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「介護施設」介護度で入れるところが変わってくる 食費と居住費を負担してくれる「介護保険負担限度額認定証」とは

シニア 介護
「介護施設」介護度で入れるところが変わってくる 食費と居住費を負担してくれる「介護保険負担限度額認定証」とは

まずは整理! グループホームと特別養護老人ホームの違いは?

イメージ的な違いで言えば、グループホームはアットホームで特別養護老人ホームは規模が大きく、たくさんの利用者が入っている…。という感じです。

具体的にご説明すると、グループは5~8人程のグループを1ユニットとして生活を営みます。

なので、建物も小規模で敷地面積も小さいです。

一方、特別養護老人ホームは人数の多い施設なら100人もの利用者が生活をしています。

また、一般的に介護度はグループホームの方が低く、特別養護老人ホームの方が高い傾向にあります

どう違うの?

介護を必要とする高齢者の流動性について

介護が必要になった場合の流れを確認します。

パターンその1 自宅 → 施設

パターンその2 自宅 → 病院 → 施設

ポイントは最後の施設の部分です

施設と言っても介護施設の種類はとても多くあり、知識がないまま「近いから」「安いから」という理由で選ぶと後々面倒になるのです。

例えば、「今ならすぐ入れます」と言われ、介護老人保健施設に入所してしまうと、いずれ退所しないといけません

自宅と病院の中間的な存在であり在宅復帰を目的としているので、最期まで過ごす事ができないのです。

また、グループホームは全国各地にたくさんあり、地方に行けば空きがあることもあります。

なので、自宅からグループホーム、病院からグループホームへと簡単に移動できるのです。

グループホームの退所を希望する現実

さぁ、いよいよ今回の大切な部分に迫っていきます。

私は特別養護老人ホームに勤めており、入所の担当をしていますが、グループホームからの入所希望者が増えている傾向にあります

その理由として考えられるのが、料金が高い事にあります

今からご紹介するグループホームの料金体系は私の勤める施設の近くにあるところです。

【要介護5の場合】(30日計算)

介護施設サービス費(1割)… 2万5,050円
食費 … 3万6,000円
居住費 … 4万7,000円
その他の加算 … 1~2万円

合計で12万ほどになります。

施設選びは慎重に

この料金体系は特別養護老人ホームと同じですが、実は「介護保険負担限度額認定証」という交付を受けて適用されないんです。

この制度は簡単に言えば、所得や預貯金が少なければ公費として、「食費」と「居住費」を負担してくれるものです。

特別養護老人ホームでは適用されるため、本来支払うべきものが12万円だとすてば、段階的に7万円代にまで抑えることができるのです。

こうやって、経済的に行き詰って特別養護老人ホームを希望する人が増えているのです。

ちなみに、私のよく知っているグループホームは、この流れを阻止しようと、生活保護制度の活用を促しているようです。

生活保護なら介護給付によって費用を抑えられからです。

ただ、生活保護制度に該当するのは難しく、申請しても簡単に受給はできないようです。

このような理由から、グループホームを退所して少しでも安い特別養護老人ホームを希望する人が増えているのです。

施設選びは慎重にしないといけません。(執筆者:陽田 裕也)

《陽田 裕也》
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陽田 裕也

陽田 裕也

介護福祉士の養成校を卒業後、介護福祉士として特別養護老人ホームに勤務する。その後、介護支援専門員や社会福祉士を取得して、現在は生活相談員として相談援助の分野で高齢者福祉に関わっている。高齢者虐待予防や適正な身体拘束についても取り組みを強化し、日々自己研鑽に務めながら、介護保険制度についても理解を深めている。 寄稿者にメッセージを送る

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