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介護保険施設の入居費用はどのくらい必要なの?

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介護保険施設の入居費用はどのくらい必要なの?

介護保険では、在宅で生活する方の支援として在宅サービスがありますが、在宅で介護保険を利用していた高齢者の方が在宅での生活が困難になった時に次なる施策として施設サービスがあります。

介護保険法の中に定められている施設には、介護療養型医療施設・特別養護老人ホーム・老人保健施設・グループホーム等があります。各施設には、介護度に応じて受けられるケアであったり施設の特性がありますが、ここでは割愛させていただきます。ここでは、各施設にかかる施設費に関して、記述していきたいと思います。


介護保険施設への入居料金

介護保険法に定められている上記の施設には、大よそ決められた金額があります。これは、国が定めた介護保険法の施設である為、有料老人ホームのように各法人が料金を決めることができない分、大体似たような金額に設定されているのです。

介護保険には医療保険のように所得に総じて限度額が存在します。その限度額の段階に応じて各施設への入所料金も大きく変わっていきます。

介護保険の限度額は年金の所得に応じて4段階に分けられています。この限度額と介護度に応じて施設入所費用が決まってくるのです。

また、個室や多床室などの住環境や限度額の負担割合に応じても施設費は変わってきます。これに合わせてH27年8月1日から介護保険法の改正に伴い、介護保険の自己負担額が所得に応じて1割から2割になるのに加えて、介護保険施設への入居費にも改正が適用されるようになったのです。

特別養護老人ホームの施設利用料に関しては、介護サービス費が今までの26,000円程度から上限の37,200円(現役並み所得者の場合は44,400円)に上がることになります。

その理由は、施設サービスが2割負担になった場合、介護保険の限度額である一般世帯37200円と現役並み所得者44,400円以上の負担になる為、高額介護サービス費が適用される為です。

また、老人保健施設に関しては、現在は世帯で住民税非課税といった低所得の条件を満たしていれば、補助が出る仕組みだったのが15年8月から単身で1千万円以上の預貯金を持つ人への補助はなくす方針となったのです。

では、実際に施設費がどのような料金になるのか例を使って表したいと思います。

ここでは、特別養護老人ホームを要介護5の方が利用した時の例です。

・要介護5の人が多床室を利用した場合

施設サービス費の1割 約26,000円
居住費 約11,000円(370円/日)
食費 約42,000円(1,380円/日)
日常生活費 約10,000円(施設ごとに基準額が異なります)
合計 約89,000円

・要介護5の人がユニット型個室を利用した場合

施設サービス費の1割 約27,000円
居住費 約60,000円(1,970円/日)
食費 約42,000円(1,380円/日)
日常生活費 約10,000円(施設ごとに基準額が異なります)
合計 約139,000円

※H27年8月1日より、上記の介護保険施設サービス費の負担が所得に応じて37200円(現役並み所得者の場合は44,400円)になる場合もある。

上記の様に、特別養護老人ホームへ入所するにあたっては、10万前後の費用がかかるわけです。これは、介護療養型医療施設・老人保健施設・グループホームも同じような金額が発生してきます。なので、生活保護世帯であったり、低所得者世帯でない限りは介護保険施設への入居料金は10万~15万程度は見積もっておいた方がよいでしょう。(執筆者:西村 馨)

《西村 馨》
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西村 馨

西村 馨

1988年生まれ。現在、MSW(医療ソーシャルワーカー)として回復期病院に勤務して4年目になります。大学は社会福祉学を専攻し社会福祉士の資格を取得。現在は病院でMSWとして、介護や社会福祉制度について困っている患者様・ご家族様の相談を受けている毎日を過ごしています。そういった悩みのある方の相談を通して、私なりに考え、調べた知識を私の見解と共に皆様に紹介していけたらと思います <保有資格>:社会福祉士 寄稿者にメッセージを送る

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