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住宅を購入する時は「老後の快適な生活」も考えよう 介護保険法の「住宅改修費」は意外と少ない

シニア 介護
住宅を購入する時は「老後の快適な生活」も考えよう 介護保険法の「住宅改修費」は意外と少ない

「一生生活できる家」というのはどういう家と思われますか?

1階が駐車場の3階建ての住宅が、少し前は流行しました。

しかし、この家では高齢になって足腰が弱くなった時には、かなり生活に支障が出るのです。

例えば、車いすの生活になった時でも、バリアフリーの家であれば十分に生活ができます。

自力で車いすに移動が可能な状態であれば、歩いているのとほぼ変わらない生活ができるのです。一人での生活も可能でしょう。

しかし、玄関間口が狭かったり、上がり框が高かったり、敷居があったりと段差があれば、車いすの状態まで行かなくても、歩行がしにくくなった時には、転倒の危険性があるのです。


介護保険法の「住宅改修費」

現在、介護保険法で住宅改修費というのが負担されています。限度額は20万円です。

そのうち、個人負担は1割か2割です。20万円のうち、2~4万円払えば利用できるということです。

この20万円でいったい何がどれくらいできるのか…

・上がり框が高く、靴を履く時に支障があり、玄関に手すりを取り付ける…3万7,800円程度

1割負担であれば、3,780円。2割負担であれば、7,560円です。

・玄関に手すりをつけても、上がり框が高く不安定な場合は上り下りがしやすいように踏み台を設置する…2万円程度

1割負担で2,000円、2割負担であれば4,000円です。

・玄関に階段があり、地面に固定するタイプの手すりをつける…10万1,200円程度

1割負担で1万1,200円、2割負担で2万2,400円です。

・四畳半の部屋を畳からフローリングに替え、段差解消する…9万8,000円程度

・浴室のドアが内側に開くタイプのものでは、ドアノブを引く際に後ろに下がらないといけないので、転倒しやすくなります。ドアを折れ戸に変更する…4万8,000円程度

・2階に上がる階段の手すり…3万2,000円程度

・廊下の手すり…7万1,000円程度

・テラスや浴室の段差解消のために利用するすのこ…4万円程度

つまり…

20万円ではほんの一部しか改修できないということです。

例えば、3階建ての家であった場合…

玄関から門扉まで手すりの取り付け、玄関から上がり框までの手すり、踏み台。居室までの廊下に手すり、部屋から台所までの段差解消、浴室のドアの変更、浴室の段差解消のためのすのこ、居室をフローリングにするとします。

総額はざっと53万円になります。このうちの20万円分のみが1割か2割負担になるので、それ以外は全部自費になります。


住宅購入の時に「老後の生活」も考える

自宅を購入する時に老後のことを考えることはないかもしれませんが、一度購入してから2世帯で住むことになるなら建て替えることもあるかもしれませんが、なかなか途中で建て替えることは困難ではないでしょうか?

自宅購入を考えておられる方、ぜひ、デザインだけでなく機能的な面を重視し、老後の生活がここで快適にできるのかを考えてください!

なお、住宅改修の手すりなどの金額は業者によって異なりますので、住宅改修をしようと思っておられる方は2~3件見積もりを取ってもらった方がよいかもしれません。(執筆者:天海 文香)

《天海 文香》
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天海 文香

天海 文香

1965年生まれです。看護師として20年病院勤務をしておりました。病院勤務の時に訪問看護室へ異動し、在宅看護のやりがいを感じ、現在、ケアマネジャーとして、高齢者の方の在宅生活をサポートしております。 寄稿者にメッセージを送る

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