正社員を離職~その前に考えておきたい失業給付~


厳しい就職活動を乗り越え、正社員として就職して働いてきても、諸事情により離職を選択せざるを得ないこともないとは限りません。

離職後、すぐに次の職場に正社員として就職できることを望み、ハローワークなどで就職活動を再開した場合に、すぐに再就職が決まり新しい職場に勤められることもありますが、反対になかなか再就職先が決まらないということもありえます。

就職活動をしてもなかなか再就職先が決まらないと、貯蓄を取り崩す生活となります。お金の不安は、生活を不安にさせる理由のひとつでもあり、少しでも避けたいところです。

再就職先が決まらない…、そんなときに生活を助けてくれるのが失業給付です

失業給付額を左右するもの


失業給付とは、雇用保険の基本手当のことであり、労働者が離職した場合に、失業中の生活を心配することなく再就職活動できるように給付されるお金です。

1日当たりの給付額は基本手当日額といい、働いていたときの給料の金額に応じて決まっていきますが、給付日数については、働いていたときの雇用保険の加入期間と離職理由、そして年齢で異なってきます。

離職理由について給付日数が異なるというのはどういうことなのでしょうか。

退職する理由には様々ありますが、大きく分けて会社都合と自己都合の2種類があり、会社都合か自己都合かにより、給付日数が異なることとなり、結果として失業給付のもらえる額が異なってくるということです。

【会社都合の退職】
倒産や、リストラ(解雇)など、会社の諸事情による離職であり、自分の意志ではないが、離職をせざるを得ない状況となった場合が該当します。

【自己都合の退職】
引越しや結婚・出産、病気や転職など自らの意志で離職した場合が該当します。


離職理由による失業給付の給付日数は以下の通りとなります。

例えば、35歳で8年間正社員として勤務した会社を離職したとして、1日の給付額を7,000円だと仮定すると、概算で、自己都合では63万円(=7,000円×90日)、会社都合だと、126万円(=7,000円×180日)ともらえる額が倍も違うことがわかります。

さらに、給付日数以外にも失業給付を受けとれるまでの期間(待機期間)も離職理由により異なります。失業給付は、離職票の提出と求職の申込みを行った日から通算して7日間は、離職の理由にかかわらず、雇用保険の基本手当は支払われません。

なお、自己都合による離職者には、さらに3か月間、基本手当の支払われない給付制限がありますので、自己都合の場合、失業給付をもらうまでに4か月近くかかるということになります。

例えば、35歳で8年間勤務して離職後、1日の給付額7,000円をもらい、4か月後に再就職をした場合、会社都合の場合は概算で、84万円(=7,000円×4か月×30日)ですが、自己都合の場合は概算で21万円(=7,000円×(4か月-3か月)×30日)と給付額に大きな差が出ることもあります。

なお、会社から「辞めてほしい」と言われた場合でも、辞め方によっては自己都合となってしまうケースも。会社から自己都合と言われても状況によってはハローワークで会社都合と認められるケースもありますので注意が必要です。

勤務を継続することが望ましいのでしょうが、離職せざるを得ないことは仕方のないことだとも思います。その際に、離職後の生活に大きな影響があることを頭の片隅におき、離職理由はしっかり確認し、納得したうえで、離職の可否をご判断いただけますようお願いします。(執筆者:杉浦 詔子)

この記事を書いた人

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みはまライフプランニング ファイナンシャルプランナー/カウンセラー
「働く人たちの夢をかたちにする!」会社員とそのご家族へのキャリアプラン(生活)とライフプラン(家計)の相談と講義、執筆を行っています。ひとりひとりの夢や希望、実現したい想いをじっくりと聴かせて頂き、あなただけのオンリーワン未来設計図を作ることが私の仕事です。
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<保有資格>:CFP®/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/産業カウンセラー/プロフェッショナルCFO
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