投資に自信が「ある人・ない人」 お金を増やせるのはどっち?

あなたは投資が得意ですか?

投資得意です

投資において「自信がある」という方はいらっしゃるでしょうか。

ちなみに筆者は現役のファイナンシャルプランナーで、日々、顧客の資産運用の相談を受けたり、投資セミナーを行ったりしていますが、投資においてそれほど自信がありません。

じつは、行動経済学などの分野では「自信がある人」の方が運用成績は悪い傾向にあり、「自信がない人」の方が運用成績は良い傾向にあることが知られています

ちょっと意外ですね。なぜなのでしょうか。
 

自信があるとしやすくなることは?

投資において「自信がある」という状態が、何を表しているかと言いますと「売買タイミングに自信がある」ということを表している一面があります。

自信があるとどうなるのでしょうか?

自信があると「こうするのが正解」だと思い込みやすくなります

すると、行動としては「買う・売る」しかありませんから、頻繁な売買に結びつきやすくなります。

すなわち、自信がある人ほど短期的な売買に陥りやすくなってしまいます

一方で「自信がない」人の場合は頻繁な売買をしにくくなります。

こちらは結果として、長期的な投資になりやすくなっていきます。

つまり、傾向としては短期的な売買をする集団よりも、長期的な保有をする集団の方が運用成績が良くなりやすい、ということになります

こうするのが正解だと思い込みやすい

どうして自信があると投資が上手くいきにくいの?

頻繁な売買を繰り返す方は「自信過剰」と呼ばれる状態になっている可能性があります。

「自信過剰」というと、ムッとされる方もいらっしゃるかもしれませんが、学術的な用語ですのでご容赦ください。

じつは短期的な株式などの値動きは、誰にも分かりません。

もちろん、当たる方もいますが、それは「たまたまそうなった」程度のものです。

なぜ分からないかと言いますと、株価などは未来の出来事により変動します。

ということは、未来が分かる人でないと未来の株価は分からない、ということになります。

そして、残念ながら、未来のさまざまな出来事を正確に予知する方法はありません。

そうである以上、分からないのに「自信がある」ということが、とても不思議な状態であると思いませんか。

また、分からない状態で短期売買を繰り返すと、投機的な行動に近づきます

それはすなわち、投資からの長期的なリターンを手放すことになります。

そのため、自信がある集団の方が、運用成績は悪い傾向になるのだと考えられます。

 関連記事:政府のいう「貯蓄から投資へ」 あなたがしたいのは投資? それとも投機的? どう違うのか解説します

短期投資よりも長期投資の方が合理的?

株式などの金融商品の投資というと、人によっては「頻繁に売買を繰り返すもの」というイメージを持たれているかもしれません。もちろんそれも投資の一面です。

しかし、確定拠出型年金やつみたてニーサなどの公的な節税制度での投資は「長い期間行う」という前提があります。いわゆる長期投資です。

ちなみに確定拠出型年金では原則60歳まで引き出せませんし、つみたてニーサでは最長20年間の期間、投資を行うことができます

また、つみたてニーサでは積み立て形式ですので、基本的に「買う」という行為が主体です(もちろんいつでも「売る」ことができます)。

これらは、短期的な売買よりも、長期保有の方がより個人の資産形成に合理的ではないか、という理論を反映している一面があるように感じます。
 

未来のことが分からないのが普通

やっぱり投資は難しい

頻繁な売買をしている人は内心では「売買に自信があるものの、投資がすごく難しい」と感じているかもしれません。

それゆえに、さまざまな手法を試し、より短期売買を行い、投資が難しくなってしまう一面もあるのではないでしょうか。

自信がある人ほど、一度立ち止まって

「そういえば未来のことが分からないのだから、こんなに自信があるのはちょっと不自然ではないか」

と思ってみるのも良いかもしれません。(執筆者:佐々木 裕平)

この記事を書いた人

佐々木 裕平 佐々木 裕平»筆者の記事一覧 (31) http://kinikuk.com/

金融教育研究所という事業所を運営しながら「普通の人のためのお金の増やし方」をお伝えしています。1級FP技能士としての正確な知識を背景に、楽しく分かりやすく、をモットーに活動しています。書籍「入門お金持ち生活のつくり方」(こう書房)ではAmazonkindleランキング全体1位を達成しています。
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