マイナンバーにより大きな「税制転換・所得移転」が進む»マネーの達人

マイナンバーにより大きな「税制転換・所得移転」が進む

今年の10月1日から「マイナンバー」の通知が始まると言われて、約50日が経ちますが、私や友人たちの手元には未だ届いていません。連日のニュースでも報道されていますが、各地の地方自治体などで不測の事態(トラブル)も多く発生しているようです。皆さまのお手元には無事に届いておりますでしょうか。


資産への課税が強化される



さて、これまでの日本の税制は、得られた収入から経費などを差し引いた所得(利益)に対して、課税をするシステムでした。いわゆる資金の「フロー」に焦点が定められていたということです。それが近い将来には、マイナンバーによって、資産という「ストック」に対しても税金を掛けることが可能と成ります。これは非常に大きな税制転換です。

そのように、資産課税の強化が進行していくと、どのように成るのか?

例えば、銀行の預金残高に対して課税する「預金税」のようなものが現実になる可能性が非常に高いと思われます。そうなると「預金税」によって元本が目減りしていく可能性も出てきます。

そのような状況になると、我々国民が考えることは、資産を寝かせておくぐらいなら、お金を使おうという消費の促進や、少しのリスクがあっても投資をした方がよいという判断になっていくでしょう。以前より国が進めてきた「貯蓄から投資へ」の流れが一気に加速するわけです。

実際に社会保障の分野では、収入でなく資産を対象にした給付制限をする動きが既に始まっています。

少し前までは、特別養護老人ホームなどの介護保険施設での食費や居住費は、年金などの収入が低い人は負担軽減されてきましたが、ここ最近の各自治体では、利用者に預貯金通帳の提出を求め、資産の額が大きい人などは給付を絞っていこうとしています。

海外の一部の国(オーストラリアなど)では、高齢者の所得と資産のチェックが毎年入り、一定基準を超えると年金が貰えない仕組みに成っています。


個人から国家への所得移転が加速 私達は何をすべきか?



これまでの日本では、国家から国民(個人)に所得移転が行われてきました。しかし、国家財政がいよいよ立ち行かなくなってきて、政府はその莫大な財政赤字を減らしていかねばなりません。

マイナンバーというシステムで、取りっぱぐれをなくす対策によって、国家は収入増・支出減に向かう一方で、国民(個人)には収入減・支出増に向かわせることで、これまでとは逆に個人から国家への所得移転をしようとしているのです。国家財政の立て直しが何よりも急務である以上、その流れは今後ますます加速することは間違いないでしょう。

もはや、あらゆる資産がガラス張りになる時代が近づいてきています。銀行などの金融機関から預貯金を下して、何処かに隠そうとしたり逃がそうとしたりする人たちも増えてきていると最近よく耳にします。こずかい稼ぎ程度だったサラリーマンの副業や投資も間違いなく捕捉されます。世の男性には残念なことですが、女性のキャバクラ勤め(アルバイト)の人員も激減することでしょう。

社会の仕組みが大きな構造転換を迎えている以上、資産を減らさないようにするためには従来の”小手先だけの運用や節税”ではこの先は通用しなくなります。なにか問題が生じて、ペナルティを課せられるような大損をしないためにも、正しい知識を身に付けて、ファイナンシャルリテラシー(お金の教養)を高めていく必要があります。

例えば、少しでも節税したいなら「ふるさと納税」をするとか、利用出来るものは何でも正々堂々と有効活用すればよい。そういった心構えを今まで以上に持たなければならない時代になったということですね。(執筆者:桐山 一人)

この記事を書いた人

桐山 一人 桐山 一人»筆者の記事一覧

株式会社ノマド・グローバル 代表取締役
健康で活き活きと過ごす人生、世界を視野に入れたグローバル・ライフ「ノマド・ライフ」を提唱し、若年層を中心に多くの人々の共感と支持を得る。「若い人こそ、お金の無い人こそ、海外に目を向けた資産形成を検討すべし」と若年層を中心の資産運用のコンサルティングを得意とする。
年間のうち100日以上を海外で過ごす自他ともに認める「Nomad」自由人である。ファイナンシャルプランナー・中小企業診断士・ロングステイアドバイザーの資格を持つ。

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