家族の介護が必要になり、在宅で見るのは難しく施設入居を検討している方は、まず特別養護老人ホームを検討される方が多いですが、ご存知の通り待機者が2014年には50万人を超えております。

その後減少傾向にはありますが、それでもまだ即時の入居は困難な状態にあります。その時一つの候補として上がるのは有料老人ホーム。今回は有料老人ホームの内容や費用について説明していきます。

有料老人ホームの種類とメリット・デメリット

有料老人ホームには3つのタイプがあります。

1.介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームとは、その名の通り、介護サービス行ってもらえる有料老人ホームで、「特定施設入居者生活介護(特定施設)」の事業所指定を都道府県から受けた施設です

施設の職員が、入浴や排泄、食事、機能訓練、その他日常生活上必要な介助全般を行います。外部のサービスを利用するタイプの施設もありますが、数は少なく、ほとんどが施設の職員が介助を行うタイプになります

【メリット】
24時間体制での必要な介護の提供がある。
看護師の配置が義務付けられており、医療処置もある程度行ってもらえる。
料金がほぼ一定額の為、将来設計が立てやすい。

【デメリット】
外部の介護保険サービスが利用できない。
職員は重度の方に対応することが多くなり、自立度が高い方は窮屈さを感じる。
生活リズムが施設主導になりがち。

2.住宅型有料老人ホーム

介護保険サービスは付いていません。自宅にいる場合と同じように、訪問介護を利用したり、デイサービスに通うなどし、必要な介護を利用して生活していきます

しかし、なかには施設の職員が介護サービスを提供している施設もあります。これは介護保険外のサービスであり、自費で賄うことになりますので注意が必要です

【メリット】
外部の介護事業所のサービスを利用でき、変更・追加もできる。
色々な事業所が関わることで、気づけることも多くなる。
自身の生活ペースを作りやすい。

【デメリット】
介護サービスの変更に伴い、料金も変わるため、支払い金額が一定でない
基本、施設の職員は介助等行わないため、やや不便。

3.自立型有料老人ホーム

介護を必要としない、自立の方向けの有料老人ホームです。介護サービスの提供を行っていないため、介護が必要な状態になった時には契約を解除し、退居しなければなりません

【メリット】
自立した、自分のペースで生活することができる。

【デメリット】
突然介護が必要になった時、対応してもらえない。

必要な費用

施設で生活をする上で、必要な費用を説明していきます。時々介護保険の一割負担だけで賄えると勘違いされている方もいらっしゃいますが、そうではありません

介護保険の1割負担になる部分は、介護保険サービスの部分であり、それ以外の部分は自費で支払わなければなりません。

家賃

居室や共用部分を利用する為の費用。広さや設備の内容、立地条件により施設ごとの価格差はかなりあります。支払い方法には大きく分けて3つの種類があります。

【全額前払い方式】
終身までの想定年数に必要な家賃相当額を全額一括で前払いする。想定年数を超えても、追加の家賃は発生せず、又期間内で退居する場合には、施設との契約に基づいた金額が返還される。入居時にかかる金額は大きいが、月々の支払いは少なくて済む。

【月払い方式】
月々一定額の支払いを行う。入居時にかかる費用は少なくて済む。

【併用方式】
一部前払いをし、残りを入居期間中月々の支払いを行う。

管理費

共用施設などの維持、事務・管理部門の人件費や事務費、生活支援サービスに要する費用に充てられます。

食費

施設では食事の提供を行っていますので、当然食費がかかります。定額での請求、1食毎の請求と施設ごとに支払い方法は違います。

食事の内容は施設ごとに様々で、かなり豪華なものを提供しているところは当然金額も高くなります。

介護保険サービス費

これが介護保険で適応される部分で、1割負担(もしくは2割負担)となります。要介護度ごとに異なりますが、介護保険上のサービスのため施設ごとの違いはありません。

有料老人ホームでは介護付きタイプのみ、介護サービス費として介護保険が適応となります。

その他の費用

その他にも、光熱費や電話代、レクリエーションで使用する物品費や参加費、消耗品費などがかかります。

家賃・管理費・食費は施設ごとに様々で、建物や設備が豪華な施設は家賃(全額前払い金)が数千万円の施設や、一方で0円のところもあります。

食事に力を入れている施設は、一食当たりの金額が数千円、安さを売りにしているところは300円程度の施設もあります。

まとめ

今現在の入居予定者の状態だけでなく、将来のことを考えた施設選びが大切です。お金をいくらかけられるのか、どのような生活を望んでいるのか、食事にこだわるのか、施設の設備内容にこだわるのか、施設の雰囲気を重視するのか。

施設ごとに長所や短所は様々です。他の方にとって良い施設でも、自分が求めているものがそこにあるか、提供されているかをかけられる費用と照らし合わせて、ぜひ無理のない施設選びを行い、安心して暮らせる住い探しを行ってください。(執筆者:佐々木 政子)