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【介護施設の選び方】「特養」「グループホーム」「有料老人ホーム」「サ高住」の特徴と料金、入居前に絶対確認すべきポイント

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【介護施設の選び方】「特養」「グループホーム」「有料老人ホーム」「サ高住」の特徴と料金、入居前に絶対確認すべきポイント

高齢者が在宅生活に難しくなると、介護施設への入所を考えるケースが多いことでしょう。

この「在宅生活が難しい」と感じる状態は、急なタイミングで訪れます。

たとえば、転倒や骨折などで病院搬送される、認知症で火の不始末が発覚するといったタイミングで家族が施設を探すことになるのです。

そしていざ介護施設を探し始めると、施設の種類も価格帯も違っており、何がどう違うのか分からないという状況にぶつかるのです。

この記事では、終身型の施設として「特別養護老人ホーム」、「グループホーム」、「有料老人ホーム」、「サービス付き高齢者向け住宅」の料金比較をするとともに、料金だけでは分からないチェックすべきポイントも解説いたします。

介護施設の選び方

介護施設の特徴と費用の違い

最初に「終の棲家」として入所できる介護施設のおおまかな特徴と料金を比較してみます。

どこの施設も

「基本料金(居住費+食費)」と「介護保険」がベース

になっています。

それ以外に掛かる費用として、

・医療費
・おむつ代(特養を除く)
・日用品
・施設のレクリエーション代

などが発生します。

さらに、見落としてしまうのが、家族が面会に行くときの交通費です。

施設を選ぶ際、追加料金の有無や毎月の合計金額は必ず確認しましょう

施設に通う交通費も介護費用の一部と捉える

実際にかかる費用(首都圏の場合)

ここで、具体的な施設費用を首都圏を例に記載していきます。

特別養護老人ホーム

世帯の課税状況によって、施設利用料の軽減があります。

多床室・個室でそれぞれ料金は違いますが、費用を抑えたいのであれば特養が1番です。

おむつ代を施設が負担するのも、費用軽減の大きなメリットです。

料金

地域やタイプによりますが、「居住費+食費+介護保険料」で月々10~14万円程度が目安です。

有料老人ホーム

「介護付き有料」と「住宅型有料」の違いはありますが、特養の次に多い介護施設です。

営利法人が運営しているため、競争原理が働き価格競争やサービスの差別化など老人ホームによって特色があります

料金

「居住費+食費+介護保険料」で25万~40万円程度が最多価格帯と言えるでしょう。

グループホーム

入所の条件は、認知症の診断を受けていることです。

少人数で家庭的な雰囲気が特色ですが、身体的状態が重度になると対応できない施設もあります

料金

「居住費+食費+介護保険料」で15万~20万円程度です。

サービス付き高齢者向け住宅

基本的には住まいの提供のみで、介護サービスは外部からの提供です。

そのため介護力は弱いと言われています。

ただし、施設によって受け入れの幅が大きく違い、介護や看護を併設していたり、老人ホームと同程度の介護力を持っていたりする施設もあります

料金

日常生活全般の介護を受けた場合、「居住費+食費+介護保険料」で15万~25万円程度といったところです。

入居前に確認すべきポイント

ここからは、入居する前に確認しておくべきポイントについてお伝えします。

ポイント1:医療との協力体制

料金など大体の事はホームページを見れば分かります。

しかし分かり難いのが、「医療に関してどこまでの対応が可能か」という点です。

施設に看護師がいれば安心できますが、コスト的に考えると看護師がいない施設(住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅など)の方が費用を抑えることはできます

看護師の配置は施設単位で違うため、入所を検討されている方はしっかり確認した方がよいでしょう。

往診の利用

ほとんどの介護施設では、入所条件として往診医および薬局との契約を求められます。

病気の診察や薬の処方は医師しかできないため、施設に看護師がいても医師の判断を仰がないと医療行為はできないのです。

そのため往診医の存在はとても重要です。

同時に、往診医が処方してくれた薬を用意するための薬局も必要です。

「往診医+薬局」の費用は安くて月5,000円程度です。

ただし、往診医で受けもつ患者数によっては費用が倍になることもあります

医療費がどの程度かかるのか、入所時に目安を聞いておく

ことが肝要です。

緊急時や通常時の通院

急な体調不良や転倒による骨折など、緊急性が高いものは施設で病院への緊急搬送を行ってくれます

救急車の要請から、搬送先病院への付き添い、情報提供など一連の流れを行うため、家族の負担が減り安心できる点でもあります。

しかし、検査などの緊急性が低い病院への通院については、施設単位で方針が違います

施設で通院対応をしている特養もあれば、全く行っていない特養もあります

老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅では、有料で同行しているところが比較的多く見られます。

通院時に付き添いが可能なのか、費用はどの程度発生するのかは確認しておく

べきですね。

ポイント2:家族の担う役割の範囲

家族の定期的な訪問を義務化する施設は少ないのですが、

・物品の持ち込み
・嗜好品の購入
・散歩の付き添い

などは家族の役割になることがあります。

忙しい人にとってはスケジュール調整が困難になることもありますので、家族が担う役割の範囲も聞いておきましょう

また、認知症の方を入所させる場合、しばらくは毎日訪問するよう要請を受けることもあります

認知症の方は環境変化で混乱が強くなることがあり、慣れるまでは頻回に面会に行く覚悟は持っておいた方がよいかもしれません。

高齢者次第ですが、おおむね1か月前後で環境に慣れることが多いようです。

通院時の付き添いと費用

入所後に後の祭りにならないために

介護施設は基本的にリピーターが少ないため、最初から情報を持っているという人は少数です。

しかしながら、入所した後に条件面で折り合わないことが発覚しても後の祭りです。

できるだけ希望条件に合う施設を探してみてください。

見るべきポイントのおさらい

・ 入所で発生する基本的な費用以外に、オプション等で発生する費用の有無。

・ 往診医との契約有無、緊急搬送や通院同行の有無、それらの料金。

・ 日用品の持ち込みなど、家族が義務として行うこと。

全てにおいて完璧な施設は恐らくありません。

何を重視するのか優先順位を決めておくと選びやすくなるでしょう。

施設と良い関係を築けるよう話し合う

介護施設の平均入居期間は4~5年と言われています。

長期間の関わりになることもありますので、ストレスのない関係を作るためにも話し合いをしておいた方がよいですね。

皆さんに合った施設が見つかるよう、参考にしてください。(執筆者:小原 しろう)

《小原 しろう》
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小原 しろう

小原 しろう

介護業界15年で複数事業所を統括する現役のエリアマネージャー。在宅〜施設までの様々な経験から、介護の裏と表を熟知しています。本業は介護ですが、育児や自己投資の分野でも積極的に活動しており、沢山の本を読んでシェアすることが好きです。私が学び体験した「上手なお金の使い方」を皆様にもお届けします。 寄稿者にメッセージを送る

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