への新しい融資 ~「リフォーム一体型住宅ローン」とは?~

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中古住宅への新しい融資 ~「リフォーム一体型住宅ローン」とは?~

 近年は消費税の増税や新築マンション価格の上昇という要因以外に、立地が良いモノやご自身のこだわりを反映させた住宅に住みたいという方が増えています。そこで中古住宅に関する関心が高くなり、リフォームやリノベーションに関連する商品が多様になってきたように思います。

 しかし、先立つものはお金でありまして十分な資金がなければなかなか思い通りにいきません。そんなニーズを反映し近年では、このリフォームを資金面からバックアップする、住宅ローンと一体になったリフォームローンを提供する金融機関が増えているようです。

 従来なら、住宅ローンとリフォームローンは完全に別商品と考えられ、無担保であるリフォームローンは金利も高く、借入期間も短いものが通常でした。従って中古住宅を購入しようにしても、リフォーム代の予算が限りがあるため状態のいいモノに制限されてしまったり、リフォームが出来る内容が限られてしまう側面があったと思います。

 これがこのリフォーム一体型住宅ローンだと、通常の住宅ローンと同等の金利や期間で借りられるので、資金計画に余裕が出てリフォームの工事内容や中古住宅の選択肢に幅がでてくるように思います。

 このローン、消費者にとってメリットが高い制度でありますが金融機関にとってはどうでしょうか?

 ある金融機関では、住宅ローンのリフォーム活用プランという形でリフォームに対する融資をするのですが、それを機に住宅ローンの借り換えをすすめるプランを出していました。なるほど、一体として比較的低金利で貸し出すことをPRポイントに、本体の住宅ローンを取り込もうという作戦のようです。このように金融機関としてはチャッカリ戦略を立てて、新サービスを開発しているようです。

 ついつい資金的に余裕が出てくることで、必要のない設備をつけてしまったり、間取りの変更だけのつもりがキッチンやバスもお願いしてしまった…なんてことは避けたいとこでありますので、我々消費者としては新しい情報をキャッチしながらも慎重に比較検討して、自分に最適なものを選ぶことが必要ではないかと思います。(執筆者:田井 能久)

《田井 能久》
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田井 能久

執筆者:不動産鑑定士 田井 能久 田井 能久

株式会社 タイ・バリュエーション・サービシーズ 代表取締役/専任不動産鑑定士 大学卒業後、国内最大手の不動産鑑定事務所に勤務し、1995年に不動産鑑定士資格を取得。その後、米国系不動産投資ファンドに転職し、資産評価業務を担当。全国各地でさまざまな物件の現地調査と価格査定を行った。2006年に独立し、株式会社タイ・バリュエーション・サービシーズ(http://www.valuation.co.jp/)を設立。1,000件以上の評価実績を有し特に相続や訴訟に関連する案件を得意とする。海外事業では滞在型余暇を楽しむ人に助言する「ロングステイアドバイザー」業務を行い、2015年にマレーシアの企業と業務提携開始。MM2H取得アドバイス業務や海外不動産投資アドバイスを行い(https://malaysia-longstay.com/)自身も2018年にMM2Hを取得。元愛知大学非常勤講師で現在セミナー活動もしながら各種WEBメディアに記事提供を行う。 <保有資格>:不動産鑑定士 寄稿者にメッセージを送る

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