相続で遺産分割するため土地や家の売却を検討!オススメの査定方法は?

相続で遺産分割するため土地や家の売却を検討!オススメの査定方法は?

不動産などの相続で遺産を分割するには、「時価の把握」が欠かせません。

たまに、固定資産税評価額を見て、不動産価格を決めてしまう人がいます。

ただし、固定資産税表額は時価から離れているため、色々と面倒なことになります。

こんな悩みをスッキリ解消!

  • どのように不動産価格を出したらいいんだろうか?
  • 不動産鑑定士などにお願いした方がいいんだろうか?
  • 無料の不動産査定でも問題ないんだろうか?

結論から言うと「無料の不動産査定」で何ら問題はありません。

ただし、いくつか知っておくべきことがあります。

そこで今回の記事では、相続の遺産分割などで時価を把握するときの「不動産査定の方法や注意点」をお伝えします。

この記事を読むことで、あなたは納得する不動産の査定方法が見つかり、具体的に査定の行動が移せるようになることを約束します。

遺産分割に使うオススメの査定方法を先に見たい人はコチラ

株式会社グロープロフィット 代表取締役 竹内英二

【執筆・監修】不動産鑑定士・宅地建物取引士・公認不動産コンサルティングマスター

株式会社グロープロフィット 代表取締役

竹内英二

大手ディベロッパーにて主に開発用地の仕入れ業務を長年経験してきたことから、土地活用や不動産投資、賃貸の分野に精通している。大阪大学卒業。不動産鑑定事務所および宅地建物取引業者である「株式会社グロープロフィット」を2015年に設立。

資格不動産鑑定士・宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)・中小企業診断士

1.不動産査定を行う3つの方法と特徴

相続の遺産分割で揉める原因の一つに、不動産の評価額があります。

現金や有価証券は時価ですが、不動産は相続税評価額であるため、時価ではありません。

そのため現金と不動産を相続人同士で分けようとする場合、納税の根拠額を用いると、時価と相続税評価額が混在した状態で分割することになります。

時価に直すと、実は「兄よりも少なかった」とか「妹の方が得している」などの問題が生じてしまうのです。

そこで不動産の時価把握にはどのような方法があるか不動産の査定方法を見てみることにします。

少し専門的な話になるので、早いところオススメの査定方法が知りたいという方は「遺産分割に使うオススメの査定方法は不動産会社への無料査定」まで進んでください。

①相続税評価額から推定する方法

初めに相続税評価額から時価を推定する方法です。

相続税評価額は、土地については相続税路線価をベースとし、建物については固定資産税評価額をベースとしています。

土地の相続税路線価は時価の80%程度と言われています。

一方で建物の固定資産税評価額は、新築当初は請負金額の50~60%程度ですが、その後、築年数が経過してもあまり下落しません。

そのため建物の固定資産税評価額は時価とかなり乖離しており、建物の固定資産税評価額から時価を把握することは、ほぼ不可能と言えるのです。

また相続税評価額は、借家と自己使用でも評価額が異なります。

借家の場合、土地については貸家建付地評価減の適用があり、建物については借家権割合の分だけ評価が減額されています。

例えば、都心部の収益物件の場合、土地建物価格の時価はかなり高くなるため、時価と評価額が相当乖離してしまいます。

そのような不動産を相続税評価額で遺産分割してしまうと、かなり不公平感があるのです。

相続税評価額については下記記事さらに詳しく解説しています。

色々な補正がある土地の相続税評価額の基本的な計算方法と節税特例

土地を相続する際は、相続税の評価額を算出する必要があります。 土地には、色々な形や接面状況、高低差等があり、きちんと補正 ...

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②不動産鑑定士による不動産の鑑定評価

次に紹介するのが不動産鑑定士による不動産の鑑定評価です。

これは有料での鑑定評価となり、時価の評価額が取得できます。

しかしながら、通常、相続人間の遺産分割協議でわざわざ不動産鑑定評価書を取得する方はほとんど居ません。

不動産鑑定士による鑑定評価書を取得するケースは、相続人同士で本格的に揉めてしまい、最終的に裁判を起こすようなケースの時です。

お互いの言い分を主張しあうため、原告または被告でそれぞれ不動産鑑定士を雇い、鑑定評価書をぶつけ合うような形になります。

不動産鑑定については下記記事さらに詳しく解説しています。

不動産鑑定とは?必要となる3つにシーンと依頼する方法6ステップ
不動産鑑定とは?方法や無料査定との違い、評価基準について解説

不動産の価値を知る方法の一つに、不動産鑑定というものがあります。 不動産会社に依頼する不動産査定とは異なり、国家資格を保 ...

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③不動産会社による無料査定

3つ目の査定方法としては、不動産会社による無料査定です。

無料査定では、今売れる売却予想価格を査定するため、その査定額はまさに時価となります。

不動産によっては相続税評価額と大きくかい離するような結果になります。

例えば底地などは相続税評価額よりも安くなります。また実際はほとんど宅地なのに、山林などで評価されている土地などは、時価は相続税評価額よりもかなり高くなります。

以上、不動産査定を行う3つの方法と特徴について見てきました。

では、この3つのうち、どの査定方法は遺産分割にオススメなのでしょうか?

2個目のh2の前

2.遺産分割に使うオススメの査定方法は不動産会社への無料査定

遺産分割の協議の際、オススメの査定方法は、やはり不動産会社による無料査定です。

しかし、あくまで査定額は不動産会社がいくらで売れそうなのか判断した価格です。

不動産会社ごとに、実績や算出方法が異なるので、不動産会社によって査定額がバラバラになってしまうことが一般的です。

その為、不動産査定は複数の不動産会社に依頼して、比較検討することがとても大切です。

査定額が高すぎる不動産会社は危険

査定額が高すぎる不動産会社は危険

ただ、複数の不動産会社を自分で調べて、1社ずつ何度も査定依頼を進めるのは大変です。

そんな時に不動産一括査定サイトの活用を強くオススメします。

不動産一括査定とは、売却を検討している不動産の情報を入力するだけで、複数の不動産会社から不動産の売却価格の査定を出してもらうことができるサービスのこと

便利な不動産一括査定サイトですが、筆者が知っているだけでも30はあります。

多くのサイトが乱立し、どのサイトを使えば良いか素人には分かりづらくなってしまっています。

実績や信頼性、提携不動産会社の質など、総合的に判断すると筆者は下記の3つをオススメします。

一括査定サイトのオススメ3選

  1. 超大手の不動産会社6社に唯一依頼ができる「 すまいValue
  2. NTTグループで安心、一番歴史があり実績抜群の「 HOME4U
  3. 地域密着の不動産会社にも数多く依頼ができる「 イエウール
  4. ※番外:一括査定と合わせて使うことで効果を発揮する「 SRE不動産(※旧ソニー不動産)

実績や信頼性はもちろんですが、上記3サイトは、机上査定での査定依頼が出来る点も大きなポイントになります。

机上査定とは、依頼時に入力した物件の基本情報を基に算出する査定方法で、不動産会社の担当者に物件を見てもらう必要もなく、家に居ながら気軽に査定額を知ることが可能です。

依頼時にメールで査定額を提示して欲しい旨を備考欄で伝えておけば、査定結果や担当者とのやり取りはメールで進むので、営業電話にも悩まずにやり取りすることも可能です。

オススメサイトの併用が鉄則

一括査定サイトごとに提携会社の性質は異なる為、売却を成功するためには、複数の一括査定サイトの併用がオススメです。

サイト選びのポイントとしては、売却物件のエリアに応じて、下記のような使い分けがいいでしょう。

所在地別地域毎のおすすめ

対象物件種別

おすすめポイント

物件所在地に応じたおすすめの使い方

不動産一括査定は、各社の特徴を活かして、複数社への査定依頼がおすすめです。

都心(東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪・兵庫・京都・奈良)の場合

一括査定サイトの他にも、売主専門の不動産仲介会社SRE不動産への相談がおすすめ

県庁所在地など比較的人口が多い都市の場合

すまいValueで大手へ、HOME4Uで地元密着から大手へ査定依頼することで漏れなくチェック

田舎など人口が少ない都市の場合

地方の提携企業も多いHOME4Uとイエウールの併用使いがおすすめ

査定対象の物件種別を比較

  • ◎特化してる
  • ○対応している
  • △要相談
  • ×対応していない
サイト名戸建マンション土地投資物件農地
○○○△△
○○○△△
○○○△○
○○○○×
○○○××
×◎×××
○○○△○
○○○△△
サイト名戸建マンション土地投資物件農地

提携会社数・特徴

サイト名提携会社数特徴公式サイト
大手不動産6社
※小田急不動産、住友不動産販売、野村の仲介、三菱地所ハウスネット、東急リバブル、三井のリハウス
・大手不動産6社にまとめて査定依頼できる
※この6社に依頼できるのはすまいValueのみ
公式サイト
1,300社以上・NTTグループで安心、実績も抜群
・フリーダイヤルの相談窓口あり
・大手、中堅、地域密着の会社にバランスよく依頼できる
公式サイト
1,600社以上・地方や田舎に強い公式サイト
1,800社以上・匿名査定対応
・地方含めて対応エリアが広い
公式サイト
2,000店舗以上・不動産メディア認知度No.1
・最大10社から一括査定可能
・不動産会社の特徴で選べる
公式サイト
2,500店舗以上・マンションに特化
・賃貸も同時査定可能
公式サイト
1,700社以上・サポート体制が充実
・様々な物件種別に対応
公式サイト
約700社以上・収益物件に特化
・最大10社から一括査定可能
公式サイト

一括査定サイトの利用方法と流れ

一括査定サイトではまず「所在」と「物件種別」を入力します。

その後は面積や築年数、構造、間取りといった細かい情報を入力するだけです。

入力査定だけでは2~3分で査定を行うことが可能です。ただし、一括査定サイトでは、売却を前提に査定することが通常です。

一括査定サイトを利用した後は、不動産会社の各社から営業電話がかかってきます。

その際は、売却については、まだ意思が固まっていないことをきちんと伝えましょう。

ここまでオススメ査定サイトの利用方法と流れについて見てきました。

最後に不動産査定に成功するコツと注意点について触れておきます。

3.不動産査定に成功するコツと注意点

遺産分割協議では、「収益物件」や「底地」、「広大地」、「小規模宅地の特例と採用した土地」など大きな評価減を得ている不動産を優先的に査定することがコツです。

税理士の先生も不動産のプロではないため、相続税評価額通りに分割案を出してくる先生もたくさんいますので注意してください。

まずは相続人で合意して、不動産を再査定しなおすことから始めた方が良いでしょう。

最後に相続税評価額から推定する方法の具定例を説明しておきます。

4.相続税評価額から推定する方法の具体的な計算例

相続不動産の典型であるアパートや区分のワンルームマンションなどの収益物件を考えます。

収益物件の土地建物評価額は以下のようになります。

  • 土地価格:路線価×(1-借地権割合×借家権割合)
  • 建物価格:固定資産税評価額×(1-借家権割合)

ここで、以下の条件で収益物件の相続税評価額を計算します。

  • 土地時価:100百万円
  • 建物時価:100百万円
  • 借地権割合:70%
  • 借家権割合:30%
  • 土地相続税評価額:時価の80%
  • 建物固定資産税評価額:時価の55%

以上の条件からすると、土地建物の相続税評価額は以下のようになります。

satei_method

  • 土地価格 = 路線価 ×(1-借地権割合×借家権割合) = 100百万円×80% × (1-70%×30%) = 63.2百万円
  • 建物価格 = 固定資産税評価額 × (1-借家権割合) = 100百万円×55% × (1-30%) = 38.5百万円
  • 土地建物価格 = 63.2百万円 + 38.5百万円 =107.7百万円

つまり、時価200百万円の収益物件は、相続税評価額では107.7百万円となっているのです。

例えば、現金107.7百万円と収益不動産107.7百万円で、相続財産が合計で215.4百万円の資産を、遺産分割協議により仲良く2人で現金と収益不動産で分けたとします。

実はその分け方は、現金107.7百万円と収益不動産200百万円で分割しているのと同じになり、不公平な分け方になっているのです。

時価評価の仕方

のちほど紹介するオススメの一括査定サイトでは、それぞれの不動産は時価で評価されます。

例えば収益物件であれば、収益還元法と言われる方法で時価が把握されます。

収益還元法では、年間の賃料総収入から年間費用を引いた純収益をNOI利回り(ネットオペレーティングインカム)で割ることで計算します。

収益還元法による時価把握は以下のように計算します。

土地建物価格 = (総収入 - 総費用) ÷ NOI利回り

ここで、以下の条件で収益物件の時価を計算します。

  • 総収入:14百万円
  • 総費用:4百万円 (固定資産税、修繕費、維持管理費用、建物保険料等)
  • NOI利回り:5%

土地建物価格 = (総収入 - 総費用) ÷ NOI利回り = (14百万円 - 4百万円) ÷ 5% = 200百万円

5.まとめ

不動産業界のプロが不動産査定の方法とオススメを徹底解説しました。

亡くなられた被相続人は、相続人同士で揉めることを望んではいません。

一括査定サイトを上手く利用して、残された家族は仲良く、スムーズな遺産分割協議を進めましょう。

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