社会保険料控除の要件にあてはまる保険料は、本人納付の他に天引きになるケースも数多くあります。

天引きの場合は、給与や年金の源泉徴収票に記載されるのでわかりやすいのですが、両者が混在すると本人納付のほうが漏れやすくなるので、下記のようなパターンは注意が必要です。

ケース1 転職してブランク

給与から天引

平成28年11月末に会社に在籍していれば、11月分の社会保険料は12月もしくは11月の給与から天引きされることになります。

天引きされる社会保険は、年末調整では本人の計算無しに控除額が集計されるので手間がありません。確定申告においても源泉徴収票「社会保険料控除」の金額を記載すれば事足ります。

年末に会社に在籍していれば年末調整で社会保険料控除は計算されます。

自分で納付

11月29日に退職となり11月末にはブランクとなると、11月分は国民年金保険料と国民健康保険料(もしくは任意継続の健康保険料)を支払うことになります。

自分で支払ったものは国民年金であれば控除証明書を用意し、国民健康保険等であれば納付書を集計する(もしくは証明書を発行してもらう)ことになりますので気をつけましょう。

年末にブランクがあると年末調整が済んでいませんので、確定申告で社会保険料控除を受けることになります。

ケース2 年金天引きに切り替わる前の保険料

公的年金の受給者に関しては、年額18万円以上などの要件を満たした場合、65歳以上の介護保険料の他、国民健康保険料(税)や後期高齢者医療保険料が年金から天引きとなります。

介護保険

65歳未満では国民健康保険の介護分、もしくは職場の社会保険料として支払っていますが、65歳以上では単独の介護保険料として市区町村に納付します。

65歳になってもすぐには天引きになりません

天引きの要件に該当するような年金額をもらっていたとしても、65歳になってすぐ天引きに切り替わるわけでは無く、誕生月により6~12カ月間は納付書払いとなります。

後期高齢者医療制度に切り替わる場合

また75歳になって、国民健康保険から後期高齢者医療制度に切り替わる場合でも、一時的に納付書払いになるケースがあります

控除漏れに注意しましょう

一時的な納付書払いとなった上記の保険料は集計し、申告の際に漏れが無いようにしておきましょう。

ケース3 同一生計親族納付分

本人は給与や年金から保険料が天引きになるけど、家族分の国民年金保険料などを納付書で支払っている場合は、控除対象になる場合があります。

参照【年末調整・確定申告】親族名義の保険料等を支払っても「控除対象」になる ただし落とし穴にはまらないための注意点も…

まとめ

以上3つのケースを紹介してまいりました。納付書を集計する手間がかかりますが、忘れると所得税・住民税・諸手当受給で損をすることになりますので、漏れが無いようにしましょう。

年末調整で漏れていた場合は確定申告で所得控除の追加ができますし、一旦確定申告して漏れていた場合でも、3月15日までは訂正申告ができます。(執筆者:石谷 彰彦)