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介護保険で利用できる施設の「サービスと料金」の違い、食事代や部屋代はどうなる? という疑問にもお答えします。

シニア 介護
介護保険で利用できる施設の「サービスと料金」の違い、食事代や部屋代はどうなる? という疑問にもお答えします。

介護保険で利用できる施設は大きく分けて3種類あります。

それぞれの施設の詳細や料金の違いを説明します。

料金は「要介護5の1割負担で個室利用」の設定で目安としてご紹介します。

1. 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)

特別養護老人ホーム

入所の要件は原則要介護3~5となっています。

施設の詳細

入浴や食事、それに排泄などの日常生活の支援やリハビリなどを実施してくれます。

また、クラブ活動や外出等のレクリエーション活動もあります。

介護が基本ですので、夜間の看護師の勤務は法律で義務付けられていません

料金

介護に掛かる料金、部屋代、食事代を含めて月々12万円~14万円です。

それとは別に病院代や薬代、日用生活に関する物品購入代が数千円必要です。

2. 介護老人保健施設

入所要件は要介護1~5となっています。

施設の詳細

イメージとしては、自宅と病院の中間的な存在です。

退院後すぐに自宅に戻ることに不安がある場合、この介護老人保健施設でワンクッション置いてリハビリなどに力をいれて、自宅での生活の準備します。

介護老人福祉施設に比べて、医療的なこともしてくれます

そのため、医師が常勤として働くことが義務付けられています。

料金

介護に掛かる料金、部屋代、食事代を含めて月々13万円~14万円です。

それとは別に病院代や薬代、日用生活に関する物品購入代が数千円必要です。

3. 介護療養型医療施設

名前の通り、この3施設の中で最も医療よりの施設だと言えます。

ただ、2024年までの移行期間を経て、今後廃止されます。

これに代わる新しい施設が、「介護医療院」と呼ばれるものです。

これは介護と医療を複合的ニーズに対応するために造られます。

介護医療院に関するスケジュールのイメージ

≪画像元:厚生労働省

料金

介護や医療にかかる料金、部屋代、食事代を含めて月々12万円~14万円です。

他科受診(別の病院への受診)が必要になれば、別料金が発生します。

また、薬代、日用生活に関する物品購入代が数千円必要です。

食事代や部屋代について

これまでご説明した3つの施設の中には、部屋代と食事代というものが存在します。

実は、介護保険制度が開始された当初は、この2つについても1割負担の対象でした。

しかし、国の財源が圧迫されて、1割負担には含まれないようになりました

「介護を受けても受けなくても、自分の住む家や食べ物は必要ですよね?」

という扱いから、自分で負担することになりました

特に、部屋代に関しては、2人以上が共同で生活する多床室の方が安く、1人部屋である個室の方が高額に設定されています。

特別養護老人ホームの場合

・ 多床室で最も安い部屋のタイプなら1日840円

・ 最も高額な部屋のタイプなら1日1,970

食費は一律で1日1,380円となっています。

安く入所するなら多床室がいい?

新しく建設されている施設は個室が多い

これまでのことを考えると、なるべく安く入所することを考えれば、多床室がいいですよね?

先ほどの例を挙げてもその違いは分ると思います。

多床室の部屋代… 1日 840円 / 月々2万5,200円(30日計算)

最も高額な個室の部屋代… 1日1,970円 / 月々5万9,100円(30日計算)

なんとその差は、3万3,900円です。

しかし、安さだけを追求していないのが、今の介護の流れなのです。

昔の施設は多床室が主流でしたが、現在新しく建設されている施設は個室です。

これは、プライバシーを尊重するという観点や、最期(ターミナルケア)は一人で安らかにという考えから、このようになっているのです。

多床室=古い施設

このように理解しておいてもいいでしょう。(執筆者:陽田 裕也)


《陽田 裕也》
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陽田 裕也

陽田 裕也

介護福祉士の養成校を卒業後、介護福祉士として特別養護老人ホームに勤務する。その後、介護支援専門員や社会福祉士を取得して、現在は生活相談員として相談援助の分野で高齢者福祉に関わっている。高齢者虐待予防や適正な身体拘束についても取り組みを強化し、日々自己研鑽に務めながら、介護保険制度についても理解を深めている。 寄稿者にメッセージを送る

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