「認知症」で取り消しも 3月から高齢者ドライバーの免許の基準が厳しくなっています。»マネーの達人

「認知症」で取り消しも 3月から高齢者ドライバーの免許の基準が厳しくなっています。

3月12日から、道路交通法が改正され、高齢者ドライバー(75歳以上)の免許の取得が難しくなっています。

ご自身がある程度の年齢だったり、家族に高齢者がいる方は、次回の免許更新時に新しい基準が適用されるので、気をつけてください

免許の取得基準が厳しくなったのは、最近、高齢者ドライバーが引き起こす事故が増えているから。

昨年10月下旬に、横浜市で軽トラックを運転していた81歳のドライバーが、登校中の児童の列に突っ込んで、一人が死亡するという痛ましい事故が起きています。

また、高速道路を逆走するなど、思いもよらない事故も起きています。

通常は、事故が起きた場合には加入している自動車保険で対応できますが、明らかに認知症などで本人に責任能力や判断力がない場合には、自動車保険は下りないので、家族の負担は大きくなりますので、注意した方がいいでしょう




免許取得後でも、認知症と判断されたら取り消される場合も。

これまでも、高齢者ドライバー(75歳以上)は免許更新の時に認知機能検査がありましたが、かなり簡易なものでした。

けれど、2015年には認知症の高齢者が700万人を突破すると言われている中で、法律で認知機能の確認をしっかり義務付けることになったのです。

具体的には、免許更新の高齢者講習の前に、75歳以上のドライバーだと認知機能検査後を受けなくてはならなくなりました

この検査では、記憶力、判断力の3つが重要となっていて、その結果は、

「認知機能が低下しているおそれがない」
「認知機能が低下しているおそれがある」
「認知症のおそれがある」

という3パターンで通知されます。

「認知機能が低下している恐れがない」という結果なら問題がないのですが、もし、「認知機能が低下しているおそれがある」・「認知症のおそれがある」という結果になったら、「高度化講習」(個人指導を含む3時間講習)を受けることになります

さらに、認知症と判断された場合は、運転免許の取り消しまたは停止となります

また免許取得後でも、認知機能が低下した時に見られるような一定の違反行為が行われた場合、その時点で臨時の認知機能検査を受けることになります。




勇気を出して「自主返納」するといいこともある。


自分でも、「そろそろ運転するのは厳しいかな」と思い始めている人もいらっしゃることでしょう。

自信がなくなったら、運転免許を返納することが大切ですが、そうは思っても、長年車を運転していると、それをやめて「免許を返納する」というのは寂しいし、勇気がいります。

なので、ずるずると更新し続けているという方もいらっしゃることでしょう。



「免許を返納する」と、いいこともあります。


東京

「免許返納」の寂しさを和らげるような様々なサービスも出てきています。

運転免許を自主返納すると、警察署の窓口で「運転履歴証明書」というカードがもらえます。

例えば、巣鴨信用金庫ではこのカードを提示すると、500万円を上限に、店頭金利0.01%に、さらに0.05%の金利を上乗せしてくれます。

また、東京だと、出光美術館、山種美術館、根津美術館などかなりの美術館が100円から200円安くなるほか、しながわ水族館などは1,350円が1,080円になります。

上野動物園や多摩動物園などでも、割引はありませんが、ポストカードや粗品のプレゼントがあります。

さらに、明治座の入場券が10%引きになったり、はとバスの定期コース料金が5%引きになったり、帝国ホテルの直営レストランが10%引きになったりと、様々な特典があります。

ここでは、こうしたサービスをしているのは東京だけではありません。各自治体それぞれに、タクシーの割引やバスのチケット無料発行など様々なサービスをしています。

長野県

長野県の伊那市では、運転免許を自主返納した人に対して、5,000円の助成金を出しています。

また、カードを提示すると、市内循環バスや、一部路線バス、乗合タクシーの運賃を半額にするといった制度ももうけています。

千葉県

千葉県では、免許を自主返納する高齢者が買い物難民になることを予想し、電動カート(シニアカー)の購入割引キャンペーンを行うところが出てきています。

愛知県

また、愛知県では、冠婚葬祭業者が、免許返納した高齢者に対して葬儀代などの割引を始めました。

警視庁では、運転に不安を感じ始めた人の相談に乗る高齢運転者相談窓口を、各警察署の交通課や運転免許証本部、免許試験場などに開設して相談に乗っています。

さらに、シルバードライバー教室(実技教室)への参加なども呼びかけています。(執筆者:荻原 博子)

この記事を書いた人

荻原 博子 荻原 博子»筆者の記事一覧 http://www.ogiwarahiroko.com/

経済ジャーナリスト
1954年生まれ。経済事務所勤務後、1982年からフリーの経済ジャーナリストとして、新聞・経済誌などに連載。女性では珍しく骨太な記事を書くことで話題となり、1988年、女性誌hanako(マガジンハウス)の創刊と同時に同誌で女性向けの経済・マネー記事を連載。難しい経済やお金の仕組みを、生活に根ざしてわかりやすく解説し、以降、経済だけでなくマネー分野の記事も数多く手がけ、ビジネスマンから主婦に至るまで幅広い層に支持されている。バブル崩壊直後からデフレの長期化を予想し、現金に徹した資産防衛、家計運営を提唱し続けている。新聞、雑誌等の連載やテレビのコメンテーターとしても活躍中。「どんとこい、老後」(毎日新聞社)、「お金は死ぬまえに使え」(マガジンハウス)、「ちょい投資」(中央公論新社)など著書多数。

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