介護保険は介護度によって、利用できる単位数が決まっています。要介護5であれば、3万6,065単位です。
1単位は1円のサービスもあれば、1.07円とか、サービスや地域によって違っています。
1単位が2円というものはないので、だいたい自己負担額は1割の方で4万円までにおさまります。
しかし、毎月介護サービス費だけで4万円も必要だと大変です。その時は高額介護サービス費の制度を利用しましょう。
目次
高額介護サービス費とは?
ある月に支払った介護サービスの自己負担合計が高額となった場合に、限度額を超えた部分に対する還付金のことをいいます。還付される金額は条件によって異なります。
高額介護サービス費の条件とは
【第1段階】生活保護、老齢福祉年金の受給者かつ世帯全員の住民税が非課税の場合は上限額1万5,000円
【第2段階】世帯全体が住民税非課税かつ合計所得金額及び課税年金収入額の合計が80万円以下または老齢福祉年金受給者 個人での上限額1万5,000円
【第3段階】世帯全員が住民税非課税で第2段階に該当しない場合2万4,600円
【第4段階】第1~3段階以外 3万7,200円が上限です。
高額介護サービス費の対象にならないものとは?
・ 住宅改修費の1~2割負担
・ 施設サービス費などの食事代や日常生活費などの介護保険給付対象外サービスの利用者負担
・ 支給限度額を超える利用者負担
申請の方法は?
市町村から申請用紙が届きます。何月分○○○○○円還付されます。と記入されています。その申請用紙と各サービス費の領収書を一緒に申請すれば還付されます。
申請用紙が届くも数か月かかりますので、一度は支払わなければなりません。申請用紙が届いたら、早めに申請をしましょう。
高額介護サービス費の申請は2年以内に行わないと権利がなくなってしまいますので、ご注意を
施設入所中の方なら、受領委任払制度が利用できるかも?
高額介護サービス費支給制度は先にお金を払ってから、還付される制度ですが、市町村によっては、はじめから上限度額のみを支払えばよい「受領委任払い制度」があります。
制度は市町村によって異なります。利用の際には問い合わせてください。
受領委任制度の条件とは?
介護福祉施設、介護老人保健施設、特定施設などの施設に入所している方のみ利用できます。また、入所中の施設の承諾が必要となります。
介護にはいろいろと費用がかかります。最初から費用がどれくらいかわかれば安心できますよね。利用ができる制度はどんどん利用しましょう。(執筆者:佐々木 政子)