住宅取得を考える時の3つの大きな不安


市場最低金利の中、住宅借り入れ金利は、変動金利なら1%を大きく下回る金利状況となっています。

また、消費税の10%へのアップを考慮すると、そろそろ家を持ちたいと考えながらも、多くの方にとりまして、家の取得は最初で最後になる大きなお金が必要な買い物ですので、お悩みはつきません。

建築用語や法律用語、金融関係の用語など普段耳にしたこともないような言葉が飛び交う中、最終的にいくらお金が必要なのかがよくわからず、建築会社や銀行から、言われるままに請負契約書や金消契約書にサインし、気がつけば、ローンが返していけるのか?

こんなに予算が膨らんでいくけれど大丈夫なのかと、不安にかられ、寝苦しい日々をすごされる方もいらっしゃいますでしょう。

私どもFPに住宅取得のご相談にこられる方は、大きく3つの不安を抱いておられます。

不安 1 我が家にとって、いったいいくらの住宅がふさわしいのか?

不安 2 いったい、幾らなら借りられるのか? その金額を返していけるのか?

不安 3 変動金利が得なのか、固定金利がいいのか、どちらが得なのか

整理してみると、我が家の家計が破綻することなく、住宅ローンを返していくには、幾らの借り入れだと大丈夫かを知ることが出来れば、不安の多くは解消することを理解することです。

不安の解消その1:家はいくら費用が必要か?

例えば、一戸建ての家の取得を考えますと

土地の取得費+住宅の建築費(本体+消費税)+諸経費(登記費用・ローン借り入れ費用・税金・火災保険・引越し・家具の購入費等々)+住宅ローンの借り入れ金利+固定資産税・都市計画税+メンテナンス費用がトータルで必要になります。

また、マンションの場合ですと管理費や修繕積立金・駐車料が別途必要になります。

このように、住宅を取得するには、当初の建築費や土地の取得費以外に毎年必要となる経費があります

家に掛けられる費用は、

現在の収入-(生活費+子どもさんの今後の教育費+車の維持費+車の取得費+老後へ向けた資金準備等の費用)

が、住宅ローンの返済に充てられる金額となります。

その金額が幾らになるかを、ご自身で計算するか、お近くにFPがいれば、計算してもらうと、年毎の費用と累計収支が目に見えますので、だいぶ不安が解消できると思います。

不安の解消その2:いったい我が家では、いくらまで借りられるのか?

発想を替えると、我が家はいくらまでなら、返せるのか・家計が破綻しないのか。一般的に金融機関の借り入れ審査では、年収の20%~25%程度までの返済ならば融資可能となっています。

でも、返すのは年収からではなく、可処分所得(つまり手元に残る費用)からの返済となります

家計収支で支出のピーク時期は、お子様の大学進学時です。

その時に家計支出+教育資金+住宅ローン返済の金額が収入に対し、大きなマイナスとなるような資金計画は、リスクが高すぎになります。特に今後社会保険料や増税が予想される中、可処分所得は減少していくでしょうから。

その場合打つ手はあるのか? 家へかける費用を再検討しましょう!

家族が幸せになるために家を建てると思えば、例えば1社の見積もりだけで判断することなく、複数の会社から見積もりを取る、あるいは予算を提示し設計プランを徴収する等、自分で一汗かきましょう。また家族で出来ることは自分でやってみることも大事なのかも(庭やカーポートの組み立て)

相談にこられる方のお話を伺うと、だいたい収入と支出のバランスから見る安全な予算に比べ1000万円程度オーバーする計画となっている方が多いのが現状です。

家族が幸せになるために、住宅を取得することが、後々災いとなってしまう悲劇を防ぐためにも、当初の資金計画をしっかり立てることが、とても重要なポイントです。

不安の解消 その3:固定金利か変動金利か

ここは、専門家といわれる人でも意見が分かれるところです。

結論はローンが完済し終わった時にしか結論が出ないからです。金利が10年、20年あるいは30年後にどうなっているかをわかる事は事実上不可能だからです。

簡略に申し上げれば、例えば35年ローンを組む場合、変動金利で借り入れることは、6ヵ月に1回金利は見直されますので、69回金利変動リスクを借主が負うことになりますし、逆に固定金利ですと、そのリスクを金融機関側がとりますので、その分金利が高くなります。

ではどう考えるか

固定金利で返済可能な住宅取得費とし、その上で変動金利が魅力的に映れば、固定と変動の毎月の差額をストックできる状態にしておくことで、金利上昇時に繰入返済したりして、返済額を減らし金利アップに対抗することが、可能になります

住宅展示場に行くと、すばらしいモデルルームが建っており、中の設備もすばらしいです。

やさしそうな営業の方が、

「大丈夫ですよ金利も安いですし、十分銀行も貸し出ししてくれますよ!」

なんて言われますと、思わず契約書に印鑑を押してしまいがちですが、その先は長いです。

どうか、家を建てるあるいは買うのは、なんの目的なのかをしっかり思い出し、無理のないプランをお作りください。(執筆者:渡邉 誠)

この記事を書いた人

渡邉 誠 渡邉 誠()»筆者の記事一覧 (16) http://www.fp-makoto.jp/

有限責任事業組合FPパートナーズ 組合員
東海大学工学部卒業後、23年間建設会社勤務。外資系保険会社勤務後、平成18年FPオフィス・ワタナベ開業。平成20年静岡県内の5人のFPにより、有限責任事業組合FPパートナーズを結成。個人のライフプラン・住宅取得支援に重点をおいて活動中です。
(保有資格):CFP (日本FP協会認定)
【寄稿者にメッセージを送る】

今、あなたにおススメの記事
本サイトの更新情報をfacebook・Twitter・RSSでチェックしましょう