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保険は「好き嫌い」ではなく、「必要か不要か」で考えよう

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保険は「好き嫌い」ではなく、「必要か不要か」で考えよう

 私は現役の保険営業マンです。毎日、多くのお客様に保険をお勧めし、給付金や保険金の請求のご案内をしています。お客様に「入っていて良かった。」と言われると、たぶん保険販売においてしか味わえない、決して素直には喜べないけれど、ささやかなお役立ち感を抱きます。つまり、お客様が「入っていて良かった。」と言われる時は、被保険者の方に何かが生じてしまった事を意味します。

「保険大嫌い人間」だったA社長

 例えば、A社長は所謂「保険大嫌い人間」でした。私がA社長に出会ってから、ずっと保険の紹介をしようとしてきたのですが、なかなか本題に入らしてくれませんでした。しかし、妙にお互いに気が合ったのか、連れだってランチに出向いたり、旅行先での楽しかったエピソード等を話してくれたりしていました。

 そんなお付き合いのある日、私が「A社長は確かに会社の王様ですが、A社長の場合は裸の王様ですね。」と話しました。会社の責任者である社長が、医療保険のみに加入されていて、死亡保険には何も加入されていなかった事を、私が皮肉って表現したのです。

 ピンときた社長は、ようやく保険の提案に耳を貸して下さるようになり、しばらくして死亡保険に医療特約を付加してご契約を頂きました。そのご契約の半年後にA社長は膵臓がんを患い、お亡くなりになりました。

 幸い会社は奥様が承継し、将来は息子様が後を継がれるとの事でしたが、奥様にご挨拶にお邪魔した折に「頑固な主人に裸の王様の話をして頂いて、本当に助かりました。」と言われましたが、あの保険嫌いのA社長も苦笑いをしているに相違ありません。

契約はお断りした会社員のBさん

 また、会社員のBさんは、総務の職場で仲間の従業員の勤務管理をされています。たまたまお立ち寄りした際に、Bさんに重大疾病保障のご案内をしました。日頃から職場の皆様の健康診断等で、社員の皆様の健康管理に留意されているBさんは、その保険の必要性を理解されて、すぐにご契約の内諾を頂きました。

 しかし、お体の現況を告知される時に、最近の健康診断にて便潜血の告知があり、他にも治療中の告知があり、残念ながら今回の契約はお断りする結果になってしまいました。もし、Bさんにもっと早く保険のご案内をしていたならば、問題なくご契約も頂けたかも知れません。

保険の必要性は冷静に判断しよう

 よく「保険は嫌いだから入らない」と言われる方もいらっしゃいます。また「今まで病気もしたことないから、保険はいいよ」とも言われます。確かに資産が潤沢にあり、遺族の方の生活にも何の不安もなければ、保険は不要です。それにたとえ資産がなくても、天涯孤独であれば遺族の方の将来の心配は無用かも知れません。

 さらに、今現在はご健康でも突発的な事故は予測もつきません。そして40代では三大生活習慣病による死亡が約半数を占めています。(平成23年人口動態統計年報 厚生労働省)過剰な保険は言うまでもなく必要ありませんが、少なくとも家族の将来に不安の影を残さない程度の保険は準備しておくべきです。

 そして決して今の健康状態を過信してしまうのではなく、ましてや保険の好き嫌いのみで保険の是非の判断をしないようにしてください。保険はあなたに、あなたとのご家族に、あなたの会社にとって、必要なのか不必要なのかを考えて、契約の可否を導き出すものです。(執筆者:松山 靖明)

《松山 靖明》
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松山 靖明

松山 靖明

不動産管理の営業を経て、現在は生命保険に携わる。一貫して法人に関与し、経営者に寄り添える営業を目指す。他に地域の市民講師として年金・相続等の講演。NPO法人 日本FP協会(大阪)の「くらしとお金のFP相談室」2020年 相談員。スカラシップアドバイザーとして高校にて講演活動など積極的に展開。 <保有資格>:FP技能士1級、CFP(サーティファイド ファイナンシャル プランナー)、TLC(トータル・ライフ・コンサルタント 生保協会認定FP)、宅地建物取引士、DCプランナー2級、第2種情報処理技術者、小学校教諭、養護学校教諭、ビジネス法務エキスパート、ファシリティマネージャー、第一種衛生管理者、社会保険労務士、年金アドバイザー2級、生命保険支払専門士 寄稿者にメッセージを送る

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