有料老人ホームは大きく3つの形態に分けられます。

1. 介護付き有料老人ホーム(介護付き有料)

2. 住宅型有料老人ホーム(住宅型有料)

3. サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

それぞれにメリット・デメリットがありますが、この中で最も看取りに向いているのは「介護付き有料」だと言われています。

その理由は介護にかかる費用です。

「住宅型有料」や「サ高住では、看取りのような手厚い介護を行うと介護保険の限度を超えて10割負担が発生する可能性があり、費用がとても高くなってしまうのです。

しかし、しっかりと探せば「住宅型有料」や「サ高住」にも介護保険の枠内で看取りができる施設があります。

今回の記事では「看取り」をテーマに、手厚い介護ができる施設の見極め方をお伝えします。

「住宅型有料」や「サ高住」の介護費用と看取りの条件

老人ホームで看取れる条件

まずは施設の料金形態から説明します。

施設の料金は「基本利用料(居住費・管理費・食事代)+ 介護保険利用料」

で構成されています。

ここで問題なのが、施設の形態によって介護保険利用料の発生方法が変わることです。

介護付き有料老人ホーム

施設にいるスタッフから日常的な支援を受けます。

介護保険の利用料は定額制で、どれだけ多くの介護が必要になっても、介護度に応じて料金が固定されています。

つまり看取りで頻回な介護が発生しても、利用料が介護保険の上限を超えることはありません

月額基本料金は16万~30万円程度(地域差あり)

住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅

基本的には、併設または近隣の訪問介護事業所からヘルパーを派遣しています。

サービスは出来高制のため、サービスを受ければ受けるほど料金が積み重なります

介護を必要としない方でしたら料金は抑えられますが、手厚い介護が必要な状態だと介護保険の限度を超えて10割負担が発生してしまいます。

看取りに合わないと言われるのは、手厚い介護が必要な状態になると介護費用が膨大になってしまうからです。

月額基本料金は10万~18万程度(地域差あり)

「看取り」ができるできないの基準

看取りができるできないの基準は、

「頻回な支援ができる介護力があるか」

「費用がどれほど上がるのか」

という2点に集約されます。

その面では、介護付き有料は介護力・費用という面で安定しています。

この2点をクリアできた「住宅型有料」や「サ高住」であれば、終末期でも安心して看取りを任せられる言えます。

施設の相場で考えると、介護付き有料よりも「住宅型有料」や「サ高住」の方が料金は抑えられます。

ただし、介護保険の利用料を考えれば、あまり大きな違いは出ないかもしれません。

「看取り」ができる施設の見分け方

看取れる施設の見分け方

介護力が十分にあり、費用負担が大きくならない「住宅型有料」や「サ高住」とはどのようなものでしょうか。

それには次のようなポイントがあります

1. 介護力の確認(施設に介護事業所が併設)

施設に訪問介護や訪問看護の事業所が併設されている場合には、介護力は問題ないと考えて大丈夫です。

法律上では施設と介護・看護の事業所は別になるのですが、実質的には一体的に運営していると言えます。

介護業界の大手が運営している施設は、併設事業所とセットでサービス提供しているため、あまり心配しなくてもよいと言えます。

2. 費用の確認(限度額超過プラン)

「看取り」などの手厚い介護が必要になると、通常の訪問介護では限度額をすぐに超えてしまいます。

そのような金銭的負担を緩和するため、施設によっては「安心パック」などの名目で介護保険の限度額を超えないようにサービスを提供していることがあります。

このサービスは施設のホームページなどに載っていないこともあるため、詳細は直接聞いたほうがよいと言えます。

有料老人ホームを選ぶ際には、人員配置や事業所併設などのホームページから読み取れる情報と、実際に見学や説明を受けて分かることがあります。

少しでも気になった施設があった場合には直接質問してみることをおすすめします。(執筆者:介護業界15年で複数の介護施設を統括 小原 しろう)