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大切なのは「お金の確認と管理」
お金の話をすると逆上する親もいるでしょう…
しかし、介護資金の検討には欠かせないことなので、親をきちんと介護したいという気持ちを示して、きちんと向き合い、確認しておきたいものです。お金の話というのは、具体的には年金の額、預貯金、生命保険、不動産などです。
親の財産の確認ができても、親が元気なうちは、自分で管理してもらうことも大切です。主介護者の家族が、介護費用支払いなどの窓口になっていても、なるべく親に管理してもらいましょう。お金の管理の必要がなくなると、不思議と物忘れなどが目立つようになります。
最近はオレオレ詐欺など、悪質な手口で、高齢者の財布を狙う犯罪も多発しているので、お金の管理をどこまで任せて良いのか、難しく、悩まれている家族も多いと思います。
ひとつの案としては、年金収入など額が大きいものは本人と一緒に管理し、お小遣い程度でも良いので、お財布を預けて、自分で管理している意識を忘れないでいてもらうことです。買い物は介護ヘルパーさんに頼んでいるからと、自分で買い物をする機会がなくなると、途端にお金の計算などに鈍くなっていく傾向があります。
いつまでも自立してできることがあることは、介護予防になり、介護費用を軽減できる効果があります。
在宅介護はいつまで…という不安の解消法
最期まで住み慣れたご自宅で介護を受けて暮らす方も少なくありませんが、初めは軽快に始まった在宅介護でも、年月を重ねていくと家族の介護疲労もたまります。認知症が進んで24時間見守りが必要になってきたなどの話を聞くと、予想がつかず毎日不安が頭の隅から消えません。
そんな時は、介護ができなくなった時の次の一手を用意しておきましょう。次の一手とは、施設入所いわゆる老人ホームを探しておくことです。
特別養護老人ホームと有料老人ホームとの違い
特別養護老人ホームは、在宅介護が困難で要介護度が3~5と認定された65歳以上の人が入居できます。介護保険が適応される為、施設の利用料がほかの施設に比べて低額です。
待機者が多い為、すぐには入居するには難しいですが、申し込みをしておくことで、介護への重圧が少し軽くなるものです。
一方の有料老人ホームとは
有料老人ホームは、民間の運営なので特にしばりがなく、施設により高級志向だったりと特色が大きく違います。月々の居住費の他に高額の入居金がかかる場合があります。
近年の有料老人ホームは、検討しやすい料金設定も
現在、 比較的空室のある有料老人ホームは、昔は、入居金1000万以上が当たり前でした。どんな施設かよくわからないうえ、どんなスタッフに介護されるのか不明なままに先に高額を支払うのには、かなりの決心が必要だったことでしょう。
しかし、 最近では介護付き有料老人ホームといって、入居金はないが、月額利用料が少し高め(15万~30万円程度)に設定されている施設が増えてきています。
家の近所など、気になる施設があったら、パンフレットをもらいにいってみるだけでも、その施設の雰囲気などがわかり、検討へのヒントになるはずです。
在宅で介護していると、孤独に思うことも多いと思いますが、あたなの街にもいろいろな介護施設があります。サービス内容は違うも、どの施設も地域に密着した介護施設を目指しているものです。(執筆者:佐々木 政子)