「在職老齢年金」という言葉を知っていますか。と尋ねると殆どの方はご存知ありません。しかし、これを知っていると、知らないとでは60歳以降にも仕事を続ける場合の検討に際して、大きな差異が出てきます。

  これは、60歳以降にて老齢厚生年金を受ける人が、働いて厚生年金に加入していると、給料やボーナスの額に応じて年金が減額されてしまう制度です。減額される額は、報酬(給料+12等分したボーナス)と年金の額によって決まります。

  65歳までの定年延長に合わせて、特に60歳代前半の在職老齢年金については特に注意が必要です。60歳代前半では、年金月額(年金額÷12、加給年金額が加算されている老齢厚生年金の場合は加給年金額を除きます)と総報酬月額相当額の合計が28万円までは年金は減額されません。

  合計額が28万円を超えると、下記により算出される金額が減額されてしまいます。

◎年金月額が28万円以下で、
 ・総報酬月額相当額が46 万円以下の場合
 (総報酬月額相当額+基本月額-28 万円)÷2

 ・総報酬月額相当額が46 万円超の場合
 (46 万円+基本月額-28 万円)÷2+(総報酬制月額-46 万円)

◎年金月額が28 万円超で、
 ・総報酬月額相当額が46 万円以下 の場合
  総報酬月額相当額÷2

 ・総報酬月額相当額が46 万円超の場合
 46 万円÷2+(総報酬月額相当額-46 万円)

  年金を受け取ってみたら予想していた金額よりも少なかった、という背景には在職老齢年金による減額調整が行われる仕組みがある為です。将来のシニア世代のライフブランを検討する際には、在職老齢年金の知識は欠かせません。