介護保険制度の在宅サービスの中には、人的なサービスの他にも住宅改修費や福祉用具レンタルそして今回記事に取り上げる特定福祉用具販売等のサービスがあります。

高齢者の方にとって在宅で生活する上でかかせない特定福祉用具は全額自己負担で購入すると結構な金額になります。そこで、介護保険の中には特定福祉用具に関しては介護保険で適用されるサービスがあるのです。

ここでは、その特定福祉用具販売の制度が実際にどういったものか解説していきます。

「特定福祉用具販売」とは何なのか?


では、介護保険に定められている特定福祉用具販売とは何なのか?

特定福祉用具販売とは介護保険の認定を受けている方が福祉用具の内、入浴や排泄関連で使用する特定福祉用具を介護保険サービスを利用して購入することを指します

ちなみに、特定福祉用具を介護保険で購入する為には、介護保険で定められた要介護1~5の認定を受けていることが条件となっているのです。

では、要支援1・2の方は特定福祉用具販売の制度を利用ことはできないのか?

厳密に言うと、要支援1・2の方に関しては「特定介護予防福祉用具販売」のサービスになるのです。「特定福祉用具販売」のサービスと何が違うの? と疑問に思うかもしれませんが、大きな違いは、購入できる福祉用具が異なるのです。以下ではどのような特定福祉用具が対象になるのか説明していきます。

「特定福祉用具販売」と「特定介護予防福祉用具販売」の違い

ここでは、特定福祉用具販売と介護予防福祉用具販売の違いについて記述していきます。

要支援1・2の方が利用できる特定介護予防福祉用具販売で購入できる物

1. 特殊尿器
2. 入浴補助用具

上記の2種類が対象

要介護1~5の方が利用できる特定福祉用具販売で購入できる物

1. 腰掛便座
2. 特殊尿器
3. 入浴補助用具(入浴用イス・浴槽内手すり・浴槽内イス・入浴台・入浴内すのこ・浴槽内すのこ・入浴用介助ベルト)
4. 簡易浴槽
5. 移動用リフトのつり具

上記の11種類が対象
※要介護1~2の方は原則として移動用リフトのつり具は対象外になります。

「特定福祉用具販売」と「特定介護予防福祉用具販売」にかかる費用は?


ここで気になるのが、実際にかかる費用だと思います。

原則、要支援だろうが要介護だろうが購入できる物は違っても、購入する時の1割負担(もしくは2割)は同じなので10,000円する特定福祉用具を購入したとしても原則1割負担である為、後日9,000円は返金され、実質負担する金額は1,000円で済むというわけです。

ちなみに、いくらでも購入できる訳では無く、原則10万円までという上限額があるのです。

ここで、気を付けてもらいたいのが、特別な理由(例:壊れた)等のことが無い限り同一年度内に同じ種目の特定福祉用具を複数購入することはできないといった決まりがあることです。購入する際は気を付けましょう。

※2015年8月より、一定以上の所得がある方に関しては介護保険法の改正に伴い、2割負担となっている

まとめ

このように特定福祉用具の購入にはいくつかの決まりがあるのです。確かに介護保険には福祉用具のレンタルサービスはありますが、特定福祉用具のように排泄・入浴などの体に直接触れるもののレンタルは誰だって嫌なものです。

介護保険でこういった特定福祉用具販売のサービスを受けられることは高齢者の方にとって大変為になるサービスであると思います。自費で特定福祉用具の購入を検討している方がいたら、介護保険サービスで購入することをおススメします。(執筆者:西村 馨)