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生命保険会社の破たんに備えて対策を立てよう(2)

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<p>business hand pushing bankruptcy on Flipboard Display</p>

どのような対策を立てればよいのか

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生命保険会社の破たんは事前にわかりません。したがって、生命保険に加入する側から考えるとこれはリスクです。大きな保険会社だから大丈夫というわけではありません。リーマンショックの時、米国の最大手だったAIGグループは大きな損失を出して、米政府の支援を受けています。そこで、保険会社の財務健全性を、保険に加入する前に事前に確認しておくことをお勧めします

(1) ソルベンシー・マージン比率
(2)保険財務格付け
(3)エンベデッド・バリュー

という指標が参考になります。

(1)は法令によって開示が義務付けられています。数値は大きいほうがよいのですが、創業間もない保険会社では数値が極端に大きくなる傾向があります。

(2)は民間の格付け会社が行っているものです。格付けが高いほうが財務健全性が高いといえます。ただし、格付けのない会社もあります。

(3)は保険会社の企業価値のようなものです。もちろん数値が大きいほうが財務健全性は高くなります。

次に行っておきたいのは、保険の分散です。分散するものは保険会社です。すべての保険契約を1つの保険会社に集中してしまうと、その会社が破たんしたとき、すべての保険契約が減額され、一定期間内に解約すると通常は取られないペナルティー金額を取られることになります。だから、終身保険をA保険にしたのであれば、年金保険はB保険。お父さんの保険をC保険にしたのであれば、お母さんの保険はD保険というように保険契約を分散させるのです。

保険代理店の破たんは?

最近では、来店型の保険代理店で保険を購入する人が多いと思います。それでは、保険代理店が破たんしたらどうなるのでしょう。この点については、あまり心配しなくてもよいでしょう。

なぜなら、生命保険契約の場合、保険代理店は単に契約の仲介をしているだけです。契約が成立すれば、保険代理店は手数料を保険会社から受け取り、それで業務は終了です。保険金の支払い義務があるのは保険会社ですし、保険契約者が保険料を払い込むのも保険会社。保険代理店の財務状況は問題になりません。(執筆者:杉山 明)

《杉山 明》
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杉山 明

杉山 明

バームスコーポレーション有限会社 代表 外資系保険会社で商品開発、外資系運用会社でファンドの評価分析などの経験を有する、独立系のファイナンシャル・プランナーです。現在は、シニアコンシェルジュとしてシニアのみなさまの問題解決のお手伝いをするほか、大学や専門学校の授業やウェブ(http://www.eefp.net)を通じて若い世代の金融知力の養成にも注力しています。また、プロのFP向けには、ライフプランニング統合ソフト「FP-MIRAI」を開発し、1ランク上のソリューションを提供し続けています。 <保有資格>:1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / CFP / 証券アナリスト(日本証券アナリスト協会) / 国際公認投資アナリスト(CIIA) / シニアコンシェルジュ(参照 http://www.428c.org/) 寄稿者にメッセージを送る

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