1年で2600万円稼いだ杉村太蔵氏の投資術 芸能人に学ぶ株投資の極意(3)»マネーの達人

1年で2600万円稼いだ杉村太蔵氏の投資術 芸能人に学ぶ株投資の極意(3)

 今回で3回目となった「芸能人に学ぶ株投資の極意シリーズ」ですが、今回は2013年の1年間で2600万円もの利益を出した元衆議院議員の杉村太蔵氏に注目し、彼がどんな投資術を用いたかちょっと覘いてみたいと思います。


株投資で2600万円の利益を出した杉村太蔵さんの投資術に注目



2600万円もの利益を上げた投資術とは


キーワード1. 集中投資


 まずは、どのように2600万円もの利益を上げることができたのか、その手法に注目してみましょう。

『「僕が集中投資したのは、一昨年の11月以降です。当時の野田首相が 安倍自民党総裁との党首討論で『解散する』と発言しました。これを聞いてから、これはという銘柄を買ったんです。それは自動車、建設などの3銘柄ですが、 500万円以上をつぎ込みました。確実に上がると確信しましたね。それを昨年5月に売って、東京オリンピックが決まるんじゃないかと予想が出た8月末に、 そのおカネを五輪銘柄の建設株に再投資したんです」

これを10月初めにすべて売り、2600万円もの利益を出したというわけだ。』(引用元:現代ビジネス http://gendai.ismedia.jp/articles/-/38253)

 杉村氏が用いた投資術。それは「集中投資」、つまりこれだ! と思う銘柄に資産を注ぎ込む投資術でした。500万円以上の資産をたった3銘柄だけに投資するという大胆とも言える投資法ですが、 “確実に上がる” と言える根拠があったからこそ可能だった集中投資

 一般的には分散投資が好まれますが、相場動向によっては集中投資も有効であることが証明されたと言えるでしょう。

キーワード2. 1つの視点からの投資


 また、注目に値するのが彼の視点です。私たち個人投資家が見習うべき株式投資に対する彼の視点とは…。

『元政治家らしく、こんな視点で投資をしているという。「僕の投資スタイルは、大きな政治の流れから、株価がどう反応するか予想するところからスタートします。そして、確信をもって一点集中すること。一昨年11月の段階で予想されたのは、円高から円安への転換でした。そこで、 円安の恩恵をいちばん受けるのはどの業種かを考えた。逆にいえば、野田政権下でもっとも苦しんだ業種は何か。僕からみて、いちばん気の毒だと思ったのは自 動車業界です。円安に転じれば確実に輸出が増える。だから自動車株を買ったわけです」』(引用元:現代ビジネス http://gendai.ismedia.jp/articles/-/38253)

 さすがは元衆議院議員、彼は株式相場を「政治」という視点で見ています。“大きな政治の流れから、株価がどう反応するか予想する”、つまり政治と株式相場の関係から今後の相場動向を予測しているわけですね。

 もちろん政治という視点だけが正解ではなく、株式相場を見る視点は様々です。言い換えると、どんな視点でも良いので自分なりの視点から株式動向を探り、今後値上がりするであろう銘柄を買う。これが私たちが学ぶべき投資術なのです

 どんな視点から株式相場を見るかは投資家によって選択が異なりますが、例えば東京オリンピックという視点で、または為替(円高or円安)、なでしこ銘柄、配当・優待銘柄などなど。選択肢はいくらでもあり、正解はなく間違いもありません。ポイントは、一つの視点から今後高い確率で値上がりする銘柄を探し当てることです。

キーワード3. ナンピン買い


 もう一つ、杉村氏がオススメする株式投資の極意はこちらです。

『買った株が値下がりすると損をしたとお思いでしょう。確かにそうですが、下がったときこそ買い増しのチャンスなのです。私が今回のアベノミクス相場で、資産を1000万円以上増やすことができたのも、株価が下がったときにコツコツと買い増しをしたからです。』(引用元:NEWSポストセブン http://www.news-postseven.com/archives/20130816_204920.html)


 簡単に言うと、「ナンピン買い」をオススメしているわけですね。

 ナンピン買いというのは、例えば1000円で買った株が900円に下がってしまったものの、900円でもう一株買い増し。2株購入平均価格が950円となり、仮に今の株式価格から50円上がれば、損益±0円になるという道理です。杉村氏はこのナンピン買いで資産を1000万円以上増やすことに成功したわけですね。

 道理から言えば、ナンピン買いは有効手法の一つなのですが、それが有効となるには条件が整っていなければなりません。

 その条件とは、基本的に「上昇トレンド」であることです。

 杉村氏がナンピン買いで買い増ししたのは、アベノミクス効果による上昇トレンド発生中の時のことです。上昇トレンド中に株価が下がっても、それはあくまでもポジション調整や利益確定といった要因による下落であって、トレンド自体が下降し始めたわけではありません。その上昇トレンドが続いているという条件を満たしている時に限り、ナンピン買い手法は有効なのです。

 逆に、下降トレンドに反転していることが確認されたなら、ナンピン買いは危険です。杉村氏が最後に指摘しているように、 “その会社の業績が悪化していることから株価が下落しているのであれば” すぐに損切りが不可欠、さもないと損失が拡大します。

 ナンピン買いは、株式投資初心者には難しい手法ですので、個人的にはオススメしません。ナンピン買いの道理を口で言うのは簡単なのですが、実際のところ、株価が下落した時にそれがポジション調整による下落なのか、それとも下降トレンドの始まりなのかを見極めるのがとても難しいんです。ここでは、ナンピン買いという手法もある、ということを知っておくだけで十分でしょう。

まとめ 当たり前のことをやり遂げる難しさ


 さて、今回は杉村太蔵氏の投資術から3つの教訓を学ぶことができました。
◆これだ! と思う銘柄に集中投資
◆独自の観点で今後値上がりする銘柄を探し当てる
◆場合によってはナンピン買いで買い増し
 こうして見ると、「当たり前のことしか言ってないじゃん」という声が聞こえてきそうですが、全くその通りなんです。株式投資を含め資産運用で資産を増やすためには、結局 “当たり前の事” が有効で、セオリー通りに資産運用すれば高い確率で資産を増やすことができるのです。

 ただし、その当たり前のことをやり遂げるのが非常に難しく、様々な要因が人間の心理と感情を揺さぶり、セオリーに忠実でいられなくなるのが人間という生き物であることを決してお忘れなく。(執筆者:堀 聖人)

この記事を書いた人

堀 聖人 堀 聖人»筆者の記事一覧 http://money-worker.com/money-worker/

「お金のために働くのではなく、お金に働いてもらう」ことをライフテーマとするアラフォー。銀行にお金を預けるだけでは時間とお金を活かしきれていないと悟り、お金がお金を生む仕組みを独学で学ぶ。投資歴は株式投資8年、FX3年。開設済み証券口座は5口座、FX口座は10口座以上。株式投資、FX投資、クレジットカードをメインに鋭い視点からなるコラム執筆中。日経ヴェリタスなどでもコメント。
<保有資格>:第二種証券外務員資格
<メディア掲載>:日経ヴェリタス 2015年11月15日号、 株完全ガイド(晋遊舎)

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