新たに64万人が年金の受給資格を得る「10年年金」スタート! 他にもこんなにある「平成29年8月」から変わること»マネーの達人

新たに64万人が年金の受給資格を得る「10年年金」スタート! 他にもこんなにある「平成29年8月」から変わること

夏休みが始まって早半月、暑い日が続く毎日ですがどのようにお過ごしでしょうか?

8月からは、10年年金が始まったり、介護保険料が上がったり、日常生活でも変わることや始まることかあるのです。

いくつか挙げてみましょう。


平成29年8月より10年年金始まる! 最初の支給は10月以降。



新たに64万人が年金の受給資格を得ると言われる「10年年金」が8月からスタートします

「10年年金」とは、「年金をもらうのに必要な期間が10年あれば年金がもらえる」という意味です。

平成29年7月までは「必要な期間が25年」なければ年金はもらえませんでした。

年金をもらうのに必要な「10年以上」は次の期間の合計です。

(1) 年金保険料を支払った期間(給与天引き、現金払い、口座振替等)。

(2) 国民年金保険料を免除された期間(生活保護を受けていた期間、所得が少なく申請した期間等)。

(3) 年金保険料を支払っていないが、年金を受けるための10年に入れられる期間(合算対象期間)。

合算対象期間に国民年金保険料を滞納していた期間は入りません

合算対象期間にはいろいろな期間があるので、年金事務所で良く確認してもらいましょう。

合計して「10年」あればいい


年金事務所で10年以上年金保険料を支払っているのが確実にわかっている方には、随時黄色の封筒に入った「年金請求書」が送付されています。

10年の年金は、平成29年8月に「年金を受ける権利」が生じ、翌月9月分(後払いにつき振り込みは10月15日以降)から年金を受け取ります。

「合算対象期間を良く調べたら、25年の年金になった」という場合は、平成29年8月より早く年金をもらう権利が生じるので、受給権を生じた日に遡って「ドカッ」と年金が出る可能性もあります

黄色い封筒が来なかった方も、「(3) 年金保険料を支払っていないが、年金を受けるための10年に入れられる期間(合算対象期間)。」を合計して「10年」あればいいのです

年金保険料を少しでも支払った覚えのある方は、あきらめずに年金手帳等を持って年金事務所に行き合算対象期間を調べてもらいましょう

ちなみに口座振替での平成29年度分国民年金保険料支払い6か月前納(10月~翌年3月分)の締め切り日は8月31日(現金払いの6か月前納は10月31日)までです。


40歳から64歳までの介護保険料が総報酬制で計算される。

今年8月からの40歳から64歳までの会社員の介護保険料は、賞与も含めた年収を12で割った額に介護保険料率を掛けた額となります。

ただし、平成30年3月までは保険料総額の1/3を負担すればいいので、突然介護保険料率が増えるわけではありません。

年収500万円(うち賞与120万円)なら、介護保険料率が1.72%(全国平均)なら7月までの会社員自己負担は月額約2,720円ですが、8月以降は月額約3,580円と約860円介護保険料の自己負担が増える計算となります。

賞与の多い大会社の社員約1,300万人の介護保険料負担が増える見込みとのことです。

逆に賞与の少ない会社の会社員は社会保険料負担が減ります


70歳以上75歳未満の高額療養費自己負担額が増える!

平成29年8月診療分より、70歳以上75歳未満の現役並み所得者の外来(個人ごと)、一般所得者の外来(個人ごと)及び外来・入院(世帯ごと)の自己負担限度額が引き上げられます。

4月に75歳以上の医療(後期高齢者医療制度)保険料引き上げがあったのに、高齢者の負担の増加が引き続く形ですね。



≪70歳以上75歳未満の高額療養費自己負担額上限≫


70歳以上の通院については、前年8月1日~7月31日のうち、通院の自己負担額の合計が14万4,000円を超えた額が払い戻されます(現役並み所得者は除く)。


高額介護サービス費見直し

8月から、世帯の中の誰かが住民税を払っている世帯の高額介護サービスの自己負担上限月額が4万4,400円(3万7,200円から)に上がります。

4万4,400円を超えた部分が払い戻されます。


雇用保険の基本手当、上限額下限額が引き上げに!

毎月勤労統計調査による平成28年度の平均定期給与額が前年より上がったため、雇用保険の給付金も引き上げになります。

基本手当日額(失業等手当の1日分)の最高額は、退職日の年齢ごとに以下のようになります。

・ 60 歳以上65歳未満  6,687 円 → 7,042円( + 355 円)
・ 45 歳以上60歳未満  7,775 円 → 8,205円( + 430 円)
・ 30 歳以上45歳未満  7,075 円 → 7,455円( + 380 円)
・ 30 歳未満      6,370 円 → 6,710円( + 340 円)

基本手当日額(失業等手当の1日分)の最低額も引上げになります。

1,832 円 → 1,976円(+ 144円)


1人親向け、障碍者向け等各種手当が引き下げに!



平成29年4月より物価スライド制が導入されたため、各種手当が0.1%引き下げられました。

実際に引き下げられた額になるのは8月に支給される分からです。

1. 児童扶養手当0.1%引き下げ


1人親に支給される児童扶養手当も0.1%引き下げられます。

子供1人で月9,980円(10円減)から4万2,290円(40円減)

2人目には月5,000円から9,990円(10円減)

3人目には月3,000円から月5,990円(10円減)

を加算。

実際に引き下げられるのは4、5、6、7月分が支給される8月からになります。

2.特別児童扶養手当0.1%引き下げ


障がいのある子供の保護者に支給される特別児童扶養手当も0.1%引き下げられ、1級は月額5万1,450円(50円減)、2級は月額3万4,270(30円減)になります。

3.特別障碍者手当0.1%引き下げ


常時特別な介護を要する20歳以上の障害者に対して支給される特別障碍者手当も0.1%引き下げです。

月額2万6,810円(20円減)になります。

4.障碍児福祉手当0.1%引き下げ。


常時特別な介護を要する20歳未満の障碍者に対して支給される障碍児福祉手当も0.1%引き下げです。

月額1万4,580円(20円減)になります。


子供または子育て世帯で8月より変わること。

・ 8月から2学期スタート。夏休みが2週間以上短縮する学校もあるとのことです。

・ 江戸川区で8月から親が調理できない世帯に調理員を派遣し、子供の食事支援をします。同区だけでなく、足立区では子供向け調理実習などを4月より行っています。子供の食事を支援する自治体が増えています。

・ トーンモバイルが8月に親が遠隔操作できたり、利用時間以外は緊急以外使えないように自動ロックできたりする子供向け格安スマホを販売するとのことです。


関税の引き上げで米国産輸入冷凍牛肉が値上がり?

米国産冷凍牛肉の輸入が大きく増えたため、政府は8月から来年3月まで関税を50%に引き上げられます。

オーストラリア産牛肉が干ばつで高値になったために、米国産冷凍牛肉の輸入が前年より22%増えたのです。

関税をかけて国内農家を守る世界貿易機関(WTO)にルールに基づいて関税を38.5%から50%に引き上げるとのこと。

今後米国産冷凍牛肉が値上がりしたり、牛丼など外食チェーンのメニューが値上げになるかも知れませんね。




8月から9月にかけて電気料金、ガス料金を値下げする会社多数!

・ 東京電力が他の地域で電気料金値下げ

・ 関西電力は電気とガスのセット料金でガス4%割引の他に電気料金も2%割引

・ 値下げと異なりますが、北陸電力がテレワーク、朝型勤務など働き方改革を8月から一部の職場で実施。効率の良い働き方につながり、電気料金値下げにつながるならうれしいですね。


タクシー運賃を乗車前に確認できるサービス、東京中心に行われます

タクシーの運賃を事前にお客に知らせることができるサービスがタクシー会社44社で実験的に始まります。

8月から2か月、東京23区を中心に約4,600台の車が参加します。目的地までの距離と所要時間をスマホ上のアプリで料金を事前に確定するサービスです。


援助や配慮を必要としている方に対する試み。

・ 栃木県では今年8月に障害者や難病患者、妊婦などに対して「ヘルプマーク」を配り、カバンにつけてもらう等して周囲からの配慮を呼びかけやすいようにします。



≪8月に栃木県で配布「ヘルプマーク」≫


・ 警視庁ではストーカーやドメスティックバイオレンス(DV)の被害者らが避難するための転居費用を公費で負担する制度を8月から始めるとのことです。


その他8月より始まること。

・ 大手保険会社で一定歩数を歩けば還付金が支給されるタイプの医療保険が販売される予定です。

・ ビットコインとは電子取引に使える仮想通貨のことです。8月にビットコインが2つに分裂するかもしれません。ビットコインキャッシュができ、今までのビットコインと併用されるのです。ただし、今のところ両方が使える通貨とのことです。

・マクドナルドの支払いがnanacoもSuicaもokになります。

JR西日本、電車の忘れ物をチャットで問い合わせOKになるとのこと、東日本や全国のJRに広がると便利ですね。

平成29年は8月から年金の受給条件が緩くなったり、介護保険料率が上がったり、介護サービスについて変更が有ったり、雇用保険の基本手当日額が上がったり、社会保険関係の変更が多いですね。(執筆者:拝野 洋子)

この記事を書いた人

拝野 洋子 拝野 洋子»筆者の記事一覧 http://haiyo-fpshakaihoken3107.me/sabisu/

年金・保険・家計の節約術専門家 ファイナンシャル・プランナー
(上級資格のうちライフ、保険、タックス、相続を科目合格)
大手地方銀行にて外国為替、内国為替に携わる。税理士事務所にて、社会保険、助成金申請代行、損保代理店業務、行政書士補助、記帳代行などの業務に携わる。400件以上の電話年金相談に対応。東京都中央区で算定相談員、川崎市で街頭相談員、社団法人の労働施策アドバイザーを経験。趣味はクラリネット演奏 音楽鑑賞 読書。25年4月よりオールアバウトガイド 
<保有資格> 社会保険労務士、FP技能士2級、AFP、日商簿記2級

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