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介護費用の基準は、「 いくら出せるか?」が基準です

シニア 介護
介護費用の基準は、「 いくら出せるか?」が基準です

介護の問題で、在宅での介護費用はいくらかかりますか? とよくご質問がありますが、このご質問に対する回答には頭を悩ませます。

施設介護の場合には、各施設で最低限必要な費用は明確になっている為に容易に回答できるものですが、在宅介護に目を向けた場合には、ご家族やご本人の協力でいくらでも変動するので、簡単には回答できません

ご本人の身体の具合やご病気、ご家族のサポート力は様々です。

介護に使えるお金が多いにこしたことはないのでしょうが、介護者がちょうど子供達に教育費がかさむ時期であったり、身寄りもなくお一人暮らしの方は年金を介護費用に削らなくてはなりません。

今回は、使える介護費用の範囲で介護を賄う為の新しいコツをお伝えします


出せる金額でプランを考えてみる

まずは、家計に無理のない程度の介護費用に使える金額を考えてみましょう。

できないことを書き出す

ご本人が生活を送る上で不便なことや、ご自分ではできないこと、必要なことを書き出してみます。生活の中で一番大切で欠かせないことは、食べることと排泄です

必要性の高いものから選び、できればあると助かる事を追加していくことで、無駄のない最低限のプランが見えてくるものです

必要な介護の中で排泄の介助や入浴の介助見守り、移乗、移動の介助等、介護士などの専門知識を持つ人にお願いしたい事、食事作り、掃除、洗濯等は、お願いできる方に、という具合で専門家に頼みたいこと、人材センターやボランティアでも差し支えが無いことに分けて考えます。

介護保険を使い、専門家に介護を依頼すれば介護費用はかさみます。使える費用の中で賄えない介護サービスがあれば、地域資源と呼ばれている一緒に介護をサポートしてくれる地域の人の力に目を向けてみましょう

全てが希望どおりにのサービスを受けられなくとも、できる形での支えになろうと協力してもらえるものです。

地域資源には、担当のケアマネージャーが詳しいので確認してみましょう。または、お住まいの市区町村の窓口、お近くの地域包括支援センターなどに相談しましょう。


家族のサポート力を知る

ご家族がどの程度の協力ができるかという点も重要となります。介護という形で協力ができなくでも、介護費用を軽減させるコツはあります

別居されていたり、遠方にいる場合でもご本人にしてみるとご家族の訪問やご家族からの電話は、楽しみにしているものです。定期的に通われているご家族は、次はいつ頃来るのかを、明確に伝えておきます。

電話を掛ける時も、漠然とかけるのではなく、次はいつ掛けると伝えておきましょう

ご家族には心配をかけたく無い、負担もかけたく無い、経済的にも重荷になりたく無いと遠慮されているご高齢の方は少なくありません。

ご家族には、そっけない態度をしていてもご家族の訪問やご家族からの電話を心待ちにされています。

次来てくれる日、声が届く日を中心に生活が回りはじめます。気持ちにハリがでてくると、その日に向けて何かしょうと意欲が湧いてくるものです。

普段はやらなかった植木を育ててみたり、手の届くところを軽く整頓してみたりと、億劫に思っていたことが急に楽しさにかわり始めます。

費用を投じてデイサービスへ通わなくても、介護予防を目指しているデイサービスの目的と同じ効果が生まれているといえます

介護は「介護」だけではない


あなたが親御さんの顔を見に行く時は家族として会いにいっていたはずなのに、介護だと考えると気が重くなり、今日は疲れているからと懸念してしまうようになることがあります。

ご家族の影響は、介護士には真似できない影響力があります

ご本人に楽しみを与えることができると、心身ともに活気づいて重かったご本人の腰を軽くして、生活も回り始めます

これは、介護予防という介護につながるので、一概に介護サービスと呼ばれている有料の介護だけが、介護ではないといえます。

今回は新しい発想として、「介護費用はいくらかかる?」ではなく、「いくら出せる」かでまずは考えよう。という点と、介護だけが介護ではない。という2つの考え方を紹介させていただきました。

何もしてあげられないと思っていても、あなたの存在は一番の介護力になっていることをお忘れなく。(執筆者:佐々木 政子)

《佐々木 政子》
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佐々木 政子

執筆者:現役老人ホーム施設長 佐々木 政子 佐々木 政子

ケアマネージャーを7年経験して、現在は現役で老人ホームの施設長を務める介護のプロです。女性ならではの目線も入れながら、介護に悩み困り不安を持つ皆さまにお役立ち情報を提供していきたいと思います。我が家の親も要介護者です。同じ目線で不安と戦っていきましょう! 寄稿者にメッセージを送る

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