高齢者の方は、加齢や疾病が原因で身体機能が低下する人が多くいます。

身体機能が低下すると、自力での外出が困難となり、今まで外に出て当たり前に行っていた事が出来なくなる方も少なくありません。

介護サービスを利用されている方は多いですが、在宅介護で受けられる支援は介護サービスだけではありません。

生活のさまざまなシーンに合わせた支援が受けられる場合があります。

その中でも人気なのが、訪問理美容サービスです。

今回は、訪問理美容サービスについて、詳しく紹介します。

訪問理美容サービスを受ける高齢者

訪問理美容サービスとは

訪問理美容サービスは、疾病や障がいなどが原因で美容院等に外出する事が困難な方に対して、

理容師・美容師がその方の居宅に伺って理美容を行うサービスです。

理美容に必要な物品等は全て理容師・美容師の方が持参してくれるため、基本的に準備物は必要ありません。

訪問理美容サービスは介護保険が適用されるサービスではないため、事業所によって料金やサービス内容が異なる事も特徴の1つです。

他の呼び方として「福祉理美容」、「出張カット」などと呼ばれている事もあります。

自宅で訪問理美容サービスを受ける女性

訪問理美容サービスの利用料金

訪問理美容サービスは介護保険が適用されるサービスではないため、料金設定はその事業所によって異なります。

実際に店を持ちながら訪問理美容も行っている事業所では、施術料金自体は店舗の料金と同じ金額で設定し、その他の料金として出張費用が設定されている場合があります。

カット料金としては3,000円~5,000円程度、出張費は距離によって異なりますが、500~2,000円程で設定している事業所が多いです。

自力で移動する事が困難な場合には、タクシーなどを使って美容院まで移動する必要があります。

それを考えれば、出張費自体もさほど高いとは言えません。

訪問理美容サービスを利用するメリット

訪問理美容サービスを利用するメリットについて説明します。

1. 福祉に精通した理美容師が訪問してくれる

利用したいメリットの1つは、福祉に精通した理美容師が訪問してくれるという事です。

昨今では高齢化の影響もあり、訪問理美容サービスの利用者が増加しています。

高齢者の訪問理美容サービス利用者は、外出が困難な方であるため、介護が必要な方も少なくありません

そんな高齢者の方の体の仕組みや病気の事などを勉強し、理解した上で施術を行ってくれる理美容師の方も増えています。

昨今では「福祉理美容師」などの資格も誕生しており、支援が必要な高齢者の方にとっては気持ちよく利用できるようになっているサービスと言えます。

福祉理美容師の資格認定

2. 料金の助成が受けられる自治体もある

次に挙げるメリットは、自治体によっては料金の助成が受けられる点です。

訪問理美容サービスは介護保険が適用されるサービスではありませんが、自治体によっては料金を助成する制度を独自に設けている事があります。

・ 要介護○以上の認定を受けている

・ 年齢が△歳以上である

などの規定が設けられている事がありますが、その条件を満たしている場合、1回あたり500円の料金になるよう助成をする自治体もあります。

この場合、自治体が指定する事業所以外は使用できないなど、事業所の選択範囲は狭くなる可能性はありますが、店舗に出向いて施術を受けるより安価に利用が出来る可能性もありますので、まずは各自治体に問い合わせてみる事をおすすめします。

横浜市の訪問理美容サービス事業
≪画像元:横浜市

介護以外にも生活に必要な支援は受けられる

外出が出来なくなる事で、外の世界と遮断されたような気持ちになり、気落ちしてしまう方も少なくありません。

しかし、訪問理美容サービスのような制度を活用する事で、外の方と触れ合い、また自分自身もきれいに保つ事が可能になります。

生活に必要な支援はこのほかにも用意されている場合があります。

今回ご紹介した訪問理美容サービスをきっかけに、地域の資源に目を向けて介護負担軽減につなげていきましょう。(執筆者:現役老人ホーム施設長 佐々木 政子)