20,30代が生命保険選びで損しないポイントと知っておくべき注意点


 一口に若い人と言ってしまうと、その人の感じ方によって違いますから(当然、私も気は若いです。)、ここでは、20~30代の方を中心に考えてみましょう。

 若い人の最大の特徴は、月並みですが「若さ」です。自動車保険などでは、この若さが保険料を高くする要因になるのですが、生命保険では保険料を抑えるのに役立ちます。それから、生命保険を選ぶ時の重要なポイントは「目的」です。保険に加入する目的をはっきりさせることで、自分に必要な保険、入るべき保険が見えてきます

では、一番目的の分り難い死亡保険から始めて、医療保険、ガン保険と考えてみましょう。

死亡保険はどう選んだら良いか?

(1) 既婚者の場合

 既婚者の場合、死亡保険に加入する目的は、大黒柱に万が一のことがあった時の家族の生活費の確保です。ですから、重要なポイントは「愛」です。愛なくしては、死亡保険は成り立ちません。今後のご家族の生活を考えると、若い人ほど高額な保障が必要です。考え方は、

必要保障額=(年収―遺族年金年額)×定年までの勤続年数×0.7程度

※ただし、この式では、出世等の年収増が考慮されていないので、その分は加味しなければならないと思います。

 定年までの勤続年数を掛けるわけですから、若い方の必要額は、1億を越えることも珍しくありません。この金額を保険でまともにかけようとすると、かなりの保険料になりますが、現在は収入保障保険や、逓減型の定期保険などが発売されているので、かなり安価で加入することができるようになりました。

(2) 独身者の場合

 死亡保険は、「愛」である。と前述いたしました。では、独身者はどうでしょうか。両親に対しての愛は立派な行為だと思いますが、多くの場合、あまり必要ではないと思われます。ですから、大きな保障よりも、将来、自分のためになる保険を選んでみてはどうでしょう。現状では、返戻率がかなり落ち込んではいますが、終身保険を使って、貯蓄をしながら、万が一の時に備えてはいかがでしょうか。

 保障額は、お葬式代程度でOK。保障額よりも、貯金できる額で保険料を決めてみましょう。特に女性の場合は、結婚しても支払い続けられる額で決めてもよろしいのではないでしょうか。

医療保険はどう選んだら良いか?

(1) 一般的な医療保険

 医療保険に加入する目的は、もちろん、入院・手術をした時の医療費の補填ですよね。そう考えると、若い方はあまり必要がないのかもしれません。しかし、入ろうと思った時に入れないのが保険。それに、断然、若い方が保険料が安い! ぜひ、加入しましょう。では、どういう保険がいいのでしょうか。

・ポイント1~ 終身で入る。

 一度加入したら、保険料が一生変わらないのが終身保険。若いという特権を生かしましょう。

・ポイント2~ ベースを作る。

 理想は、しっかりとした1日入院1万円くらいの保険に入って欲しいのですが、用途に合わせて5千円の終身+5千円の10年更新型のように組み合わせてもいいと思います。ベースは一生持ち続け、追加分は不要になったら解約です。

・ポイント3~ 特約は条件を確認する。

 若い方には特に、健康祝金付きで、リターンのあるものが楽しいのではないでしょうか。さらに、払込免除特約を組み合わせられると最高ですね。ただし、そこには落とし穴が! 良く条件を見てください。

 例えば、健康祝金を受け取る場合、一度でも保険金をもらうと資格を失う会社や、10日以内の入院であればOKという会社もあります。また、払込免除特約も、脳卒中限定の会社もあれば、脳疾患全体をカバーする会社や、60日後の健康状態を条件にする会社もあれば、20日以上入院すれば適用になる会社など、様々です。表面的には見えませんが、重要なポイントですので、ぜひ、突っ込んで確認して、納得してから加入してください

(2) 女性の場合


 医療保険は、若い方はあまり必要がないようなイメージかもしれませんが、女性は特に必要です。実は、女性疾病は若い方に多いのです。さらに、妊娠時のリスク等を考えると、妊娠する前の加入をお勧めします

 そこで考えたいのが、女性疾病特約です。1日入院1万円の医療保険に加入していれば、ほぼ入院費用はカバーされると思いますので、女性疾病特約を付加するかどうかは好みです。1日入院5千円の保険に加入される方は、付加しておいた方が良いと思います。不要になったら、外せばいいのですから。

 以前は、メットライフ生命の女性疾病特約には手術給付も含まれていたので、お得感があったのですが、今は販売を中止してしまいました。内容は各社、似たりよったりの特約なのですが、ポイントは、女性疾病の範囲です。ぜひ、面倒でも約款で確認してみてください。そして、納得してサインを!

 ちなみに、約款で説明できない募集人からは加入を再検討した方が…。

ガン保険はどう選んだら良いか?

 ガン保険こそ、若い方には縁遠い保険ですよね。しかし、乳がん等の女性系のガンの罹患率は、30代~40代がピークなのです。生涯のガン罹患率は、男性の方が高いのですが、若い時は、女性の罹患率の方が高いのです。会社によっては、この年代は女性の方が保険料が高いところもあるのです。

 では、ガン保険を選ぶ時のポイントです。

・ポイント1~ ガン治療は日進月歩。

 10年前のガン治療と今のガン治療を考えると、全く異なります。では、10年後のガン治療は? たぶん、もっと凄いことになっていると思います。なので、あえて、終身のものに加入する必要はない。というのが私の持論です。

・ポイント2~ 完治を目指せ。

 60代にもなると、苦しい治療より人間的に過ごそうという考え方があっても良いとは思いますが、若い方は是非、完治を目指してください。完治するには、お金がかかります。逆に言うと、お金があれば、完治する可能性が高いということでもあります。

 ポイント1でもお話しましたが、終身タイプの小さな保険に加入するくらいなら、5年~10年短期の大きな保険に加入してください。保険料は同じくらいです。10年生き延びれば、それだけ医学は進歩しますから、助かる可能性は高くなります。しかし、小さな保障だと、生き延びる可能性はそれだけ低くなるということです。

・ポイント3~ 入院より通院に重点。

 現在の医療現場では、たとえガンであっても、入院日数は短いのです。「1日○○円」をベースにしたガン保険では、現在の治療には対処できなくなっています。治療も通院が主体になってきました。放射線治療も、今は、通院で行うのが一般的なのです。

 そこで、保険選びのポイントは、1日○○円ではなく、ガンになったら、ポン! と出るとか、年間○百万とか、かかった費用は全額出るような保険がお勧めです。

 以上、保険加入の際のポイントをまとめました。参考にしていただければ幸いです。ただ、いろいろな考え方がありますので、最後はご自分が納得できることが大切だと思います。ガン保険については、あまり必要性を感じられなかったかもしれませんが、若い時は保険料も安いので、自分への投資と思って、ぜひ加入しておいてください。(執筆者:川崎 慈千)

この記事を書いた人

川崎 慈千 川崎 慈千»筆者の記事一覧 (4)

有限会社 ティーエムライフ & 株式会社 ティーエムコンサルティング 札幌支店長
1965年札幌市生まれ。札幌北高、東京理科大学理工学部機械工学科を卒業し、平成元年に株式会社北海道銀行に入社。理科系なのにブームに乗って何故か金融機関に就職。中小企業(主に製造業)の力になりたい!と燃えていた。銀行では3ヶ店にて資産運用や貸付業務を経験、その後人事総務部に6年在籍し、平成16年東京海上日動あんしん生命に転職。新人賞・社長賞・MDRT(成績資格会員2回登録)を受賞。しかし、1社の商品しか販売できないのは本当にお客様のためになっていないのでは?というジレンマに悩み、平成20年、保険代理店(株)アクトサービスに取締役営業部長として転身。平成22年、総合保険代理店TMコンサルティンググループ札幌支店長に転身し、今に至る。
<保有資格>:CFP、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、TLC(トータルライフコンサルティング)、IFA(二種証券外務員)、PRM(リスクマネージャー)
【寄稿者にメッセージを送る】

今、あなたにおススメの記事
本サイトの更新情報をfacebook・Twitter・RSSでチェックしましょう
この記事が気に入ったら、いいね!しよう

このページの先頭へ