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なぜ投資で成功できたのか 著名実業家から学ぶ【電気王「福沢桃介」】

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なぜ投資で成功できたのか 著名実業家から学ぶ【電気王「福沢桃介」】

電気王または電力王と称される実業家、福沢桃介。

私たちが頻繁に目にする1万円札の肖像画が「福沢諭吉」であることはご存知だと思いますが、彼の娘婿が福沢桃介です

彼が偉大な実業家になれたのも、元はと言えば株式投資によって実業資金を手にすることができたからです

では、福沢桃介はなぜ投資で成功できたのか、個人投資家の私たちが学べる点があるのか、探ってみたいと思います。


≪福沢桃介 (出典:福沢桃介翁伝)≫

福沢桃介が電気王の所以

初めに、福沢桃介が電気王と言われる所以を簡単に見ておきます。

(彼は自分のことを「電気王」と称していますが、死後、各書は「電力王」と書いています。彼の表現を尊重し、ここではあえて電気王とします)

福沢桃介(旧姓:岩崎)は、1868年8月13日~1938年2月15日、明治から昭和にかけて電気王として活躍した実業家でした

福沢桃介が関わった電力会社は以下の通りです。

・名古屋電灯
・関西電気
・木曽電気興業
・大同電力
・天竜川電力
・木曽川電力
・野田電気
・浜田電気
・四国水力電気
・九州電気
・佐世保電気

ここで挙げた電力会社のほとんどで、福沢桃介は取締役社長として会社運営の舵取りを行ないました

人生の中でこれだけ多くの電力会社に所属し、しかも社長として経営に携わった人は彼以外に記録はなく、電気王と呼ばれるのもうなずけます。

福沢桃介が投資で成功できた理由


電気王福沢桃介は、初めから電力事業を手がけたわけではありません。

病に伏していたときに始めた株式投資で獲得した利益を元手とし、電力事業に関与していったのです。

彼はどのように株式投資を始め、どのような投資スタイルで利益を獲得したのでしょうか? 

電気王福沢桃介の投資家としての一面から、個人投資家である私たちも学べることがあります。

余裕資金で株式投資を始めた

彼は結核で療養中に、病気でもできるということで株式投資を始めました

「桃介は斯くの如し」(星文館)によると、当時3,000円の貯金があり、その中から1,000円を投資金として株式投資にあてたようです。

結果、1年で約10万円の利益を手にすることができました。

私たちにも多少なりとも貯金があると思いますが、投資を始めるときに貯金全額を投資に充てるのは無謀です。

投資の大前提になりますが、余裕資金で投資を始めることが重要になります

言い換えると、仮に元本割れしても生活に影響の出ないお金で投資を始めなければなりません。

投資金のうちどれくらいを株式投資にあてるかは個人差があると思いますが、福沢桃介が貯金額の3分の1を株式投資にあてたバランス感覚は絶妙だと思います

『分散化は古くからある概念だ。

1500年前のバビロニアのタルムード(ユダヤ教の律法)にも出てくる――「お金は3分の1は土地で持ち、3分の1は商品 で持ち、残りの3分の1はいつでも使えるように自分で持っておくべきだ』

(出典元:ウォール街のモメンタムウォーカー 著:ゲイリー・アントナッチ)

分散投資の黄金律3分の1を彼は知っていたのかどうかは定かではありません。

しかし、彼の分散投資方法も学べる教訓の一つです。

株式相場が急落し、10万円の利益が半分に減る

彼は当初の1年で約10万円の利益を手にしたと言われていますが、株式投資が常に順調だったわけではないようです。

10万円の利益をたたき出した翌年、株式相場は急落。結果、獲得利益が半分に減ったとか。

先見の明がある投資家にも失敗はつきものです。

利益を減らしたときにどうするかが、より重要なアクションになるでしょう。つまり、損切りです

損切りによって残った資金を次のステップにできるかどうか。

これがトータルで利益をプラスにするコツですから、投資における失敗を前提として株式投資を行なうことをお忘れなく


株式相場が上昇したときに本格的に株式投資

日露戦争が終わった翌年の1906年、株式相場が上昇し始めました。

それをチャンスと見て、本格的に株式投資を始めたのが富豪へのステップとなったようです。

相場上昇のときに株を買う。

福沢桃介が実践した投資スタイルは、まさに「順張り投資」ですね


上昇または下降トレンドに逆らって反対売買するのが「逆張り」ですが、トレンドに乗って売買するのが「順張り」です

逆張りよりも順張りのほうが投資初心者に優しい投資手法と言われています。

その順張り手法で巨額の富を手にした福沢桃介。

個人投資家の私たちも初心に帰り、順張り投資で利益獲得を狙ってみるのはいかがでしょうか。

複雑な投資手法でなくても、株式投資において利益獲得は十二分に狙えること。福沢桃介がすでに証明済みなのです。

電力事業に関わったのは、確実に利益の見込める事業であると認識していたから

株式投資に直接関係はないのですが、福沢桃介はなぜ電力事業に人生のほとんどを費やしたのでしょうか?

それは、確実に利益の見込める事業であると認識していたからです。(前出の「桃介は斯くの如し」による)

私たちが投資を株式銘柄の選別を行なうとき、確実に利益の見込める事業で、且つ割安で放置されている株を探すこと

これを福沢桃介の事業方針から学べるのではないでしょうか。

電気王【福沢桃介】の投資術 まとめ

今回は電気王【福沢桃介】の投資術を見てみましたが、実行した投資術をまとめてみます。

・ 余裕資金で株式投資を始める
・ 株式相場急変で利益が半分に減った失敗経験がある
・ 順張り投資で富を手にする
・ 確実に利益の見込める事業に投資

電気王と称され、著名実業家として名を馳せた福沢桃介の投資術。

分析すると、株式投資の基本を実行しているだけでした。

基本に忠実。株式投資に不可欠の要素なのですね。(執筆者:堀 聖人)

《堀 聖人》
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「お金のために働くのではなく、お金に働いてもらう」ことをライフテーマとするアラフォー。銀行にお金を預けるだけでは時間とお金を活かしきれていないと悟り、お金がお金を生む仕組みを独学で学ぶ。投資歴は株式投資8年、FX3年。開設済み証券口座は5口座、FX口座は10口座以上。株式投資、FX投資、クレジットカードをメインに鋭い視点からなるコラム執筆中。日経ヴェリタスなどでもコメント。 <保有資格>:第二種証券外務員資格 <メディア掲載>:日経ヴェリタス 2015年11月15日号、 株完全ガイド(晋遊舎) 寄稿者にメッセージを送る

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