カーシェアで「マイカーの維持費ほぼ0円」って本当? 個人間カーシェアサービスの「Anyca」ユーザーと、中の人に聞きました。

個人間カーシェアサービス「Anyca(エニカ)」

個人間カーシェアサービスのAnyca(エニカ)を使って「マイカーの維持費を0円にする方法」があると聞きました。

しかし、

「マイカーをほぼ0円で維持できる方法があります」

なんて記事、とても書けないと当初は思いました。

※本記事における維持費とは駐車場代、自動車税、タイヤ、オイル、車検代などクルマに掛かる維持費とする。車両代、ガソリン代は除く。

そんな気持ちを持ったまま、ほとんど乗らなくなった古いマイカーのシェアで維持費を稼いだ方と、Anycaスタッフの方からお話をうかがいました。

話を聞かせていただき、その方法に納得できたので

・ Anyca(エニカ)を使って「マイカーの維持費を0円にする方法」
・ Anycaの魅力

を、読者の皆さまとシェアしてみたいと思います。

「カーシェアなんて関係ない」、「今カーシェアなんて必要がない」と感じている方にこそ、ぜひ知っていただきたい情報です。

「Anyca」とは

anycaってなに?

≪画像元:Anyca

Anycaは、DeNAが運営している個人間カーシェアリングサービスです。

・ 車をシェアするのが「オーナー」
・ シェアに出された車を利用するのが「ドライバー」
・ オーナーもドライバーも利用にはAnycaへの会員登録(無料)が必要
・ 免許証や車検証の登録による徹底した本人確認
・ 乗りたい車を見つけたら、アプリ内でオーナーに直接連絡して予約を入れるだけ
・ 予約とユーザー同士のやりとりは、スマートフォンアプリでのみ可能
・ ドライバーからの支払いは、登録してあるクレジットカードで1度Anycaへ
・ Anycaからオーナーへの支払いは、月1回の銀行振込で
・ 保険は「東京海上日動の1日自動車保険」へ予約と同時に自動加入
・ 不明点やトラブルはDeNAがしっかりサポート
・ イベント多数開催

以上がAnycaの概要です。

Anycaユーザー山本さんのお話

Anycaユーザー山本さん

東京都にお住いのAnycaオーナー山本さん(50代女性)が、今回アンケート取材に応じてくださいました。

ほとんど使用していない車をシェアすることで「維持費ほぼ0円」を達成したAnycaユーザーさんです。

ご家庭ではほとんど使用しておらず、売却を考えていたところでAnycaの存在を知り、2016年3月からシェアを開始して約2年半が経過

シェアした車は「2004年登録のアルファード」です。

ボディに傷があるものの、内装はとてもキレイ。

山本さんの誠実で優しいお人柄もあって利用者からの評判も上々。

新車や高級車よりも気軽に利用できると人気の車です。

最近、Anycaを通じて車の売却が決定したそうです。

Q1:ズバリお聞きしてしまいます。Anycaのカーシェアで得た収入の総額はおいくらでしょうか。

ーー104万円です。

Q2:安全を考慮して車のメンテナンスは徹底されていたとのことですが、タイヤやオイル、車検等にかかった「カーシェアを利用していた期間の維持費」を「カーシェアの収入」でまかなうことができたでしょうか。

ーーじゅうぶんにできました

Q3:シェアしていた車の売却が決まったとのことですが、おいくらで売却できたのでしょうか。

ーー8万円で売却しました。

Q4:車を売却するお相手は、Anycaを通じて知り合った方でしょうか。

ーーはい、車を借りてくださった方です。

走行距離が増えてきたので売却しようと思いました。

Q5:Anycaを利用してよかったなと思うことはありますか。

ーー自動車税、保険、その他維持費を十分まかなえる収入があったのでよかったです。

また、借りてくださった方がみなさんよい方で、楽しい経験ができました。

Q6:Anycaを利用していて困ったことはありましたか。

ーー受け渡しの時間がルーズな方がたまにいらっしゃって、面倒な時がありました。

ドライバーが使用中にパワーステアリングが壊れてしまい、日中仕事をしているときに対応しなければならず困りました。

大きな音のする車で夜中に車を取りに来られた時なども少し困りました。

Q7:ご自宅を車の受け渡し場所にされていたそうですが、知らない方々と車をシェアすることに不安はありませんでしたか。

ーー特に不安はありませんでした。

Q8:不安なく利用できていたとすれば、それはどうしてだと思われますか。

ーーAnycaを利用する前に、自宅の駐車スペースを「Akippa」というサービスを利用して貸していたこともあり、慣れていたのだと思います。

Q9:カーシェアで収入を得るために、オーナーとして意識されたことはありますか。

ーー自宅に取りに来ていただける方であれば、受け渡し時間等、できるだけドライバーの方の要望にお答えするようにしました。

価格設定、タイヤの交換、スキーキャリアを取り付けるタイミングなども、できるだけ多くの方に利用していただけるよう気をつけました。

走行距離

カーシェア開始時の走行距離は6万km

2018年7月の段階で13万1,000km

山本さんは走行距離に制限を設けておられなかったので、約2年半で7万km。

シェアで104万円、売って8万円で合計112万円。

ほとんど乗らない車で「112万円」

シェアせず売りに出していたら手にすることがなかった収入かと思うと「行動する」ということの重みを感じます。

山本さんが、すばらしい行動力で「維持費ほぼ0円」を達成されたことがわかりました。

現実的に「維持費ほぼ0円」ってどうなの? Anycaの中の人に聞きました

気になるのは、山本さんの話が「一部の話」なのか「一般的な話」なのかということです。

Anycaの中の人に聞きました

車を愛しAnycaとAnycaユーザーの皆さんを心から愛する男。

Anycaスタッフの森氏(20代男性)にお話をうかがいました。

所有する車はなんと3台! Anycaを愛しすぎて転職!!

・ BMW3シリーズカブリオレ

・ ホンダのToday

・ 超高級車マセラティの旧車

「前職は整備士だったんですが、Anycaが好きすぎてAnycaに転職しました。」

とおだやかな口調で話す森氏が、Anycaで最初にシェアしたのはポルシェのボクスター。

そこからAnycaのイベントに参加するようになり、イベント運営スタッフとユーザーが仲良く話すアットホームな雰囲気にすっかり魅了されたのだそう。

念願のAnycaスタッフとなった今では、大好きなAnycaイベントの運営に携わり、参加する皆さんが最高の時間を過ごせるよう力を尽くしておられます。

さっそく、お話を聞かせてください。

Q1:Anycaの登録者数は17万人とのことですが、オーナーとドライバーではどちらが多いのでしょうか。

森氏:ドライバーさんのほうが多いですね。

なんとなくオーナーさんが多いのかなと思っていました。車を利用したい人が多いんですね。

登録車は高級車ばかりかと思って検索してみたら、国産のファミリーカーもたくさんありますよね。

森氏:そうですね。

ファミリーカーはリピーターが多いんです。

高級車は「乗ってみたい需要」があるので、単発でいろんな方が遠くから来る傾向がありますね。

私もBMWのオープンカーをオーナーとしてシェアしているんですけど、やはり1回乗ると他の車も乗ってみたくなるってドライバーの方が多くて。

BMW3シリーズカブリオレ

私もAnycaで検索していたら乗ってみたい車があれもこれもで。

オープンカーも気になりますけど、とりあえずポルシェ運転してみたいです!!

森氏:ありがとうございます!

そうなんですよね、そういう楽しみ方されているユーザーさん多いです。

Q2:ただ、「マネーの達人」としては、もっとこう現実的なほうのお話もおうかがいしたいところです。

取材させていただいたオーナーの山本さんは見事に成功されていましたけど、維持費ほぼ0円になんて皆さんできるものなんでしょうか。

森氏:実は、「2017年の個人間カーシェア維持費軽減率ランキング」では国産車が上位なんですよ。

トヨタのノアが1位でアルファードは2位ですね。

ノアに関しては維持費軽減率が98%なので、購入費用はかかりますので定常的にかかる維持費という意味では、「ほぼ0円」で車を維持できる可能性もあります。

2017年の個人間カーシェア維持費軽減率ランキング

≪画像元:Anyca

Q3:維持費「ほぼゼロ」じゃなくて「ゼロ」にはならないんですか?

森氏: Anycaは、1台の自家用自動車を複数人で使用するクルマの共同使用契約に基づいてカーシェアをするという形になっています。

このため、クルマの実費(自動車の取得及び維持に必要な実費等)がドライバーとオーナーとの間で按分される範囲内でシェアできるように、シェア料金の上限が決められているんです。

なるほど。だから「カーシェアで儲ける」じゃなくて「カーシェアで維持費を稼ぐ」スタンスなんですね。

車の取得費用は0円にできないとしても、維持費を0円に近づけることができればすごい節約効果ですよね。

森氏:そうです。

減らした維持費のぶんで2台目の車を買うとか旅行に行くとか、お金を別のことに使えるようになるメリットもありますよね。

僕のBMWは、先月シェア代6万円ぐらいになりましたよ。

6万円!さらっとおっしゃいましたけどすごいですね。

つまり……

・ 車を利用したい人はたくさんいる。

・ シェアを増やせば維持費は稼げる。

・ 保険は自動加入だから安心(保険適用外の諸条件あり)

・ カスタマーサポート体制もバッチリだから困ったときも安心。

・ Anycaのサイトにある「よくあるご質問」を見ればたいていの疑問は解決するし、それでもダメならメールや電話で問い合わせることもできる。

あとは、「シェアを増やせば」というところをどうクリアするか。

登録さえすればじゃんじゃんシェアされるほど甘くはないはず。

でも、実際に維持費ほぼ0円を達成している人はいるし……

この段階で「カーシェアで維持費ほぼ0円なんて無理でしょ」と思っていた私の頭の中は、

「どうすればカーシェアで維持費0円にできるのか」

という思考に変化しつつありました。

Anycaで維持費を稼ぐコツを知りたい!

Q4:Anycaオーナーさんの中には、維持費を稼ぐ人とそうでない人がおられると思うのですが、「シェアで上手に維持費を稼ぐオーナーさんの特徴」とかってありますか。

森氏:ホスピタリティのあるオーナーさんは、よくシェアされる傾向にあります。

ランドクルーザーなどのSUVにキャンプセットをつけてシェアしたり、Wi-Fiルーターを車に乗せたりしている人もいます。

あと、プロフィールに掲載する車の写真が多い人や、プロフィールに顔写真を掲載している人はシェアされやすいです。

車の写真に関しては、プロのカメラマンが無料で愛車を撮影するイベントをAnycaで用意しています。

撮影会に参加した人とスマホで撮った1~2枚くらいの写真を載せているオーナーさんを比べるとシェアのお問い合わせの数が約2倍になることもあるんですよ。

車についての説明文をしっかり書いてあるかどうかも重要なポイントです。

ちょっとの工夫でシェアが増えるんですね

森氏:そうなんです。

あとは、メインの受け渡し場所以外の場所を多く設定している方はけっこうシェアされていますね。

平日朝に勤務先近くの駅で車を引き渡して、仕事終わった後に車が戻ってきて車で帰宅するという、すごい合理的な使い方をしている人もいるんですよ。

あ、いいですねそれ。駐車場代がかからないどころか、逆にシェア代金をもらえてしまいますもんね。

ということは……

・ オーナーの工夫次第でシェアは伸ばせる

・ 車以外の要素で魅力をプラスできる

・ ファミリーカーはリピーターがつけば強い

・ ユーザーの山本さんも、プロフィール写真が充実していて、車に関する情報やシェアの条件がきめ細やかで明快だった。(車の売却が決定したためプロフィールは削除予定)

ここまでくると、疑いや不安を通り越してちょっと利用してみたい気になってきました。

まずは、ドライバーとして1回利用してみると仕組みがわかりやすそう。

こうなると、もう興味シンシンです。

単なるカーシェアじゃおさまりきらないAnycaの魅力

高級車を使ってプロポーズ

Q5:Anycaのちょっと変わった活用法があればご紹介いただきたいんですけど。

森氏:そうですね…オープンカーと一緒に高級時計をシェアするオーナーさんとか……

えっ高級時計?

森氏:はい、高級時計です。

ロレックスとか。

プロポーズの演出に使ったドライバーさんがいますね。

あと、映画「ワイルド・スピード」に出てくる車をシェアするオーナーさんがいて、映画の主人公になりきって楽しまれるドライバーさんもいます。

なんか急にエッジが効いてきましたね。

森氏:結婚式にオープンカーを利用されるドライバーさんとかもいますよ。

あとは、今回取材に応じてくださったオーナーの山本さんのように、Anycaを通じて車を個人売買する方もいます。

ディーラーさんや中古車屋さんを通じて車を売るという方法が一般的ですが、Anycaで出会ったユーザー同士が直接車を売り買いできるようになると、車の市場全体のあり方が変わると思うんですよね。

個人売買が可能となると……

あるところまできたら価値が落ちないレアな中古車を、買った金額と同じぐらいの金額で売却し「維持費ほぼ0円、車両本体代ほぼ0円」にすることだって不可能じゃないということに。

買う側は誰がどんなふうに使ったかわからない中古車を買うより安心だし、売る側は業者に売るより高く売ることができるからwin-winです。

車の楽しさをオフラインでシェアするのがAnyca流

エニカの魅力

≪画像元:Anyca

森氏:Anycaでは、いろんなイベントを開催して、ユーザーの皆さんに楽しんでもらっているんですよ。

Q6:Anycaのサイトでイベントの記事見ました!バック・トゥ・ザ・フューチャーのデロリアンとか。まさかあれもシェアできるんですか?

森氏:いや、Anycaに登録されていないのでさすがにできません(笑)。

あとは、イニシャルDのイベントを昨年サーキットでやりました。

あ、それも見ました!

「藤原とうふ店」のハチロクとか。

懐かしいですねぇ。

あれって……と、ここからは脱線祭りで盛り上がりました。

「仕事が楽しいです!」と明るく話す森さんから伝わってくる思いはシンプル

・ 車の維持費を軽くして、生活をより良いものにして欲しい

・ 体験しないとわからない車の楽しさをもっと世の中に広めたい。

・ Anycaを通じて出会う人とのつながりから、カーシェア以上の価値をたくさんシェアしてもらいたい。

人と車を愛する森さんの熱意がまっすぐ心に響く、楽しいインタビューでした。(執筆者:木山 由貴)

この記事を書いた人

木山 由貴 木山 由貴»筆者の記事一覧 (62)

音楽とネコ大好き40代主婦ときどきフリーライター。「気になることはとりあえずやってみる」の精神で毎日楽しく暮らしています。節約するところはビシッと節約、使うべきときは大胆に使うので生活満足度は高め。「みんながやってるから」より「自分はどうしたいか」を優先するマイウェイな性格。
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