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NISAにも活用!四季報で優良企業を見つける3つのポイント(初級編)

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NISAにも活用!四季報で優良企業を見つける3つのポイント(初級編)

  本日2013年10月1日より、NISA口座開設の受付が正式にスタートしました。そして、「NISAをきっかけに初めて株式投資をしてみたいが、企業の選び方がわからない・・・」とお悩みの方もいらっしゃるでしょう。

  このようなときに役立つものが「会社四季報」です。

  その分厚さや、専門用語と数字のオンパレードに圧倒されて読むことをあきらめてしまう方も多いですが、優良企業を見つけるために最初に確認すべきポイントは3つに絞ることができるのです。これらをまず押さえることで、投資候補先を絞り込めるでしょう。

1.‘ホント’のメイン事業は何か

  まず大切なポイントは「売上高・営業利益構成」です。

  知名度のある企業であればあるほど、イメージで語られてしまいがちです。例えば、「ソニー」といえば「電化製品」を思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、近年は金融事業がその利益を支えていることが鮮明になっています。

  企業名の横にある「連結事業」欄を見てみると、「金融他23(15)」と記載されています。これは、売上高の23%を金融他が占めており、そのうち15%が営業利益になっていることを示しています。他事業の数字と比較すると、ソニーは金融事業部門に依存していることが一目でわかります。

  一方、「他」とついているため金融事業単体が占める割合はここからはつかめません。このようなときは、企業HPに掲載されているIR情報にアクセスすると詳細なデータを得ることができます。

  ソニーのIR情報を見てみると、以下のことがわかります。


  図1が示すように、ソニーは金融事業が大きな柱となっていることがわかります(ソニーフィナンシャルホールディングスとして上場もしています)。

  このように、あなたが抱いているイメージと実態は異なっていることは珍しくありません。その企業を支えている‘ホント’のメイン事業を確認し、その将来性を判断することが大切なのです。

2.売上高および各利益の推移は比例しているか

  投資先を選別する際、過去の業績を振り返ることは欠かせません。ただし、数字の上がった・下がったを何となくながめるだけでは意味がありません。大切なのは「コスト構造に変化があるか」です。

  本来ならば、売上高が増えれば営業利益も同じ動きを示すはずです。しかし、コスト構造に望ましくない変化が起きている場合、図2のような推移を発見することになります。


  売上高が毎年増加しているにも関わらず営業利益が減少しているならば、その原因を探る必要があります。原材料価格の高騰や為替の影響なのか、それとも特殊要因が利益を押し下げているのか、それらへの対策として何が講じられているのか等をIR情報からつかむことで、今後の見通しを判断します。

  また、経常利益や当期純利益が不自然に増加しているときは、固定資産売却等が行われたことなどが考えられます。このような数字の動きを見つけたときは、その影響も考察することが賢明です。

3.営業CFがプラスか

  営業CF(キャッシュフロー)とは、「事業による現金収支が黒字か」を示すものです。今後の成長が期待される新興企業ならばマイナスになることも珍しくありませんが、安定期にある企業が何期もマイナスを続けているならば、借入依存体質になることが懸念されます。

  反対に、ここがプラスならば、新たな工場や店舗を設立したり、機動的な戦略を採用したりしやすくなります。

  つまり、営業CFがプラスならば、事業が順調であり、今後の成長戦略にも期待を持てるのです。


  もちろん、業種・業態・震災などの外部要因によってこの3点に該当しなくとも優良な企業は存在します。しかし、初めて株式投資を行うならば、まずはこれらをチェックすることで投資候補先を選別することをおすすめします。

《編集部》
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