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葬儀の小規模化・低コスト化が進んでいる 将来、後悔しないために知っておきたいこと

シニア 葬儀
葬儀の小規模化・低コスト化が進んでいる 将来、後悔しないために知っておきたいこと

冠婚葬祭、積み立てできる式場の費用

結婚式の時、夫の祖母は式の費用を長年コツコツと積み立ててくれており、そこでの式の費用の一部をプレゼントしてくれました。

結婚式でなくても食事会や他の冠婚葬祭にも使えるプランで契約していたようです。

結婚式の場合は、時間的にもゆとりがありますし、新郎新婦の意向や希望も強く出ますが、突然準備が強いられるのは人生のお別れ、葬儀でしょう。

突然のお別れ、葬儀

葬儀の小規模化・低コスト化が進んでいる

葬儀は以前は結婚式と同じように200万~300万はかかるものでした。

今でも葬儀の基本料として保険代理店などは200万~300万を計上するところも多いです。

しかし、街中でもよく目にするようになった30万~40万ほどの「家族葬」は、核家族化が進み、価値観も多様化する中で需要が伸びていると言います。

また、身寄りのないお年寄り中心ではありますが、直葬といって火葬だけ行う(もしくは火葬場で全て済ませる)形式も増えているようです

それでも、大きな費用がかかりやすい葬儀までの準備

「今は家族葬なんてあるのか、そういった安くて身内だけで見送れる葬儀でいいよね~」

なんて家族で話していたとしても、実は事前にきちんと段取りを把握していないと、思わぬ費用がかかるケースが多くあります

たいていの人が病院で亡くなるものです。

病院には、亡くなった方の身内の負担軽減の意味も含めて、特定の葬儀社と提携していることが多いです。

亡くなった先の病院に提携する葬儀社に希望のプランがあればよいのですが、希望するプランがない場合などは、他の葬儀社に頼まなければなりません

事前に契約や手配をしており、即座に来てもらえるのであれば別ですが、病院の慰安室などは長時間居ることができないことが多く、葬儀を行う会社とは別に搬送のみを別の葬儀社に頼むというような事態もあり得ます。

また、マンションなどで個人を連れ帰れない場合、葬儀や火葬の日時まで遺体を安置する特定の場所が必要になることもあります

その他にも、遺体の傷みを防止するためのケアの費用などもあります。

費用を抑えようとして逆に費用がかかるなんてことも

また、家族葬と一口に言っても、普通の葬儀を最低限にしたものであるために、人数や形式によっては、料理や香典などでも追加費用が大きくかかってくることもあります

加えて、家族葬という名の自由な葬儀のため、遺族の裁量次第でどこまでも費用がかけてしまえるプランでもあるのです。

また、会社からの献花をいただき、会社の方も来られるような故人の場合は、こぢんまりとした少人数の家族葬が向かないというようなケースもあります。

お墓に入るにも費用や手続きが必要

以前にも触れたことがあるのですが、お墓は初期投資に何百万とかかり供養料や管理費用も毎年のようにかかるものです。

小さな納骨堂でも、初期投資には何十万、そして供養料や管理費がかかります。

そして何かのたびに、お墓や納骨堂のある住職さんなどにお世話になることになり続けます。

子どもも孫もずっとその土地に居続けるのであればよいかもしれませんが、最近ではそれも難しくなりつつあります。

意外と盲点なのは、家族葬などの自由な葬儀にした場合に、家族のお墓や納骨堂から指定の儀式を行っていないとして受け入れのお断りなどのトラブルもあるということです。

介護などで呼び寄せて、呼び寄せた土地で家族葬を行ったけれど、いざ実家の地元にあるお墓に納骨しようと思ったら、再度儀式をしなければならなくなったというようなこともあり得ます。

散骨や遺品として手元にという選択も

散骨、お墓

そのような中、少しずつ人気が出てきているのが「散骨」です。

といっても、陸上に巻くのは法に触れるため、そのような場合は、お墓と同じ扱いの「樹木葬」などといって、既定の土地にお墓の代わりにということが多く、一般的に散骨というと海に粉砕した遺骨をまくということになります。

費用は、合同散骨であれば5万前後から、船を貸し切っての場合でも20~30万からと故人のお別れとしてもお手頃で、その上お墓の必要もありません

この散骨の場合は、火葬してからのお別れ式となり、葬儀とも海への納骨とも言えます。

後々になってお墓を持ちたいと考える方は遺骨の一部でも手元に持っておかないと、お墓は作ることができませんのでご注意ください

管理も楽なお墓の形態は今後も広がっていく

その他にも、市民団体や自治体、お寺、そして有料老人ホームなどでも、共同墓の建立という動きが強まっています。

死んでからも子どもや身内に負担をかけたくないと考える方も増えています。

そうした負担費用も抑えられ、管理も楽なお墓の形態は今後も広がっていきそうですので、注意して動向を知っておくのも大切かもしれません。

そして、最近ではお墓の代わりに3Dアプリや遺骨を利用して作り指輪などの遺品で個人とのつながりを持っておくという選択もあります

これらも後で知ってもできることが限られてしまうでしょう。

大きな費用がかかる故人とのお別れは、突然のことであることが多いものです。

セレモニーの小規模化は進んでいますが、それでも費用はかさみやすいものです。

葬儀からお墓などのことまで、先のこととせず、情報を集めておくことで、大きな費用負担をかけずとも充実した選択ができるのではないでしょうか。(執筆者:小柳 結生)




《小柳 結生》
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小柳 結生

小柳 結生

30代女性、大学卒業後すぐにFP技能士の資格を取り、20代後半は生活協同組合のライフプランアドバイザーとしても活動。生活に基づいたコスト管理で、低収入でも豊かに健康的に暮らす知恵を提供中。オーガニックなものが大好き。現在育児中で、子どもとお金について執筆中。 <保有資格>二級ファイナンシャルプランニング技能士 寄稿者にメッセージを送る

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