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トルコの平均年齢28.5歳、今後も高い出生率と購買力

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  トルコ経済の急成長の要因は、若い年齢層と高い出生率です。今後も年間100万人ぐらいのペースで人口が増え続けていくとのことです。トルコの人口は現在、約7500万人ですので、10年先にはドイツの人口(約8250万人)を追い抜いて、欧州最大の人口となることでしょう。

  現地で、ショッピングセンターやスーパーなどに買いものに訪れましたが、現地の方々や近隣諸国の方々の旺盛な購買意欲には驚かされました。特にロシアの方々が、大量の衣服や雑貨を買いこんでダンボールに詰め込んで台車で運ぶ姿が、イスタンブールの旧市街で数多く見かけました。

  2002年から7年間のGDP平均成長率は約7%でした。2010年は9%、2011年には8.5%とアジア中国の成長率に負けない勢いです。今後(近い将来)も、OECDが発表した2012年ー2018年のGDP平均成長率は、6.7%を予測しています。同時に財政についても今後、高い健全性が保たれていくことでしょう。

  欧米諸国では、国際金融危機から回復が遅れている中、近年では多くの企業が中近東、中央アジア、ロシアなどの新興国に進出が始まってきています。トルコは、これらの新興国の中心部に位置しており、物流面からも相当便利な優位性を持っています。

  単に地理的な優位性だけではなく、中東諸国に対しては同じイスラム教徒が暮らす商圏内で歴史やビジネス面に於いて強い信頼関係があります。 また中央アジア諸国では、トルコ語と同じウラル・アルタイ系の言語が話されていますが、トルコ人にとっては、これらの国はトルコ語がそのまま通じる国だそうです。

  現地の方に話を聞いて、初めて知りましたが、トルコには既に多くの日本企業が進出しています。その中核となるのはトヨタを筆頭とする自動車産業です。 土木や建設関係も大成建設の看板が至るところで目に付きました。その他、食品メーカーや電子部品メーカーや製薬会社などの投資が増え続けているそうです。

  やはり、親日国家であるということも大きな要因だと思います。1890年9月16日の出来ごとでしたが、トルコの船(エルトゥールル号)が和歌山県串本沖で遭難した際の、当時の和歌山の方々の献身的な救助がトルコと日本の友好関係の始まりだと聞きました。

  100年以上も前のことですが、トルコでは、子供へ孫へと、日本人に世話になったという事実を子孫に語り継がれてきたのです。ある意味、トルコ人は日本人とよく似た義理・人情に厚い国民性だと、私は思っています。

  そのような気質のトルコ人の殆どはイスラム教徒です。しかし、国の方針は世俗主義で、政治と宗教は分けて考える政教分離が基本となっています。現地の会社や工場では、特にお祈りのための場所を設けなくてもよいことが法律で規定されていて、労働時間中はお祈りの時間をとらないことが一般的になっています。煙草も吸えますし、お酒も普通に飲めますし、我々日本人にとっては暮らし易い国であることは確かです。

  イスラム教という共通の宗教を持つ周辺諸国との結びつきが強く、これらの市場に進出する際には、拠点として最も適切な国であります。

《桐山 一人》
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桐山 一人

株式会社ノマド・グローバル 代表取締役 健康で活き活きと過ごす人生、世界を視野に入れたグローバル・ライフ「ノマド・ライフ」を提唱し、若年層を中心に多くの人々の共感と支持を得る。「若い人こそ、お金の無い人こそ、海外に目を向けた資産形成を検討すべし」と若年層を中心の資産運用のコンサルティングを得意とする。 年間のうち100日以上を海外で過ごす自他ともに認める「Nomad」自由人である。ファイナンシャルプランナー・中小企業診断士・ロングステイアドバイザーの資格を持つ。 寄稿者にメッセージを送る

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