アパート経営に必要な資金とは?建築費・初期費用・土地購入費用などを解説

アパート経営x資金について

将来の年金に対する不安や相続税対策などにより、アパート経営に関心を持つ人が年々増えています。

アパート経営をやってみたいと思っていても、先立つものは資金です。

こんな悩みをスッキリ解消!

  • アパート経営ってどれくらいの資金が必要になるの?
  • アパートを新築するといくらくらいかかるの?
  • アパート経営の資金の具体例や計算方法を知りたい

そこで今回の記事ではアパート経営に関する「資金」にフォーカスしてお伝えいたします。

この記事を読むことで、あなたはアパート経営にどの程度資金がかかるかを知り、必要資金の計算方法も知ることができます。

株式会社グロープロフィット 代表取締役 竹内英二

【執筆・監修】不動産鑑定士・宅地建物取引士・公認不動産コンサルティングマスター

株式会社グロープロフィット 代表取締役

竹内英二

大手ディベロッパーにて主に開発用地の仕入れ業務を長年経験してきたことから、土地活用や不動産投資、賃貸の分野に精通している。大阪大学卒業。不動産鑑定事務所および宅地建物取引業者である「株式会社グロープロフィット」を2015年に設立。

資格不動産鑑定士・宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)・中小企業診断士

1.アパートの土地購入費と建築費はいくら?

土地購入費用

アパート経営を始めるにあたり、大きなお金がかかる部分は、土地と建物の購入費用です。

もし、土地を持っている人であれば、建物投資だけですのでアパート経営は相当有利です。

土地を持っていない人であれば、土地探しから行う必要があります。

土地を持っていない人は土地代が必要になるというデメリットがありますが、一方で土地探しから始めると賃貸アパートに適した立地を選べるというメリットもあります。

必ずしも元々持っている土地がアパート経営に適した土地であるとは限りません。

土地を持っていない人であれば、アパート経営に適した土地を購入することで、有利なアパート経営をすることが可能になります。

土地価格を知りたい場合は、まずは地価公示価格を参考にするのが一つの手です。

地価公示価格は、毎年1月1日時点の更地価格になります。

同様に都道府県地価調査価格というものがありますが、都道府県地価調査価格は毎年7月1日時点の更地価格になります。

地価公示や都道府県地価調査価格(以下、「地価公示等」と略)については、東京都鑑定士協会が提供している「東京都の地価」というのが地図で直感的に見ることができるため最も分かりやすいです。

「東京都の地価」では東京都だけではなく、全国の地価が対応していますので、興味のある土地の周辺のおよその更地価格を調べることが可能です。

地下公示等の単価は㎡単価を表しています。

坪単価ではありません。坪単価に換算する場合は、㎡単価を0.3025で割って算出してください。

土地㎡単価が100,000円の場合

坪単価 = 100,000円/㎡ ÷ 0.3025 ≒ 330,578円/坪

地価公示等の価格は時価を表していると言われますが、都心部などは地価公示等よりも時価の方が高い傾向にあります。

地価公示等は、あくまでも参考価格に留めるようにしてください。

またアパートは60坪くらいの土地があれば、十分に建築が可能です。

30坪未満の土地でもアパートは建てられます。

ただし、小さな土地でアパート経営を行う場合は、きちんとした戦略を立てることが必要です。

小さな土地のアパート経営に関しては、下記に詳しく記載していますので、ぜひご参照ください。

小さな土地でもあきらめない!30坪のアパート経営の戦略について解説
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30坪と言えば戸建住宅用地としてもやや狭い部類の土地になります。 下手をすると、狭小住宅地とみなされても不思議ではありま ...

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建物の建築費用

アパートの建築費用は主に構造によって坪単価が決まります。

アパート建築費用の坪単価の目安は以下の通りです。

構造坪単価
木造坪75~95万円
鉄骨造坪80~100万円
鉄筋コンクリート造坪90~120万円

敷地が60坪くらいの場合、アパートの延床面積も同じ60坪くらいになるのが一般的です。

鉄骨造の坪80万円で60坪のアパートを建てようとすると、4,800万円くらいが建築費となります。

これまでアパートの土地購入費と建築費について見てきましたが、次にアパート建築に必要な9つの諸経費について見ていきましょう。

2.アパート建築に必要な9つの諸経費

アパート建築に必要な諸経費は以下の9つです。

アパート建築の必要な9つの諸経費

  1. 土地購入仲介手数料
  2. 土地不動産取得税
  3. 土地登録免許税
  4. 設計料
  5. 新築建物不動産取得税
  6. 新築建物登録免許税
  7. アパートローン関連費
  8. 整地費用
  9. 火災保険費用

①土地購入仲介手数料

土地を新規に購入する際、不動産会社の仲介を使うと、不動産会社に仲介手数料を支払うことになります。

仲介手数料は、宅地建物取引業法で不動産が受け取ることのできる仲介手数料の条件が以下のように定められています。

取引額 (売買金額)速算式(上限額)
200万円以下5%
200万円超から400万円以下4%+2万円
400万円超3%+6万円

仲介手数料には別途消費税が生じます。

②土地不動産取得税

土地を新規に取得すると、土地の不動産取得税が発生します。

不動産取得税は土地の固定資産税評価額に税率が乗じられて求められます。

住宅地の土地の不動産取得税率は、2021年3月31日までは3%です。

また、2021年3月31日までの取引については、課税標準額が固定資産税評価額の2分の1となります。

土地の不動産取得税 = 課税標準額 × 3%
 = 固定資産税評価額 × 1/2 × 3%

③土地登録免許税

土地を取得して登記を行うと、登録免許税も発生します。

登録免許税は、登記簿謄本の所有者の名義変更をする際に生じます。

土地の所有権移転の登録免許税の税率は2021年3月31日までは1.5%です。

土地の登録免許税は、以下の計算式で求められます。

土地の登録免許税 = 固定資産税評価額 × 1.5%

④設計料

アパートを新築する場合、設計料がかかります。

ハウスメーカーにアパート建築を依頼する場合、設計料は請負工事金額の1~3%程度が相場です。

アパートの規模が大きく請負工事の金額が高い場合は1%程度、規模が小さく請負工事の金額が安い場合は、3%程度のようなイメージとなります。

⑤新築建物不動産取得税

建物も取得することで不動産取得税が発生します。

アパートのような住宅の不動産取得税の税率は2021年3月31日までは3%です。

建物の不動産取得税は、固定資産税評価額が課税標準となります。

新築の建物の場合、固定資産税評価額は、請負工事金額の50~60%程度です。

建物の不動産取得税 = 固定資産税評価額 × 3.0%

尚、アパートのような貸家住宅の場合、1戸当たりの床面積が40㎡以上240㎡以下については、固定資産税評価額から1戸1,200万円を減額できる特例があります。

特例を適用できる場合の不動産取得税は以下のようになります。

建物の不動産取得税 = (固定資産税評価額-1,200万円×戸数) × 3.0%

ワンルームアパートのような1戸当たりの床面積が40㎡未満の場合は、この特例は適用されません。

⑥新築建物登録免許税

アパートを新築した場合も登録免許税が生じます。

アパートを新築する場合は、保存登記(最初に登記すること)となり、登録免許税は以下の通りです。

新築建物登録免許税 = 固定資産税評価額 × 0.4%

⑦アパートローン関連費

アパートローンを組む場合、一般的には以下のアパートローン関連費用が生じます。

  • 保証料
  • 融資事務手数料

融資保証料は借入金額や借入年数によって金額が決まり、例えば貸出期間が20年だと、貸出金額100万円あたり1.5万円程度です。

融資事務手数料は、5万円や10万円が相場です。

⑧整地費用

アパートで土地が傾斜しているような場合、整地費用がかかります。

整地とは、土地を建築や耕作などに適するように平らにならすこと

整地費用は、一般的に新築工事を行う施工会社が行うため、請負工事金額の中に含まれ、勾配や広さによっても異なりますが、一般的に坪単価2,000円前後です。

⑨火災保険費用

火災保険を一括契約する場合は、竣工時に火災保険料が発生します。

火災保険は本来毎年払うものですが、複数年分を一括契約した方が安くなるため、竣工時に複数年一括契約する人が多いです。

これまでアパート建築に必要な諸経費について見てきましたが、次にアパート経営費用の具体例についてお伝えします。

3.アパート経営費用の具体例

この章では、アパート経営の具体例を見ていきたいと思います。

おそらくあなたもこのような例があったほうが理解しやすいと思います。

総資金

アパート経営の資金を計算するために、以下の仮定を設定します。

設定項目内容
敷地面積50坪
建物延床面積50坪
建物構造木造2F建・8戸
部屋タイプワンルーム20㎡
土地価格500千円/坪
相続税路線価400千円/坪
建築費800千円/坪

上表のようなアパートを土地から購入して新築する場合、資金は以下のようになります。

項目計算方法金額
土地購入費50万円×50坪2,500万円
土地仲介手数料2,500万円×3%+6万円81万円
建築工事費80万円×50坪4,000万円
設計料4,000万円×3%120万円
土地不動産取得税40万円×7/8×50坪×1/2×3%2.63万円
土地登録免許税40万円×7/8×50坪×1.5%2.63万円
新築建物不動産取得税4,000万円×50%×3%60万円
新築建物登録免許税4,000万円×50%×0.4%8万円
合計 6,821万円

維持費

アパート経営の維持費の内訳は以下の通りです。

項目内訳
固定費・固定資産税および都市計画税
・損害保険料
・管理料
・借入金利子
変動費・入居者募集費用(仲介手数料および広告宣伝費)
・オーナーが負担する原状回復費
・修繕費
その他・減価償却費

減価償却費は、建物の取得原価を各会計期間に費用として配分することで生じる会計上の費用のこと

減価償却費は、会計上の費用であるため、実際の支出はありません。ただし、会計上の費用であることから、利益を小さくしてくれるため節税効果があります。

減価償却費は、金額としては最大になりますが、家賃収入の高々50%程度のイメージとなります。

次にアパート経営時の自己資金の割当と資金調達方法についてお伝えします。

4.アパート経営を始める際の自己資金の割合と資金調達方法について

この章ではアパート経営を始める際の自己資金の割合・資金調達方法について解説します。

アパートローンの活用

アパートを新築する場合は、アパートローンの活用をすることが一般的です。

アパートローンとは、一般的にアパートやマンションなどを、投資用等の自己の居住以外の目的で購入・建築する際に利用できるローンのこと

アパートローンは、大手の都市銀行よりも地方銀行の方が積極的に貸し出しを行っています。

よって、良い条件のローンを組むなら、地方銀行を中心に都市銀行も加える形で検討することがコツです。

尚、アパートローンは2016年12月に金融庁がアパートローンに対して監視の強化を開始して以降、流れとして年々借りにくくなっています。

さらには、2018年にスルガ銀行の不正融資問題(かぼちゃの馬車事件)が発覚したことから、監視は厳しくなる一方です。

そのため、住宅ローンに比べると借りにくいというのがアパートローンの特徴となっています。

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アパートローンの融資限度額

アパートローンは、住宅ローンとは異なり、各銀行が様々な商品設計を行っているのが現状です。

そのため、融資限度額は銀行によって異なります。

そのような中、最も典型的なアパートローンは、建物建築費用が融資限度額となっています。

つまり、土地購入費用に関してはアパートローンを借りることはできず、全額自己資金となるのが典型的なアパートローンです。

ただし、一部の銀行では土地と建物の総額の70%まで借りることができる銀行もあります。

そのような銀行であれば、土地購入額の一部もローンで借りることが可能です。

また、典型的なアパートローンは、表向きは建物建築費用を借りることができるようになっていますが、金融庁の監視が強化されて以降は建物建築費用をフルローンで組むことはできなくなっています。

建築費用を借りる場合でも、昨今は建築資金のうち10%程度の自己資金を求められます。

よって、典型的なアパートローンでは、融資限度額は建築資金の90%までということになります。

余裕のある自己資金で空室リスクに備える

借入金を多くすると、借入金返済リスクが高まります。

借入金返済リスクとは、空室が増えて家賃収入が減ることで顕在化するリスクのこと

自己資金を十分に用意して借入金を少なくしておけば、空室が生じても耐えることができます。

つまり、自己資金を増やすことは、ある意味、空室リスクの対策でもあるのです。

アパート経営の空室対策は、「良い立地で行うこと」と「自己資金を十分に用意すること」の2つがセオリーとなります。

既に土地を持っている人は、立地を変更できないため、自己資金を十分に用意してアパート経営を行うようにしましょう。

資金の全体像から、必要な自己資金を考える

土地を自己資金で購入している限り、基本的には建築資金の90%を借入金で賄ってもアパート経営を行うことは可能です。

典型的なアパートローンであれば、借入限度額は建築費の90%ですので、頭金として建築費の10%、諸経費として建築費の5%を用意しておけばアパート経営をスタートさせることができます。

つまり、既に土地を持っている人なら、建築費の15%程度の自己資金が最低でも必要です。

さらに、安全なアパート経営をするのであれば、頭金の部分を10%ではなく30%程度まで用意しておくことが理想となります。

ただし、相続対策としてアパート経営をする場合には、借入金が多い方が相続対策になるため、自己資金は最低の15%程度を用意してアパート経営を始めるという考え方もアリです。

自己資金は、キャッシュフローを重視する「投資目的の人」であれば建築費の35%程度を用意し、「相続対策目的の人」であれば15%程度を用意するといった目的別に分けることが適切といえます。

自己資金は、投資が目的か、相続対策が目的なのかによって適切な割合を用意するようにしてください。

5.アパート経営資金の相談を出来る会社探しが大事

パート経営では、まずは経営資金の相談を出来る会社探しが大事で、具体的にはハウスメーカー探しです。

ハウスメーカーは建築費だけでなく、建物の設計プランや収支計画など、アパート経営に関わる全ての情報を提供してくれます。

また、ハウスメーカーは様々な銀行とも付き合いがあるため、融資に関しても生の情報を掴んでおり、資産に応じて金利が何パーセントくらいで借りることができる等の情報も握っています。

さらに、どこの銀行がアパートローンの貸出に積極的かも知っており、銀行も紹介してもらうことが可能です。

アパートローンを比較検討したければ、まずは大手ハウスメーカーに相談することをオススメします。

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そのため、施工の質は特に重要であり、いい加減な施工会社を選んではいけません。

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まとめ

アパート経営に必要な資金はどれくらいかかるのかについて解説してきました。

近年は土地も建物も価格が非常に高騰しており、投資環境としては悪いです。

投資を行うのであれば、自己資金も十分に用意し、時間をかけてじっくり検討するようにして下さい。

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