「医療保険」はどれだけ加入すれば安心なのか? 具体例を参考に考えてみましょう»マネーの達人

「医療保険」はどれだけ加入すれば安心なのか? 具体例を参考に考えてみましょう

入院にはどのくらい備えが必要なのか



昔も現在も、老いも若きも入院した時の事を健康な時でも、たまには考える事が有りませんか?

入院の理由は様々でしょうが、

ケガでの入院や病気での入院などお金なら幾ら準備すれば良いのか?

保険だと幾ら加入すれば良いのか?

と、一度は考えたことが有ると思います。

特に、ここ最近はご自身が亡くなった時より、入院などして生きている時に備えたいと思う人が多くなってきました。

では、その費用は一体幾ら保険に加入すれば安心なのかを考えてみます。
 

入院の種類によって変わってきます

入院と一口に言っても、どんなケガなのか? どんな病気なのか? 何のガンなのか?

で、例えば、がんと一口に言っても公的な健康保険等の自己負担内で済む場合や、ガン保険に2~3つ加入していても足りない場合も想定されます

最近の入院の短期化と言われていますが、当然ながら中には長くの治療や加療が必要な場合も有ります

公的な医療制度も知っておこう

そこで、保険会社の医療保険などに加入する前に、公的な医療制度などを知っておく必要があります。

何のために医療保険に入るのか? 加入目的を少しは明確にしたいものですね

どんなに沢山加入していても、一般的に保険金の支払い要件に該当しなければ、1円も保険金給付を受ける事が出来ないからです。

公的医療制度の「高額療養費制度」


そこで、始めに理解しておかなければならないのが、公的医療制度の「高額療養費制度」です。

この制度は、長期入院や治療により、ひと月当たりの医療費の自己負担額が高額になった場合に、一定金額(自己負担限度額)を超えて支払った医療費について給付を受ける制度ですので非常に心強い制度です

医療費の限度額(自己負担限度額)は、給付を受けるご本人の年齢や所得により細かく分かれています。

原則として、同じ人が、同じ月に同じ医療機関で掛かった医療費の総額(公的医療保険の対象となる治療)が自己負担を超えた場合に、超えた部分が払い戻される制度です

事前にご自身が加入している公的保険の手続きすることで、入院した医療機関の窓口での負担限度額までを払うことも可能です。



【具体例】入院が丁度1か月以内で、総医療費が100万円掛かった場合


例えば、入院が丁度1か月以内で、総医療費が100万円掛かった場合は?(上記表の3番目の年収範囲の場合)

8万100円+(100万円-26万7千円)×1%=8万7,430円→8万7,430円+入院時の食事代(1食が260円位等の自己負担部分)+α

αとは入院しているときの雑費です。例えば、テレビや冷蔵庫は一日1千円。家族のお見舞いの交通費や、駐車場代金等でしょうか。

現在検討中で有ります、病室内の電気使用料金なども将来は発生するかも知れませんが、驚くような金額にはならない筈です。

8万7,430円+(260円×3食×入院日数(マックス1か月))=11万830円

以上のように、11万830円を31日で割ると1日当たりが約3,576円です。そのような根拠から大半のFPが、入院日額は5,000円も有れば十分だとする根拠です

私も以前までは、有る程度の長期入院を前提として考えていました。

しかし、入院が短期化する中で、例えば10日などの短期入院の場合で総医療費は100万円掛かった場合で上記のような計算をすれば…

8万7,430円+(260円×3食×10日)=9万5,230円で、10日で割ると9,523円となります。

そこから、前例条件の入院日額を5千円で考えると、

9,523円×10日-(5,000円×10日(手術などが無いとして))=不足が4万5,230円

となります。

ただし、総医療費が短期入院で医療保険(5千円の10日分)でまかなえれば、問題有りません。



【具体例】入院日数は20日前後だけど、月をまたがった場合 


こんな例は、如何でしょうか?

入院日数は20日前後ですが、月をまたがった場合は?

前の例で、1か月で100万円でしたが、2か月で100万円の場合は幾らになるのでしょうか?

簡単に50万円+50万円だとすると、

8万100円+(50万円-26万7,000円)×1%=8万2,430円

となり、プラス食事代(260円×3回×10日)で7,800円を加えると、合計で9万230円の2か月分で18万460円になります

同じ治療費でも、月をまたぐと大変です

そして、その出費を保険でヘッジ出来るのは、5,000円×20日で10万円です

10万円-18万460円=8万460円

の不足が発生します。

この様な例を考えれば、当然に1万円の入院保障が必要となりますが、あくまでも入院しなくては貰えません

場合によっては通院だけで大きなお金が必要になることも

時と場合によると入院は無くて、通院だけで大きなお金が必要ななることも考えられます。

となると、全てを入院費用が出る医療保険等で賄うのは大変ですので、そのような時にも自由に使える貯蓄が必要となります。

その貯蓄が有る一定程度溜まるまでは、適度な保障がある保険が必要ですが、年金生活が始まる頃、または年金受給中の未だ若くて元気の良い頃に、自家保険としての貯蓄が準備できれば、少なくとも医療保険からの卒業が叶うわけです。

また、入院関連で先進医療や差額ベットを考えますが、生命保険会社の「先進医療」の特約料は100円玉が1~2枚程度です。

つまり、ガンになったら誰でも先進医療が必要にならないから保険料が安いかも知れません

更に、差額ベットは入院する方が望まなければ病院側は請求できない筈です。

ただ、先進医療の特約料は先に述べたように安いですから、せっかく医療保険等に加入するなら付加しても良いと思います

働けなくなる場合でも医療保険の準備は不要ですが…



さらに、働けなくなり収入不足を医療保険での準備は不用です。

何故なら、会社員で有れば、勤務中や通勤途上での交通事故や病気などは基本的には労災扱いで休業給付が有ります

また、労災以外でも収入の3分の2程度を最長1年6か月も保障してくれる傷病手当金が有ることを、忘れないことです。

以上のような公的保障が有りますが、入院や就業不能前と同じ収入は望めません

その様な時のために就業不能状態や要介護状態のリスクヘッジしてくれる就業不能保障保険などの検討は必要となります。

色々な似たような保険が発売されていますが、

支払い対象の疾病はどんな疾病なのか? 

要介護とはどの様な状態なのか? 

等々の認定定義などを比較検討する事が大切です。

現在は、大病しなければ95歳までのマネープランなどと囁かれています。

ですから、保険支払い条件にならないような健康管理と、95歳まで豊かな心で過ごせる自分年金作りと、価値観を養うことが重要かも知れません。(執筆者:古川 修一) 

この記事を書いた人

古川 修一 古川 修一»筆者の記事一覧 http://www.furukawa-fp.jp

古川FP事務所 代表
2001年末に損害保険会社の代理店研修制度を経て保険代理店・古川FP保険企画を設立。2007年より、本格的にFPコンサル業の古川FP事務所を開業。得意分野はライフプラン、リスクと保険、住宅取得、家計・住宅ローン見直し等。ライフプランや住宅ローンや家計見直し等で、新聞社、経済誌の取材やテレビ出演等多数。セミナー講師などでも奮闘中。
<保有資格>:2級FP技能士(資産設計提案業務)、ファイナンシャルプランナー(AFP)、DC(確定拠出年金)アドバイザー、損害保険特級一般、損害保険プランナー、シニア・ライフ・コンサルタント

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