10/14の最得決済

1位:d払い 2位:三井住友カード / 4コマ漫画(2回目)

老後資金の確保「個人年金保険」と「iDeCo」の受取額を比較 そしてiDeCoをすすめる理由

老後の備えは「自助努力」

老後の資金は自分でためる

先日政府は希望する人が70歳まで働けるようにするための制度案を示しました。

ここでは、年金の支給開始年齢を引き上げるようなことは出てきませんでしたが「いずれは年金の支給開始年齢を引き上げるのでは?」と心配になってきます。

やはり自助努力で老後への備えをするべきだと思います。

さて、個人で老後の備えをする際には、選択肢として大きくは

(1) 個人年金保険

(2) iDeCo (個人型確定拠出年金)

があげられます。

両者の大きな違いは、受取額が固定か変動かです。

iDeCo… 確定拠出年金なので、受取額は運用結果に応じて変動します。

個人年金保険… 基本的に受取額はあらかじめ決まっています。

「個人年金保険」と「iDeCo」 受取額を比較

両者で受取額がどの程度違いがあるかを、一定の前提を置いて考えてみましょう。

ここでの受取額は年金の支払原資(年金原資)で考えます。

比較が簡単であるように、以下の前提を置きます。

契約時年齢:30歳
性別:男性
毎月の拠出額:1万円
保険料(掛金)の拠出期間:60歳までの30年間

ある生命保険会社の個人年金保険では、保険料が1万円の場合、60歳時点の年金原資は約375万円となっています(その他、利差配当分が付いたりするケースもありますが、ここでは無視します)。

一方、確定拠出年金の場合は、どれくらい運用収益を稼ぎ出したか(運用利回り)により変わってきますので、運用利回りが0%、1%、2%の3通りを見てみると、

0%:360万円
1%:約420万円
2%:約490万円

となります。

このように60歳時点の年金原資だけを見ると、運用利回りが0%であっても、個人年金保険とiDeCoで大きく変わらないことがわかります。

この理由としては、生命保険会社の営業保険料の中には、生命保険会社の事業費に充当する「付加保険料」も含まれているため、その分、割高になっているためです。

手数料

iDeCoでもさまざまな手数料はかかります

例えば、月数百円程度の管理手数料のようなものがあったり、その他には、加入時、給付時などにも手数料がかかります。

さらに厳密には、運用する商品の信託報酬なども考慮すべきですが、ここでは割愛させて頂きます。

以下は、ある金融機関におけるiDeCoの手数料(税込)です。

加入時:2,777円
掛金拠出時:167円(毎月)
給付時:432円(給付1回につき)

iDeCoをすすめる理由

税制面

個人年金保険の保険料は生命保険料控除が適用され、最大で年間4万円の所得控除を受られます。

一方、iDeCoについても、

・ 国民年金の被保険者区分の種類

・ 国民年金で第2号被保険者であった場合、お勤め企業での企業年金の有無

で、iDeCoで拠出できる掛金の上限額が定まっています

iDeCoへの拠出額は全額「小規模企業共済等掛金控除」が適用され、所得控除を受られます

・ 生命保険料控除の場合… 支払った生命保険料の一部が所得控除になる

・ iDeCoの場合… 拠出した掛金全額が所得控除になる

という違いがあります。

さらに60歳到達時で年金原資を一括で受け取るとすると、個人年金保険では一時所得、iDeCoでは退職所得となり、受取の際の税もiDeCoの方が有利です。

以上より、iDeCoに加入して利回りが1%程度確保できれば、個人年金保険よりも多い年金原資を確保でき、しかも、iDeCoの方が税制メリットも大きいわけで、iDeCoの方が効率的であると言えるわけです。

ただ、iDeCoでは60歳に到達するまで積立金を引き出すことができませんので、その点はしっかりとおさえておく必要があります。(執筆者:添田 享)

この記事を書いた人

添田 享 添田 享(そえたとおる)»筆者の記事一覧 (8) https://actuary-semi.com/

アクチュアリー・ゼミナール 代表
上智大学理工学部数学科卒、上智大学大学院理学研究科数学専攻修了。大学院修了後、数理の専門職であるアクチュアリー候補生として信託銀行に入行し、企業年金の決算や企業の退職給付債務の計算などの数理業務に従事。その後は、大手証券会社、外資系生命保険会社等で約20年間一貫してアクチュアリーとして業務に携わる。現在は、アクチュアリーや証券アナリスト、その他金融や社会保障に関する資格試験の対策講座の講師や、金融、社会保障に関するコラムの執筆等の活動を行っている。
<保有資格>:日本アクチュアリー会正会員、日本証券アナリスト協会認定アナリスト(日本証券アナリスト協会検定会員)、1級DCプランナー(企業年金総合プランナー)など
【寄稿者にメッセージを送る】

今、あなたにおススメの記事
本サイトの更新情報をfacebook・Twitter・RSSでチェックしましょう