現在、日本は他国に類を見ない程の高齢社会に突入しています。高齢者の親がいる人にとって在宅介護はもはや他人事ではありません。

特に40代~50代の働き盛りの時期に親の介護をしなければならなくなった時、仕事と介護の両立ができるのか不安に思う方も多いと思います。また、介護の為に仕事を休むと職場に言いづらい方も多いことでしょう。そんな在宅介護における介護休暇(介護休業)の仕組みについてここでは簡単に解説していきたいと思います。

介護休暇と介護休業について


まず、「介護休暇」と「介護休業」って一体何なの? と疑問に思った方の為にどういった仕組みなのかを簡単に解説していきます。

まず、「介護休暇」とは家族が病気や怪我をして病院への送迎が必要になった時に、対象となる家族が1人の場合に最大で5日まで仕事を休むことができるのです。また、複数の場合には年に10日までの範囲で仕事を休むことができるのです。

次に「介護休業」とは、家族の介護で一定期間仕事を休むことで比較的長期的に休業することをいいます。家族1人の介護につき最大で93日まで仕事を休むことができるのです。

介護休暇(介護休業)を取得できる雇用形態

介護休暇(介護休業)を取得できるのは日雇い労働者を除く労働者と規定されています。なので、正社員・契約社員・派遣社員からパート労働者に至るまで介護休暇(介護休業)を取得することができるのです。ただし、労使協定によって条件に該当する人は介護休暇(介護休業)の適用外となることもあるので、そこは注意が必要です。

介護休業を取得した時の賃金はどうなるのか?


在宅介護を行う上で最も気になるのが介護休業中に休んでいる間の賃金のことではないでしょうか?

実際に、介護休業で休んでいる間の賃金に関しての法的な定めはありません。ですが、雇用保険に加入している場合は条件に応じて収入の40%程度の介護休業給付金が給付される可能性があるのです。介護休業給付金に関しての問い合わせはハローワークで受け付けているので、気になる方は最寄りのハローワークに問い合わせすることをおススメします。

「介護休業給付金」の支給対象者と金額


まず、介護休業給付金の支給対象者については、雇用保険の一般被保険者の人(週に20時間以上働く人)が家族を介護する為に休業し、介護休業開始前2年間に、賃金支払い基礎日数が11日以上ある月が12カ月ある場合となります。

そして、介護休業給付金の支給額は以下となります。

休業開始時賃金日額×支給日数×40%(上限額、下限額ある)

ただし、介護休業期間中に会社から支払われる賃金により、介護休業給付金の支給額は異なってきます。ちなみに、介護休業給付金の支給期間は通算で93日が最大期間となっているのです。

このように、介護をする為に仕事を休んだ場合は雇用保険から介護休業給付金として賃金の40%程度が支給されるシステムとなっているわけです。がしかし、実際に介護をしながら生活する上で給料の40%で生活するのには限界があるのではないでしょうか。

介護は決して楽なものではありません。介護疲れの上にお金もないとなると心に余裕が持てなくなってしまいます。家族介護を推進する国の動向に反対はしませんが、もう少し、介護をする家族が介護休業を取得できやすい環境を作っていけないのかと思うところでした。(執筆者:西村 馨)