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こたつの電気代は本当に安いの? 家電量販店・メーカーを直撃しました

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こたつの電気代は本当に安いの? 家電量販店・メーカーを直撃しました

寒さが本格的になり、暖房を使う時間も増えてくると、心配なのが電気代。真冬の電気代は2万円を超える、という家庭も少なくないのではないでしょうか。


こたつの電気代は安いと言われているものの、「こたつばかり使っていたけど電気代が上がってしまった!」という人も少なくありません。

わたしもいろいろ調べてみたのですが、「自力で調べるよりプロに聞く方が早い!」と思い、家電量販店の店員さんやメーカーの方に聞いてみることにしました。

家電量販店の店員さんに聞いてみた

こたつ売り場で、店員さんをつかまえて直撃してみました。

――こたつの電気代って、本当に安いんですか?

「そうですね、基本的には、他の暖房機器に比べて電気代は安いです。消費電力が基本になるので、より電気代が安い商品、ということであれば省エネタイプのフラットヒーターの商品がおすすめですよ。」

消費電力を見てみると、フラットヒーターのものが155W、そうでないもの(遠赤消臭ヒーター)は500Wとありました。


≪フラットヒーターのもの≫


≪そうでないもの(遠赤消臭ヒーター)≫

――フラットヒーターとそうでないものでは、どのような違いがありますか? たとえば、フラットヒーターは暖かくないとか……。

「フラットヒーターは、柔らかい暖かさが特徴です。従来のこたつのように直接的に熱くなりません。」

――それはいいですね。わたし、こたつを使っているとすぐに脚が熱くなってしまって肌が痛くなるんです。

「そういう方にはフラットヒーターはおすすめです。天板の裏側全体がヒーターになっている分全体的に暖められますし、なおかつ熱くなりにくいです。それに、その名の通りヒーターがフラットになっているので、ヒーターが邪魔にならないというのもメリットではないでしょうか。」

値札に書かれている内容を見てみると、1か月の電気代目安も書かれていました。それによると、

・フラットヒーター 552円
・遠赤消臭ヒーター 3,240円

このようにかなりの差があります。

一方、本体価格はフラットヒーターの方が高めに設定されているのですが、この電気代の差を考えれば、1シーズン使えば元が取れそうですね。

――それなら、やっぱり買い替えるならフラットヒーターの方がいいでしょうか?

「そうとも言えません。フラットヒーターは暖かくなるまでに少し時間がかかります消費電力が低い分暖かさも従来のものに比べると劣るので、物足りない方もいらっしゃいます

もし、今お使いのこたつと同じぐらいのパワーが必要であれば、買い替えと言うよりもヒーターの付け替えがいいかもしれません。」


≪5,710円≫


≪7,010円≫

ヒーター部分のみ交換できるというのは、わたし、知りませんでした!

「こたつ本体だとどうしても1万円以上はします。それに、テーブル自体はなかなか壊れるものではありませんし、ヒーターが壊れたからといって捨ててしまうのはもったいないですよね。ヒーターが壊れた場合は、ヒーター部分だけ交換すればいいんですよ」

たしかに、こたつ本体を丸ごと買い替えるとしたら、粗大ごみとして捨てなければなりませんし、なかなか面倒です。

ちなみに、後日調べてみると、どのこたつでもヒーターの交換ができるというわけではないようです。

販売されているヒーターのサイズは29cm×29cmというものですが、古いこたつだとこの規格に合わないものもあるそうなんです。

こたつ裏の形状によっては強引に設置することもできるかもしれませんが、期待しすぎない方が良さそうです。

また、うろうろと暖房器具の売り場を見ていると、やはりこたつの電気代が安いというのは間違いないな、と思いました。

たとえば、おしゃれな上に空気が乾燥しないという魅力もあるオイルヒーター。


1か月の電気代が1万円近くかかってしまいます。これは1日8時間使用した場合の試算ですが、同じ条件の計算でこたつなら高くて3,000円程度なのですから、この差は歴然です。

――ちなみに、フラットじゃない方のこたつ、これには「遠赤消臭ヒーター」をありますが、他にも種類ってあるんでしょうか?

「熱源としてはハロゲンなどいろいろありますが、電気代に関して言えば大きな差はありません。」

調べてみたところ、主に以下の3つの種類があり、寿命や暖かくなるまでの時間に差があることが分かりました。

・石英管……昔ながらのこたつ。寿命が短く(7,000時間)、暖かくなるまでの時間が長いが価格が安い。

・ハロゲン……ハロゲンヒーターが使われています。寿命は8,000時間ほどで、石英管よりも暖かくなるのは早いが価格は高め。

・コルチェ……ハロゲンヒーターを進化させたもの。もっとも寿命が長く(10,000時間)、すぐ暖かくなるが、価格が高い。

個人的には、「石英管タイプでいいな」と思いました。

というのも、寿命が短いと言っても7,000時間あります。1シーズンに300時間使用するとしたら、23年以上は使えるということになりますよね。十分ではないでしょうか。

それに、石英管タイプは遠赤外線を多く放出するため、体の芯から温められるという特徴もあるようです。

メーカーさん(小泉成器)にも聞いてみました


≪画像元:http://www.koizumiseiki.co.jp/product/≫

以下、電話で問い合わせてお聞きした話です。

「最近のこたつには、人感センサーが搭載されているものもありますが、搭載されていないものもあります。また、サーモスタット等の制御機能ですが、これは古いものでも、よほど古いこたつでない限りは付いている機能です。」

――電気代は、実際どれぐらいかかるものなんでしょうか?

「当社の商品だと、だいたい1時間あたりの電気代が5~6円になります。あとは、暖かさの設定によって変わってきます。

500Wの商品でも、強の設定ならヒーターが付いている時間が長く、オフになっている時間が短くなります。弱の設定ならヒーターが付いている時間が短く、オフになっている時間が長くなります。」

――フラットヒーターの方がいいのかな、とも思っていたんですが、実際どうですか?

「電気代だけで見れば、フラットヒーターの方がたしかに安いです。当社の製品だと155Wになっています。ただ、フラットヒーターは暖かくなるまでに時間がかかりますし、また、『ぬるい』と感じる方もいらっしゃいます。

イメージとしては電気カーペットがくっついている、というようなものなので、従来のこたつのような暖かさは期待できません

実際、当社の製品でフラットヒーターを搭載しているのは60cm×60cmの商品だけで、それより大きい商品には従来のヒーターを搭載しています。」

電気代が安い代わりに、「あまり暖かくない」というのがフラットヒーターというわけですね

「こたつだけじゃ寒いからストーブも付けちゃえ」なんてことになれば節約的には本末転倒ですから、それならはじめから普通のヒータータイプを選んだ方が良さそうだと思いました。

まとめ
ヒーターはフラットヒーターじゃない方がいいかも


フラットヒーターは

・暖かくなるまでに時間がかかる
・従来のこたつほどのパワーが無い
・その分電気代はかなり安い

従来のこたつは、

・熱源により寿命や暖かくなるまでの時間が若干変わる
・フラットヒーターよりも価格が安い
・電気代は高いが、弱めの設定にすれば電気代は安くなる

500Wのこたつで電気代が3,240円、となっていましたが、これは、ずっと500Wで運転したときの電気代です。実際には半分ほどになるはずですよ。

また、こたつのヒーター部分が壊れた場合は、本体ごと買い替えるのではなく、ヒーター部分だけを交換するのがベスト、ということも分かりました。

我が家のこたつは今のところ問題なく使えていますが、壊れたとしてもヒーター部分だけを交換して使い続けようと思います。

こたつの買い替えを検討している方は、ぜひ参考にしてくださいね。(執筆者:吉見 夏実)

《吉見 夏実》
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吉見 夏実

吉見 夏実

1984年生まれ。お金を貯めるのは好きだが同様にお金を使うことも大好き。好きなものを買うために普段はムダ遣いを排除し、シンプルライフを徹底。専業主婦時代には食費月1万円を実践、年間貯蓄額200万円を継続中。お金の使い方やダイエットにも断捨離の考えを取り入れ、無駄なくかつ楽しく豊かに生活する方法を模索中。メディア掲載:日経WOMAN、週刊SPAなど 寄稿者にメッセージを送る

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