日銀は4月25日の金融政策決定会合で、金融緩和政策の時期を明確化するとともに、日銀が適格とする担保を拡充するなどの措置を決定しました。

これは、日銀が目標としている物価上昇率2%がなかなか達成されないためですが、現在の金融緩和策は7年目に突入することになり、金融機関への収益など悪影響も懸念されています。

今回は、日銀がどのように金融政策を変更したのかを明らかにするとともに、この政策が住宅ローン金利に与える影響について解説します。

日銀が現在の金融緩和時期を明確化

中央銀行はフォワードガイダンスといって、先行きの政策に関する指針を発表しています。

そして、今までの日銀のフォワードガイダンスは「現在のきわめて低い長短金利を…当分の間維持する」としていました。

日本銀行の外観

しかし、このフォワードガイダンスにある「当分の間」という文言が曖昧で、消費税率引き上げ後ほどなくして「当分の間」は終了するのでは、という見方もありました。

そこで、これらの懸念を払拭して金融緩和時期の明確化を図る趣旨から、「少なくとも20年春頃まで維持する」とフォワードガイダンスを修正しました。

これにより、20年春頃まで現在の金融緩和政策が維持されることが明確になり、「少なくとも」とあるので、20年春以降も継続される可能性が出てきました。

また、日銀が適格とする担保を拡充することなどを通じて市場の通貨供給量(マネーサプライ)の増加を図り、できるだけ早期に物価上昇率2%の目標を達成したいと考えています。

しかし、同時に発表された「経済・物価情勢の展望(2019年4月)」によると、金融政策決定会合に参加している審議委員の見通しは、21年度でも+1.6%(中央値、増税などの影響除く)と2%に到達していません

住宅ローン金利は借入状況に応じた選択を

上記、日銀のフォワードガイダンスにもある通り、20年春までは現在の市場金利で推移する可能性が高い状況です。

結果的として、住宅ローン金利も現在と同じ水準で推移するものと考えられます。

住宅ローン

では、変動金利にするべきか、固定金利か。

これは、住宅ローンの借入金額や借入期間により選択が異なります。

変動金利が向いている人は、借入金額が少なく、返済期間も短い人です。

上記の人は、仮に20年春以降に金利が上昇しても、返済計画に余裕があるため金利上昇リスクにも耐性があり、むしろ現在の超低金利を活用すべきだと考えます。

一方で、

住宅ローンの借入金額が多く、返済期間も長い人は全期間固定金利がお勧めです。

確かに、20年春以降もしばらくは金融緩和政策が続くと考えられますが、将来的な金利予想は現実的には不可能です。

であれば、現在でも異常に低い水準となっている全期間固定金利で住宅ローンを組むことで、金利変動リスクは金融機関に負わせた方が賢明です。

超低金利を生かした無理のない金利プランを

ここまで、日銀の政策と住宅ローン金利の選択方法について解説してきました。

最近は、無理な借り入れによる住宅ローンの延滞が増加しています。

住宅ローンの基本は全期間固定金利であることを念頭に、無理のない範囲で、この超低金利を活用して頂けたらと思います。(執筆者:沼田 順)