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【元銀行員が分析】まさか自分が「老後破産予備軍」 当てはまったらあなたも要注意

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【元銀行員が分析】まさか自分が「老後破産予備軍」 当てはまったらあなたも要注意

急速に少子高齢化が進んでいる近年、「老後破産」という言葉をよく耳にするようになりました。

老後破産とは、定年をして現役生活を引退したのちに破産してしまう状態のことを指します。

将来の年金受給額が十分に見込めない可能性があるいま、この老後破産は決して他人事ではなくなってきています

筆者はかつて銀行員だったのですが、実際に、現役時代に大手企業で勤めていたり、高所得者であったりした人でも、老後破産に陥ってしまうケースを幾度か目にしてきました。

では、このような老後破産してしまう人には、一体どのような特徴や兆候が見られるのでしょうか。

次で紹介する項目に当てはまったら、黄色信号!

自分には関係ないと思っているそこのあなたも、実は老後破産予備軍かもしれません。

まさかうちが 老後破産 予備軍だなんて

【特徴1】退職金で住宅ローンを完済しようと考えている人

まず、実際に老後破産してしまう人のなかでもよく見られるのが、退職したのちもまだ住宅ローンの支払いが残っているパターンです。

近頃は晩婚化が進んでいるため、マイホームを購入する年齢もひと昔前より高くなっている傾向にあり、ローンを組む時点ですでに完済予定日が退職後の年齢という人も少なくありません

こういった人は、退職金での一括返済をあてにしている人がほとんどでしょう。

しかし、人生100年時代とも言われている現代では、老後資金として2,000~3,000万円ほどの資金が必要といった見解もあります。

退職金の大半を住宅ローンにあててしまうと、年金収入だけでは将来健やかに暮らすための生活資金を十分に確保できない可能性も否めないでしょう。

また、近年は転職をする人も多いですが、転職経験がある人も注意が必要です。

転職経験がある人は、勤続年数によってはそれほど多い額の退職金は見込めない可能性もあります。

かつては終身雇用と年功序列を背景に安定性のあった退職金制度でしたが、現在の退職金は不安定要素が多いと言えます。

退職金をあてにした住宅ローン返済はリスクが高いことを理解し、今一度危機感を持って返済計画を立て直す必要があるでしょう。

【特徴2】教育費の負担が大きい人

人生の支出のなかでも、特に金額が大きいとされている教育費。

この教育費の負担が大きい人も、老後破産のリスクがあります

公立の学校に進学するか私立に進学するかで総費用も大きく異なってきますが、だいたい1人あたり600万円~2,000万円ほどかかると言われています。

決して安いものではありませんが、自分の子供に十分な教育を受けさせてあげたいと考え、高額な教育費を支払っている人もたくさんいることでしょう。

しかし、近年では晩婚化が進んでいる背景もあり、定年間近まで、もしくは定年後にも子供の教育費が必要という家庭も少なくありません。

そうなると、老後資金を貯めるべきタイミングで教育資金の支出時期が被ってしまい、老後に向けた資産形成が十分にできない可能性も。

また、なかには、教育費を公的年金から捻出しなければならないケースもあるかもしれません。

老後資金が減ってしまうと、もちろんその分老後破綻のリスクも高まってしまいます。

そうならないためにも、まずは一人当たりに必要な教育費の目安を把握し、早い段階で貯蓄や学資保険などの準備を始めておくことが大切です。

【特徴3】生活水準が現役時代と変わらない人

高いワイン飲んでませんか

「子どもも家庭を持って手がかからなくなったし、定年を機にこれからは自分たちのやりたいことをやって楽しもう!」

長らく忙しかった子育てや仕事から解放されて、このように考える人も多いのではないでしょうか。

また、孫の存在がかわいいゆえに、洋服やおもちゃなどたくさんのお金をかけてしまう人もなかにはいることでしょう。

しかし、定年後に生活水準を上げてしまう、もしくは下げられない人は黄色信号

一般的に給与額は年齢とともに高くなりますが、40~50代あたりでピークを迎え、定年後の収入額は一気に減少の一途を辿ります

近年は定年を迎えたのちも再雇用制度というものがありますが、再雇用後は正社員から契約社員へとシフトされることから、現役時代の月収額の半分以下というケースも珍しくありません。

それにも関わらず、現役時代の生活水準を変わらずに続けてしまっては、年金等の収入だけでは賄えず貯金を切り崩していく一方に。

最悪の場合老後破産へと陥ってしまう可能性もあるでしょう。

そうならないためにも、定年後は先の長い老後を念頭に置いたうえで生活水準を見直す必要があります

【特徴4】医療費や介護費が高額な人

「健康が唯一の取り柄だと思っていた自分が、まさかこんな風になってしまうとは」

かつて筆者は銀行員時代、このように話される高齢の人を多く見てきました。

しかし、高齢にもなると、予期せぬ怪我や病気はつきもの

そして、そのリスクは歳を重ねるほど高くなっていくものです。

なかには医療費負担自体は高齢になると現役世代よりも安くなるため、老後破産を招く直接的な要因となる可能性は低いだろうと考る人も多いですが、この考え方は要注意です。

病院にかかる回数を重ねたり、大病をして手術や入院の必要性が出てきたりすると、それなりの支出が必要となってしまいます

さらに、老後、自身や配偶者の介護が必要となった際には、介護サービスの利用費や介護施設への入居費等が必要となる場合もあるでしょう。

また、自身や配偶者だけでなく、親の医療費・介護費を負担しなければならないケースもあるかもしれません。

定年をして収入ダウンしたタイミングで、医療費や介護費等で支出が高くなってしまうと、公的年金だけでは賄えず貯金を切り崩す生活となるため、老後の大きな負担となってしまいます。

そのため、「自分は大丈夫」ではなく、「誰にでも起こりえること」と捉えて、若いうちからリスクヘッジをしておくことが大切です。

今一度、医療費や介護費の名目での貯金や、医療保険への加入を検討してみる必要があるでしょう。

老後破産にならないために、今やるべき事前対策とは

上記で紹介した内容に心当たりのある人は、自身の老後が心配になってしまったかもしれません。

しかし、今からしっかりと計画や対策を立てることで老後破産予備軍から抜け出すことができるはずです。

では、具体的に今からできる対策にはどのようなものがあるのでしょうか。

対策(1) 老後に向けての資産形成をスタートする

老後破産のリスクを下げるためには、今からコツコツと老後のための貯蓄を増やしていくことが大切です。

ゼロ金利時代とも言われる近年では、銀行預金に入れておいても資金を増やすことはできません。

そのため、次のような制度の利用も検討してみましょう。

・iDeCo

・つみたてNISA

・財形貯蓄制度 など

それぞれメリット・デメリットがあるため、しっかり理解したうえで選択することが求められますが、これらの制度は半強制的に貯められる仕組みとなっているうえ、比較的安定的に利用ができます。

そのため、「あまりリスクは取りたくない」、「貯金は苦手」という人にもおすすめです。

また、若い年齢であれば貯蓄性のあるものや利回りの高い保険に加入するのも方法です。

効率的に貯められる&自身の意向に沿った商品を見つけて、今から運用準備を始めていきましょう。

対策(2) 負債がある場合は返済計画を見直す

現役引退後にもまだ負債が残ってしまっていると、家計には大きな負担となってしまいます。

例えば、上記で紹介したように退職後も住宅ローンが残っている場合は老後破産のリスクが高くなります。

そのため、退職前に完済を目指せるよう再度ライフプランを見直すことも大切となるでしょう。

ただし、住宅ローンは返済期間を縮めてしまうと、月々の負担は高くなってしまいます。

老後資金の貯蓄と支出のバランスも考えて計画するため、FPなどプロの手を借りて相談・シミュレーションをしてみるのも方法です。

対策(3) 健康維持に努める

健康には気を付けましょう

計画的に老後資金を貯めることや、堅実な暮らしを送るためには、健康であることが大前提。

そのため、今からしっかりと健康維持を意識した生活を送ることが大切です。

・ 食生活を見直す

・ 適度な運動を心がける

・ 定期的に人間ドッグを受診する

・ なるべく人とコミュニケーションを図る

といったことを意識的に取り組んでいくようにしましょう。

誰にでも起こりえる老後破産!今から対策をして備えよう

「自分は正社員として勤めているから大丈夫」、「退職金もたくさんもらえるから老後は安泰」そう考えている人でも、老後破産のリスクは潜んでいます。

また老後破産とまではいかなくても、「老後はもっと裕福な暮らしができると思っていたのに」と嘆きながら生活をしている高齢の人も大勢います。

豊かな老後生活を送りたいのであれば、今から意識を変えてしっかりと備えていくことが大切です。

あなたもこれを機に、老後への準備を少しずつスタートさせてみてはいかがでしょうか。(執筆者:元銀行員 吉村 みき子)

《吉村 みき子》
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吉村 みき子

銀行の営業職経て、出産を機に専業主婦へ。その後、ライターとして3年ほど企業に勤めたのち、現在育児の傍らフリーライターとして活動しています。これまで、金融系の記事をはじめ、ファッションや子育て、恋愛系など幅広いカテゴリの記事を執筆してきました。元銀行員として、主婦として、そしてこれまでの執筆経験を活かして、みなさんが「読んでよかった!」と思えるような有益な記事をお届けします。 寄稿者にメッセージを送る

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