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「賃料返済型リバースモーゲージ」とは? 今までより使いやすくなった点と、注意点を説明します。

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「賃料返済型リバースモーゲージ」とは? 今までより使いやすくなった点と、注意点を説明します。

一般的なリバースモーゲージ

一般的なリバースモーゲージ

ざっくり言うと

所有する自宅を担保にして金融機関から融資を受け返済はせず(金利のみ負担の場合あり)、受けた融資は亡くなった後にその自宅を売却して一括返済するもの

です。

しかし、さまざまな障壁などにより利用するにはなかなか難しいものがありました。

今回ご紹介する「賃料返済型リバースモーゲージ」は、その障壁を緩和したもので使いやすくなっているものと言えます。

一般的なリバースモーゲージ利用の際の障壁とは?

一般的なリバースモーゲージ利用の際の障壁とは下記のようなものです。

(1) 子どもに相続財産として自宅を残すことができませんので、子供に反対される

(2) 自宅の担保評価の見直しが定期的にあり、地域によっては評価下落リスクがある

(3) 長生きリスクや金利上昇リスクに対する懸念

賃料返済型リバースモーゲージとは?

上記のような障壁により、利用を躊躇されるケースが散見されました。

そこで、賃料返済型のリバースモーゲージが登場したわけです。

賃料返済型のリバースモーゲージのしくみは、下図のようになります。

賃料返済型のリバースモーゲージのしくみ

※ JTI(ジェイティーアイ)とは、一般社団法人移住・住みかえ支援機構のこと。

JTIが対象となる自宅を最長35年で一括借り上げし、そこから入ってくる賃料を返済原資として金融機関でローンを組むという仕組みです。

仮に、入居者が入らなくてもJTIが賃料の支払いを保証してくれるためリスクが低く、売却を前提としていないため相続も可能

地域などで異なりますが、賃料を担保評価としているため資産価値下落よりは評価下落リスクが低い可能性もあります。

利用を検討すべきケース

・ 遠方の親が高齢者施設等への入居時にまとまった資金が必要なケース

・ 離れた実家を相続してどうしたらいいか検討するケース

・ 親の住み替えを検討するケース

・ まとまった資金需要があって実家等が空き家のケース

など。

親を高齢者施設等へ入居

利用の際の注意点

・ 利用できる金融機関がまだ少ないこと(融資条件にも注意

・ JTIに借り上げてもらうために条件をクリアする必要があること(耐震診断費用やリフォーム費用が必要になることがあります)

・ JTIが借り上げる賃料は空室時賃料保証があるため相場よりも10~15%程度低くなる

賃料下落リスクと金利上昇リスクは残ること

一般的なリバースモーゲージに比べて障壁は低くなりましたが、必ずしも最良な方法であるとは限りません

その他の方法も比較検討して判断するようにしてください。(執筆者:小木曽 浩司)

《小木曽 浩司》
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執筆者:CFP認定者、1級FP技能士 小木曽 浩司 小木曽 浩司

リップ ラボ 代表 1969年生まれ。大学卒業後、新卒で大手住宅メーカーに入社。約10年間、戸建住宅や賃貸住宅の営業に従事。その後、生損保乗合代理店に転職し、生命保険を使った企業の決算対策や退職金準備などを提案・営業する。そして、平成18年(2006年)6月にリップ ラボ(独立系FP事務所 兼 生損保乗合代理店)を開業し、独立する。現在は、生命保険・損害保険・住宅(不動産)・住宅ローンをひとつの窓口で、トータルにご相談に乗らせていただいております。また、専門家のネットワークを構築し、税金や相続、登記などの相談の窓口にもなっております。 <保有資格>:CFP認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、住宅ローンアドバイザー、ライフ・コンサルタント、損害保険プランナー 寄稿者にメッセージを送る

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