※本サイトは一部アフィリエイトプログラムを利用しています

注目記事

私が30代に医療保険をおすすめしない理由

保険 生命・医療保険
私が30代に医療保険をおすすめしない理由

みなさんは医療保険に入っていますか?

保険は人生で2番目に大きな買い物と言われています(1番が住宅)。日本は保険大国と言われ、医療保険の世帯加入率は7割を超えると言われています。

そもそもこの医療保険、営業マンに勧められるままに入っている人が多いのですが本当に必要でしょうか?

人生で保険にいくら払うかご存知ですか?


例えば、30歳で入院給付金が1日1万円、入院給付金支払限度120日で60歳に払済タイプのケースを考えてみましょう。


この場合、保険料は、月に7,000円程度です。夫婦で加入すると、月に1万4,000円になり、年間支払額は約17万円となります。

この金額を60歳まで30年間払い続けると、生涯「510万円」もの医療保険を払うこととなります

特約などをつけてもっと多くの保険料を払っている方もたくさんいらっしゃいます。人生において実にたくさんの金額を保険にかけていることが分かります。

実際にがんになると、どのくらいお金がかかるのか?

保険に入る人は「みんなが入っているし不安だから」加入している方が多いです。しかし、不安というのは正体が分からないから不安なもの。

例えば、病気としてまっさきに思いつくのががん。

実際にがん経験のある人200人に質問したところ、がんにかかる治療費が100万円以内で収まった人は全体の約7割。200万円以内に収まった人になると全体の9割近くに及ぶそうです

つまり、貯金がその程度ある人にとってはわざわざ長期に渡って保険料を払い続ける必要はないということ。

20代、30代がこれから貯金をして、40代、50代になったときに200万円以上の余剰資金を貯められればそれで賄えてしまうケースがほとんどです。

その意味で、若い世代の貯蓄がない人が、貯蓄ができるまでの間に、コストを支払って安心を買うのが正しい保険との付き合い方です。

40代でも3割しか知らない「高額療養費制度」とは


「そうはいっても病気によっては200万円では足りないかもしれない」


そういった不安もあるかと思います。

しかし、公的な医療保険として「高額療養費」制度というものがあります。病院や薬局で高額の医療費を支払った場合でも一定の上限を定め、負担を軽減するという制度です。

この制度を使えば、例え手術で100万円かかったとしても、自己負担額が月約9万円になります。

年齢や年収によっても異なるので詳しくは厚生労働省HP(PDF)をご覧ください
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000075123.pdf

こういった素晴らしい制度があるにも関わらず、実はあまり知られていません。内閣府の調査によると、この制度の認知度は40代、50代でも3割です。

さらにサラリーマンの方には疾病手当金という手厚い制度もあります。病気などで会社に行けなくなったときでも被保険者の標準報酬日額の3分の2に相当する額を最長で1年6ヵ月支給されます。

病気への不安は保険では拭えない


こういった諸制度を知らずに、漠然と病気が不安だとして不釣り合いな保険料を払い続けるのはもったいないことです。


医療保険に入って安心しきってしまうよりも、「どんな病気にかかりやすいのか?」、「かかったら費用はいくらくらいかかるのか?」を考え、そうならないために日々健康に力を入れたほうが心身にとってもよっぽどいいです

先述の世帯年間保険支払額17万円をそのまま貯蓄に回し、年5%で複利運用を行えば、30年後には1,100万円もの資産を築くことだってできます。

保険会社も慈善事業ではなく、営利企業です。言うことを鵜呑みにして保険料を払い続けるのではなく、自分は「いつまで保障が必要か」を吟味し対等に付き合いましょう。

日々の小さな節約も大切ですが、手をかけるべきは大きいところから。まとまった資産をつくることができればそれを投資することで「お金に働いてもらう」ことができます。

「投資をするお金なんてない」と嘆く前に、人生で2番目に大きな買い物である保険をこの機会に見直してみてはいかがでしょうか。(執筆者:国府 勇太)

《国府 勇太》
この記事は役に立ちましたか?
+0

関連タグ

国府 勇太

国府 勇太

1984年生まれ。慶應義塾大学卒。大学院時代にFXを知りその魅力に取りつかれ、より深く知りたいとの思いからヤフーグループのYJFXに入社。ディーリング部にて、主要通貨のディールを担当したのち独立。会社を経営をしながらも、世界中を旅して自由な日々を過ごす。「マネーライフの課題解決」がモットーで、初心者にわかりやすい解説に定評がある。 <保有資格>:日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト 寄稿者にメッセージを送る

今、あなたにおススメの記事

特集