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介護が必要になったら「一人暮らし」か「施設に入る」 どちらがお得か検証

シニア 介護
介護が必要になったら「一人暮らし」か「施設に入る」 どちらがお得か検証

現代の日本は、高齢化、核家族化しているため高齢者のみの世帯(夫婦のみ等)は増加しています。

「今は1人暮らしではないけれど、一緒に住んでいる人に先立たれたらどうしよう」

「1人残された時に介護が必要になったらどうしよう」

と不安を感じる人も少なくないのではないでしょうか。

その時に検討しなければならない事の1つとして、どこで生活をするかという「居住環境」が挙げられます。

今回は、もしも1人暮らしになった時、自分に介護が必要になったら自宅と施設、どこで生活したら良いか分からないという人のために、両者のメリットを比較した上で選択するポイントについて解説していきたいと思います。

介護が必要になったら1人暮らしと施設どちらがお得か

最期まで家にいたい 自宅での1人暮らしを選択するメリット

自宅での1人暮らしを選択した場合のメリットは、介護サービスにかかる費用がある程度調節できるという事です。

介護サービスにはそれぞれ単価が設定されており、サービス利用者は利用した分だけ費用を支払います

そのため、自分の経済状況に合わせてサービスをカスタマイズする事で決められた予算内での介護サービス利用が可能です。

対して、施設に入居した場合には、基本のサービス利用料が定められているため、規定されている料金を支払う必要があります。

施設での介護サービス料金、要介護度によって定められている事がほとんどです。

同じ要介護度の方と比べて身体支援や生活援助を受けていない時間があったとしても、支払う料金を節約する事ができません

また、介護サービスを提供する施設では職員が24時間体制で配置されていますが、人員が限られているため1対1での介護を行う事ができる時間はごくわずかです。

自宅で受けられる介護サービスの種類の1つに「訪問介護サービス」がありますが、そのサービスの場合は1対1での介護が原則です。

他者の支援のために自分の支援が中断してしまう事がなく、必要な支援を続けて受ける事ができる事も、自宅で介護サービスを受ける際のメリットと言えるでしょう。

介護施設に入居するメリット

介護施設に入居をした場合のメリットは、規定の頻度内であれば、支援回数に関わらず利用料金が一定であるという事です。

自宅で介護を受けながら生活する場合は、サービスを利用したらその回数や時間に応じて料金を支払う必要があります

そのため、自分の希望する頻度で介護サービスを利用する事ができず、回数を削らなければならない事が少なくありません。

対して介護施設は、入浴など特定のサービスの利用頻度にある程度の規定はあるものの、基本的には支援を職員が行った回数によって利用料金が変わるという事がありません

日常支援の必要性が高く、支援頻度が高い方にとっては支援回数に関わらず利用料金が一定であるという事は1つのメリットであると言えます。

また、施設の種別によっては利用料金の減額制度(負担限度額認定等)が適用となり、決められた施設の利用料金よりも支払いが少なくなるケースもあります。

もう1つのメリットとしては、異変があった時に他の人に気が付いてもらいやすいという事です。

近年高齢者のみで生活している割合は増加しており、1人暮らしをしている方も少なくありません。

特に1人暮らしで社会交流がない方は体調不良を起こしても周りに気付いてもらう事ができません。

施設に入居している場合には、24時間体制で介護職員が建物内におり、異変を知らせるためのナースコールなども自室に設置してあるため助けを呼ぶ事が可能です。

24時間誰かが同じ建物内におり、異常があった際には対処してもらえるという安心感が得られる事は、介護施設に入居するメリットであると言えるでしょう。

参照:ベネッセ

結局どちらがいいの? 生活の拠点を選ぶポイント

どちらがお得か考える

自宅で生活するか施設入居を選ぶかのポイントは、日常生活における介護の必要量と経済状況、その人自身がどの環境で生活したいかという思いによって決まります

日常生活における介護の必要量が少なく、ある程度家族などの支援を受けられる場合は、なるべく自宅での1人暮らしを選択する事をおすすめします。

自分自身でできる事は実践し、必要な部分は家族や介護サービスでの補足する事で、介護が必要となったとしても望む生活を継続できる可能性は十分にあります。

また、介護の必要量が少ない場合は介護サービスの利用頻度も少ないため、介護サービスにかける料金を抑える事にもつながります。

対して、介護の必要量が高く、自分自身や家族での対処が困難な場合は施設入居も選択肢に入れる事が必要です。

自分自身や家族の支援だけでは日常生活を送れない場合、介護サービスによる対応が必要です。

その頻度が高い場合には保険適用できる範囲を超えてしまう場合もあります。

施設に入居するよりも高額な費用の支払いが発生する事もあります。

そのような事態が発生してしまう可能性がある場合には、施設で生活する事を検討した方が良いといえます。

柔軟に選択肢を広げよう

今回は両者のメリットを比較して、施設入居か自宅での生活の継続を選ぶ際のポイントについて解説しました。

介護費用、生活費が高額な場合には施設入所とあまり変わらないということもあります。

付加価値としては、施設入所には安心が付いてきます。

ただ、自宅にいるよりも不自由さを感じることもあるかもしれません。

そのため、生活の拠点を決定するためには、実際にそこで生活するご本人の意向とそれを支える家族の方の意向が重要です。

また、身体状況は変化するため、その都度柔軟に選択肢を変えていくということが介護費用節約のコツになるといえるでしょう。(執筆者:現役老人ホーム施設長 佐々木 政子)

《佐々木 政子》
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執筆者:現役老人ホーム施設長 佐々木 政子 佐々木 政子

ケアマネージャーを7年経験して、現在は現役で老人ホームの施設長を務める介護のプロです。女性ならではの目線も入れながら、介護に悩み困り不安を持つ皆さまにお役立ち情報を提供していきたいと思います。我が家の親も要介護者です。同じ目線で不安と戦っていきましょう! 寄稿者にメッセージを送る

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