不動産売却の見積もり査定の注意点とオススメ方法【不動産鑑定士監修】

不動産売却の見積もり査定の注意点とおすすめ方法

不動産を売却する際、見積もり(査定)を取るという話を聞いたことのある方もいると思います。

こんな悩みをスッキリ解消!

  • 不動産売却の見積もり(査定)とは何かを知りたい
  • 何か見積もり査定を取る上での注意点を知りたい
  • なるべく安心して見積もり査定ができる方法が知りたい

そこで今回の記事では不動産を売却するときの「見積もり査定」にフォーカスしてお伝えします。

この記事を読むことで、

  • あなたが不動産売却の見積もり査定をする上で注意すべきこと
  • 見積もり査定方法を理解して納得して申し込むことができること

を約束します。

本記事の要点まとめ

  • 不動産の見積もり査定方法は「有料」「無料」の2つある
  • 一般の不動産売却であれば無料査定で十分
  • 1社だけではなく、複数社の見積もり査定を取り相場を掴む
  • 複数の不動産会社を探すのは不動産一括査定がオススメ
    ※詳細は「3.無料査定にするべきか、有料査定にするべきかの判断基準」に書いています。

株式会社グロープロフィット 代表取締役 竹内英二

【執筆・監修】不動産鑑定士・宅地建物取引士・公認不動産コンサルティングマスター

株式会社グロープロフィット 代表取締役

竹内英二

大手ディベロッパーにて主に開発用地の仕入れ業務を長年経験してきたことから、土地活用や不動産投資、賃貸の分野に精通している。大阪大学卒業。不動産鑑定事務所および宅地建物取引業者である「株式会社グロープロフィット」を2015年に設立。

資格不動産鑑定士・宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)・中小企業診断士

1.不動産売却には2つの見積もり査定方法がある

不動産の見積査定方法には、大きく分けて2種類の方法があります。

  1. 不動産会社による無料査定
  2. 不動産鑑定士による有料査定

無料査定も有料査定もどちらが正確とか、不正確とかそのような差はありません。

また査定結果が出てくる速さは、不動産会社の無料査定の方が速いです。

タダで早いのが無料査定で、高くて遅いのが有料査定です。

不動産会社が行う査定は「机上査定」と「訪問査定」

不動産会社が行う査定には、机上査定と訪問査定の2つがあります。

  • 机上査定:不動産業者があなたの家を見ずに価格を算出する簡易的な査定
  • 訪問査定:実際に所有不動産の状況を見に来てもらい、家であれば部屋や接道状況などから価格を算出するもので、机上価格よりさらに精密な査定

机上査定と訪問査定の詳細については以下の記事で詳しく解説しています。

机上査定と訪問査定の違いは?メリット・デメリットとオススメ利用シーン
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個人が不動産を売却する場合は無料査定で十分

通常、個人の方がマイホームを売る際には、不動産会社の無料査定で十分です。

わざわざ不動産鑑定士に有料査定を依頼する必要はありません。

では、有料査定が必要な時はどんな時でしょうか?

有料査定が必要な3パターン

不動産鑑定士による有料査定を依頼する人は、税務署に対し価格の妥当性を説明する必要性のある人たち。

例えば、下記のような人たちです。

「有料査定」はこんな方にオススメ

  • 親子間で不動産を売買する
  • 法人の代表者と法人との間で不動産を売買する
  • 関係会社間で不動産を売買する

このような間柄の人たちの売買では、不動産価格を操作することが可能。

つまり、意図的に利益を出したり損を出したりすることができます。

そのため売買そのものが脱税行為にも繋がりかねないため、不動産鑑定士による客観的な鑑定評価書が必要となってくるのです。

以上、不動産売却の見積もり査定方法について見てきました。

それでは次にそれぞれの見積もり査定方法のメリットとデメリットについて見ていきましょう。

2.「無料」「有料」の見積もり査定方法のメリットとデメリット

無料査定のメリット・デメリット

無料査定のメリットは、「無料」ということが最大のメリットです。

しかも査定額、つまり品質も有料査定と遜色はありません。

この無料査定が一般化しているため、有料査定の存在すら知らない人がほとんどです。

そのため有料査定をする人は、親子間売買などをする時に、税理士さんから「不動産鑑定士による鑑定評価書を取ってください。」と言われて、初めて有料査定の存在を知る方が多いです。

同じ価格を出すだけなのに、何故、無料査定では税務署に対して証拠資料とならないのかという点で不満に感じる方が多くいらっしゃいます。

そのため無料査定のデメリットは、公的な証拠資料とはならないという点です。

一方で不動産鑑定士による鑑定評価書などの有料査定は、税務署や裁判所などに対して証拠資料として用いることが可能です。

親子間や関係会社間で不動産を売買しても、事前に不動産鑑定士による鑑定評価書を取得して、その金額で売買を行えば、問題になることはありません。

不動産鑑定士による不動産鑑定は、国が定めた不動産鑑定評価基準に基づき価格が決定されます。

一方で不動産会社の無料査定は、特に基準がないため、例え同じ価格であっても、公的機関が証拠資料として認めにくいのです。

有料査定のメリット・デメリット

有料査定にメリットとデメリットは、無料査定との対の関係になります。

有料査定は「有料」であることがデメリットですし、税務署や裁判所に対して証拠資料となる点がメリットとなります。

そのため有料査定は、公的機関に証拠資料を出す必要性のある人にニーズがあると言えます。

以上、それぞれの見積もり査定方法のメリットとデメリットについて見てきました。

それでは次にどの方法がどんな人に適しているのか具体的に解説していきます。

3.無料査定、有料査定にどっちにするべき?注意点は?

無料査定に適している人

無料査定の目的は、あくまでも売値を決めること。

そのため個人の方が戸建やマンション・土地など、一般的な不動産を売却する場合は無料査定を行うことになります。

無料査定は必ずしも取得しなければいけないものではありません。

あくまでも売却の参考にするだけなので、自分で相場を把握している人は無料査定を取る必要もないと言えます。

例えば、マンションなどは同じマンションの別の部屋が売りに出されているケースがあります。

普段から売却のチラシを見ている人は相場を把握している方も多いです。

このような方は特段査定を取得する必要もないと言えますが、タダですのでやっても良いでしょう。

一方で相場を把握していない方は無料査定を利用して売値を決めましょう。

不動産一括査定サイトの利用がオススメ

ただ、複数の不動産会社を自分で調べて、1社ずつ何度も査定依頼を進めるのは大変です。

そんな時に不動産一括査定サイトの活用を強くオススメします。

不動産一括査定とは、売却を検討している不動産の情報を入力するだけで、複数の不動産会社から不動産の売却価格の査定を出してもらうことができるサービスのこと

便利な不動産一括査定サイトですが、筆者が知っているだけでも30はあります。

多くのサイトが乱立し、どのサイトを使えば良いか素人には分かりづらくなってしまっています。

実績や信頼性、提携不動産会社の質など、総合的に判断すると筆者は下記の3つをオススメします。

一括査定サイトのオススメ3選

  1. 超大手の不動産会社6社に唯一依頼ができる「 すまいValue
  2. NTTグループで安心、一番歴史があり実績抜群の「 HOME4U
  3. 地域密着の不動産会社にも数多く依頼ができる「 イエウール
  4. ※番外:一括査定と合わせて使うことで効果を発揮する「 SRE不動産(※旧ソニー不動産)

実績や信頼性はもちろんですが、上記3サイトは、机上査定での査定依頼が出来る点も大きなポイントになります。

机上査定とは、依頼時に入力した物件の基本情報を基に算出する査定方法で、不動産会社の担当者に物件を見てもらう必要もなく、家に居ながら気軽に査定額を知ることが可能です。

依頼時にメールで査定額を提示して欲しい旨を備考欄で伝えておけば、査定結果や担当者とのやり取りはメールで進むので、営業電話にも悩まずにやり取りすることも可能です。

オススメサイトの併用が鉄則

一括査定サイトごとに提携会社の性質は異なる為、売却を成功するためには、複数の一括査定サイトの併用がオススメです。

サイト選びのポイントとしては、売却物件のエリアに応じて、下記のような使い分けがいいでしょう。

所在地別地域毎のおすすめ

対象物件種別

おすすめポイント

物件所在地に応じたおすすめの使い方

不動産一括査定は、各社の特徴を活かして、複数社への査定依頼がおすすめです。

都心(東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪・兵庫・京都・奈良)の場合

一括査定サイトの他にも、売主専門の不動産仲介会社SRE不動産への相談がおすすめ

県庁所在地など比較的人口が多い都市の場合

すまいValueで大手へ、HOME4Uで地元密着から大手へ査定依頼することで漏れなくチェック

田舎など人口が少ない都市の場合

地方の提携企業も多いHOME4Uとイエウールの併用使いがおすすめ

査定対象の物件種別を比較

  • ◎特化してる
  • ○対応している
  • △要相談
  • ×対応していない
サイト名戸建マンション土地投資物件農地
○○○△△
○○○△△
○○○△○
○○○○×
○○○××
×◎×××
○○○△○
○○○△△
サイト名戸建マンション土地投資物件農地

提携会社数・特徴

サイト名提携会社数特徴公式サイト
大手不動産6社
※小田急不動産、住友不動産販売、野村の仲介、三菱地所ハウスネット、東急リバブル、三井のリハウス
・大手不動産6社にまとめて査定依頼できる
※この6社に依頼できるのはすまいValueのみ
公式サイト
1,300社以上・NTTグループで安心、実績も抜群
・フリーダイヤルの相談窓口あり
・大手、中堅、地域密着の会社にバランスよく依頼できる
公式サイト
1,600社以上・地方や田舎に強い公式サイト
1,800社以上・匿名査定対応
・地方含めて対応エリアが広い
公式サイト
2,000店舗以上・不動産メディア認知度No.1
・最大10社から一括査定可能
・不動産会社の特徴で選べる
公式サイト
2,500店舗以上・マンションに特化
・賃貸も同時査定可能
公式サイト
1,700社以上・サポート体制が充実
・様々な物件種別に対応
公式サイト
約700社以上・収益物件に特化
・最大10社から一括査定可能
公式サイト

一括査定サイトについては下記記事でさらに詳しく解説しています。

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無料の見積もり査定は「無責任」であることに注意

無料査定には国が定めた不動産鑑定評価基準のようなルールがありません。

各不動産会社が自由に査定をしますので、基本的にはどんな査定額を出しても自由。

不動産鑑定士は不当鑑定をしたら資格がはく奪されますが、不動産会社はどんな価格を提示しても問題がありません。

つまり不動産会社の無料査定は、ある意味で無責任な価格ですので、注意が必要となるのです。

無料査定は、不動産会社に依頼する前に行うのが通常。

高過ぎる査定額を出す会社に注意

そのため媒介契約を取りたい不動産会社は、あたかも高く売れそうなことを言って、高い査定額を出してくることがあります。

査定額が高すぎる不動産会社は危険

査定額が高すぎる不動産会社は危険

査定時点では、不動産会社は高く売ることよりも契約を取ることの方が優先されますので、本当に売却できる価格で査定をしてくるとは限りません。

無料査定の場合、査定額よりも安くしか売れないケースが多いです。

そのため、無料査定の場合は、査定額に一喜一憂せず、冷静に受け止めることが注意点となります。

ですので、複数の不動産会社に見積もり査定を取ってみて、相場観を掴むのと同時に、あなた自身の目で確かめる必要があるのです。

紹介した 「 すまいValue 」「 HOME4U などを利用して複数の不動産会社を探してみましょう。

無料の見積もり査定をしてもらう上で用意しておく書類

無料査定の場合、ネット上で申込のときは特に必要ありません。

ただ、実際に不動産会社に無料査定をする際には、最低限の書類はあったほうがスムーズです。

面積や築年数などは外部の人間でも登記簿謄本で把握が可能です。

登記簿謄本のサンプル

登記簿謄本のサンプル

ただし、未登記建物がある場合は、固定資産税納税通知書を用意してください。

未登記建物は外部の人間が面積等を確認できないため、本人しか持っていない固定資産税納税通知書を渡してあげる必要があります。

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またリフォーム履歴がある場合は、その内容の分かる資料を用意してください。

雨漏りなどの損傷部分がある場合は、その内容を事前に告知してください。

外部の人間が入手できず、売主しか分からない情報があれば、それに関する資料を用意しておきましょう。

不動産売却に必要な書類の詳細は下記をご確認ください。

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有料査定に適している人

有料査定は、「有料査定を取らざるを得ない人」が行います。

基本的には、親子間や法人の役員とその法人間、関係会社間などで取引をする人、つまり価格を操作できる関係にある人たちが不動産を売買する場合は必要となります。

また、大規模工場地や大型のオフィスビル、商業施設、倉庫など、街の不動産会社が扱わないような不動産を売却する際は、有料査定を取るケースが多いです。

倒産した会社の資産を売却する場合なども有料査定を取得します。

倒産した会社には銀行や取引先など多くの債権者が関わっているため、不動産鑑定士による客観的な鑑定評価が必要となるのです。

これらの有料査定の依頼主は、ほとんどが法人です。ほとんどの個人の方は有料査定に縁がないと言えます。

不動産鑑定については下記記事で詳しく解説しています。

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4.自分で不動産相場を調べる方法

不動産査定について解説してきましたが、ここでは、自分自身で不動産の相場を調べる方法を紹介していきます。

基本的には、査定をお願いするのが最も正確で、一番の近道となります。

あくまで参考レベルという認識で、不動産業者の査定結果の妥当性判断や、担当者へのヒアリング素材として紹介するサービスやアプリの活用もご検討ください。

レインズマーケットインフォメーション

レインズマーケットインフォメーションは、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営しているサイトで、直近一年間に売買された価格情報が検索できます。

過去2年間の市場動向がグラフ表示されるため、不動産価格の推移を知ることができます。

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土地総合情報システム

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地価公示とは、法令に基づき国家機関等により定期的に評価されている公的地価のうち、個別の地点、適正な価格が一般に公表されているもの

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不動産査定アプリ

不動産査定アプリとは、スマホを使って不動産査定の申込や相場を調査できるアプリです。

不動産査定アプリは、主に不動産会社または不動産一括査定サイトの運営会社が開発し、無料公開しています。

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マンション査定シュミレーション

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まとめ

動産売却の見積もり査定の注意点とオススメ方法について見てきました。

取引の相手方や保有している不動産の種類によって、無料査定や有料査定を使い分ける必要があります。

通常の売却であれば 「 すまいValue 」「 HOME4U などを一括査定を使いましょう。

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