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意外と充実している介護保険以外の公的サービス

シニア 介護
意外と充実している介護保険以外の公的サービス

意外に知られていない公的サービス


高齢になってくると、ご家族やご近所の方を頼る機会も増えるものです。


介護保険が始まる前は、高齢者を抱える家族は公的サービスを利用するために、市区町村の窓口を訪ねたものでした。

近年では、介護保険が主流となり介護保険以外の公的サービスはあまり知られていないものになりつつあります

しかし、介護保険での介護サービスでは賄えない、あったら嬉しい小さな支援は公的サービスにあります

高齢者には小さな支援も必要

要介護認定をうけている高齢者だけが、介護対象者としての高齢者ではありません

要介護認定で自立の判定が出ていても、日常生活に不安を抱えていたり、生活しづらい思いをされている高齢者の方は多くいらっしゃいます。

ご家族が離れて暮らされているお一人暮らしの高齢者の方にとっては、日常の普通のことが困難に思われていることもあるのです。

よく聞かれるのが「ゴミ出し」や物忘れによる金銭管理への不安です

高齢者の方にとっては、ゴミの収集場所まで段差や坂、階段などがあるとゴミを収集場所まで運ぶのは大変な作業になります。

ゴミ出しは、ご近所の好意に甘えて助けてもらうのも考えられますが、日常のことですから回数も多く気後れしてしまうものです。

また金銭のことになると容易には他人に頼る気にはなれないものです。

このような介護保険ではなさそうな、小さな支援を必要とした時は是非、行政のサービスにはあるかな? と考えてみてください

今回は、困った時の高齢者向け行政サービスについて少しみていきたいと思います。

行政サービスは社会福祉協議会にある


社会福祉協議会とは、全国に設置されていて民間の立場からの福祉をすすめています。


社会福祉協議会では、民間の社会福祉活動を推進して、営利を目的としない民間の組織で「福祉のまちづくり」の実現を目指すために様々な活動を行っています。

介護保険では足りないサービスを埋める社会資源

社会福祉協議会をはじめ、NPO法人(特定非営利活動法人)、老人会、自治会、シルバー人材センター、ボランティア組織などが地域の社会資源として高齢者を支える支援を行っています

最近では、郵便会社や食品などの宅配業者なども支援に協力し、安否確認や配食サービスなどを支援しています

介護保険は公的サービスの代表的な1つですが、利用できるサービスの範囲が限られています。

ゴミの収集業者などの支援により、ゴミを出すことが困難な高齢者に対しては、事前に申請することで収集員が玄関先までゴミをとりにきてくれるといったサービスが大きな支援となっています

また、ゴミ出しに関してはニーズも多い為、ボランティアを手配してもらえる場合もあります

地域に密着している社会福祉協議会


介護保険ではないホームヘルプ、配食サービスをはじめ、地域の多様な福祉のニーズにこたえるために、各地域の社会福祉協議会が、その地域の特性を踏まえ、地域に合った福祉サービスが提供できるよう創意工夫を凝らした事業の取り組みに力をそそいでいます。


社会福祉協議会の仕事

・認知症、知的障害、精神障害などで判断能力が不十分な方が、地域で安心して生活を送ることができるよう、福祉サービスを利用するにあたっての必要な手続きや日常的な金銭管理の支援を行っています

日常的な金銭管理としては、物忘れはあるが契約をできる能力のある高齢者に対して、日常使う通帳や印鑑の預かり、日常生活費のお届け、重要書類の預かりなどを行います

金銭管理を依頼する場合には、手順などのサービス内容の打ち合わせを行ったり、契約するまでは料金はかかりませんが、契約後からは、定期的な訪問又は預金の払い戻しや支払いの代行として一回につき1000円程度かかります。また、同時に月額として300円程度の料金がかかることもあります。

ボランティアではないので、利用すると料金はかかりますが、いかなる場合にも営利を目的としていませんので、介護保険の様に高額になることはないので安心して支援を受けることができます

・福祉サービスが公正的に安全に提供されていかなどの監視として、介護施設や事業所への第三者評価の取り組みにも力をいれています。
・一人暮らしや閉じこもりがちな高齢者、障害者、子育て中の親子が参加し、身近な場所で身近な人々の集いの場所としての「ふれあいサロン」の展開を行っているのも、実はこの社会福祉協議会になります。

かつての日本では珍しくなかった井戸端会議的な、誰でも集まれる気軽な場所を見直し普及させて、現在ではこのような「ふれあいサロン」は全国で52000ヶ所あるといわれています。

「ふれあいサロン」での取り組みは、徐々に進化し最近では超高齢化社会への対応として、高齢者が最期まで元気で介護状態にならないよう目指す介護予防に向けての第一の場として期待されています

介護予防としての「ふれあいサロン」

もともとは、ひきこもりがちな障害者の方のための集いの場所として設置されたサロンでしたが、今後は、地域に住む高齢者が運営側にまわって、サロンを営む立場から生活への生きがいや、役割からのやりがいを掴むことで、生き生きとくらしてもらえるようなきっかけをつかめる場所に変わっていくといわれています。

介護保険では手が届かない生活支援は、高齢者同士の助け合いにより相乗効果の中で、助けて助けられる気持ちから、介護保険に高額な利用料を支払う介護人生を予防し、高齢者ご本人をはじめ、高齢者を抱えるご家族の希望の光となるのではないでしょうか。(執筆者:佐々木 政子)

《佐々木 政子》
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佐々木 政子

執筆者:現役老人ホーム施設長 佐々木 政子 佐々木 政子

ケアマネージャーを7年経験して、現在は現役で老人ホームの施設長を務める介護のプロです。女性ならではの目線も入れながら、介護に悩み困り不安を持つ皆さまにお役立ち情報を提供していきたいと思います。我が家の親も要介護者です。同じ目線で不安と戦っていきましょう! 寄稿者にメッセージを送る

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