賃貸住宅は住宅ローンでも借りれる?賃貸住宅4つのメリットと2つの注意点

賃貸住宅は住宅ローンでも借りれる?賃貸住宅4つのメリットと2つの注意点

自分だけの家を建てるには広すぎる土地を持っている人は、住宅ローンを使って賃貸併用住宅を建てるという方法があります。

こんな悩みをスッキリ解消!

  • 賃貸併用住宅とはどういうものか知りたい
  • 住宅ローンを使っての賃貸併用住宅を建てる方法を知りたい
  • 賃貸併用住宅にはどのようなメリットとデメリットがあるのかを知りたい

住宅ローンを使った賃貸併用住宅は経済的なメリットはありますが、立地が悪いと失敗します。

今回の記事では住宅ローンで建てる「賃貸併用住宅」にフォーカスしてお伝えいたします。

この記事を読むことで、あなたは住宅ローンで建てる賃貸併用住宅の基礎知識と注意点を知ることができます。

株式会社グロープロフィット 代表取締役 竹内英二

【執筆・監修】不動産鑑定士・宅地建物取引士・公認不動産コンサルティングマスター

株式会社グロープロフィット 代表取締役

竹内英二

大手ディベロッパーにて主に開発用地の仕入れ業務を長年経験してきたことから、土地活用や不動産投資、賃貸の分野に精通している。大阪大学卒業。不動産鑑定事務所および宅地建物取引業者である「株式会社グロープロフィット」を2015年に設立。

資格不動産鑑定士・宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)・中小企業診断士

1.住宅ローンとアパートローンの違い

住宅ローンが利用できる条件

自宅とアパートを兼ね備えた賃貸併用住宅では、自宅部分が50%以上(銀行によっては50%超)を占める場合は、住宅ローンを使って賃貸併用住宅を建てることができます。

賃貸併用住宅では、自宅部分を賃貸住宅部分と構造上、分けて登記する必要があります。

これは区分登記と呼ばれ、同じ建物でもマンションのように別々に分けて登記することを指します。

自宅と賃貸部分で分けて区分登記し、その面積が50%以上(銀行によっては50%超)担っていることが住宅ローンを利用できる判断基準となります。

基準を満たした賃貸併用住宅であれば、自宅とアパートの両方を住宅ローンを使って建築することが可能

住宅ローンとアパートローンの特徴

マイホームを建てるときに借りるローンは住宅ローン、アパート等の収益物件を建てるときに借りるローンはアパートローンと呼ばれます。

住宅ローンは、国民に広く住宅を普及させるための国の施策もあり、金利が安く設定されています。

基本的には全国どこでも借りることができ、物件の立地条件等で金利に差が出ることはありません。

住宅ローンは、大企業勤務や公務員、医者等、本人の能力が高い人ほど融資条件が良く、借入可能額も大きくなります。

本人の資産的な背景は関係なく、勤務先や年収によって借入可能額が決まります。

ただし、人によって金利に差が出ることはありません。

アパートローンは住宅ローンに比べて金利が高い

アパートローンは住宅ローンに比べて金利が高いのが特徴です。

また立地や建物の物件審査もあり、審査の結果次第では金利や貸付額も異なってきます。

好立地の新築物件などは、金利も安く借入可能額も大きくなる傾向にあります。

さらにアパートローンは人によって金利に差が生じます。

資産家のように他に資産を持っている人であれば金利が安いというような特徴もあります。

アパートローンの場合、大企業のエリートサラリーマンよりも、資産家の方が有利な場合があります。

また借入期間は住宅ローンもアパートローンも最長は35年です。

借入期間に差はありません。

住宅ローンとアパートローンの一番の違いは金利

両者の最も大きな差は「金利」。

固定金利については、2021年7月時点では

  • 住宅ローンの金利は35年で1.1%前後
  • アパートローンの金利は1.5%程度

になります。

ただし、資産家の場合はアパートローンでも金利が1%を切る場合があります。

変動金利については、2021年7月時点では住宅ローンの金利は0.4~0.8%程度。

アパートローンの変動金利は、だいたい住宅ローンの金利よりも1~2%程度高くなります。

アパートローンよりも住宅ローンの方が金利は安いというメリットはあります。

ただし、資産家にとって見ると、住宅ローンと同程度以下の金利で借りることができる可能性があります。

そのため、住宅ローンを使って賃貸併用住宅を作ることにメリットのある人は、資産家ではない人たちになります。

資産を持っていないサラリーマンであれば住宅ローンを使った賃貸併用住宅に金利メリットがあります。

以上、ここまで住宅ローンとアパートローンについて見てきました。

それでは、賃貸併用住宅のメリットについて深堀していきましょう。

2.賃貸併用住宅の4つのメリット

メリット①経済的メリット

賃貸併用住宅は、自宅部分と賃貸部分がくっついて一つの建物になっています。

賃貸部分には家賃が発生しますので、その家賃収入で自宅部分も併せて一つの建物の建築費を返済することができます。

つまり、自宅部分の返済も家賃収入で行うことができるため、住宅ローンの返済が軽くなるというメリットがあります。

通常、アパート経営では、賃料収入が借入金の返済を上回り、それがアパート経営の収入になります。

その収入部分を自宅の住宅ローンの返済にあてがうことができます。

賃料収入次第では、アパートの賃料収入だけで自宅の住宅ローンも返済することも可能です。

自分で住宅ローンを払うことなく、自分の家を手に入れることができるのは、大きなメリットであると言えます。

もちろん、金利は通常のアパートローンよりも安いため、アパート部分のローン返済も通常のアパート経営よりは楽になります。

メリット②自主管理が可能

通常のアパート経営では、不動産会社(管理会社)に管理を委託して、管理料を支払います。

管理料は、賃料の5%程度。

管理会社が行う管理の仕事とは、賃料の入出金代行やクレーム対応、オーナーへの窓口等が主な業務になります。

夜中に「給湯器が動かなくなりお湯が出なくなった」等の緊急対応等も管理会社の仕事です。

これらの管理業務は、オーナーと物件が距離が離れていることで委託が必要になっています。

ところが、賃貸併用住宅であれば、常にオーナーと入居者がコミュニケーションを取れる状況にあるため、管理会社に委託する必要がありません。

つまり、自主管理が可能になります。

自主管理を行えば、管理委託料が不要にあるため、通常のアパート経営よりも収益性が高くなります。

メリット③入居者との関係性が構築できる

近年のアパート経営では、空室を防ぐため、「いかに入居者に長く入居してもらうか」ということが課題になっています。

その課題解決の一つの方法として「入居者と顔の見える関係を作る」という方策があります。

顔が見えたら、「いってらっしゃい」や「おかえりなさい」等の挨拶をし、入居者に子供が生まれたらお祝いの品をあげる等の取組です。

このような取組を「テナントリテンション(入居者の保持)」と言います。

賃貸併用住宅では、テナントリテンションの取組がしやすく、入居者を長く留めることができます。

入居者が長く入居するアパートでは、退去時に発生するリフォーム費用や、入居者募集費用等の発生を防ぐことができるため、より収益性の高いアパート経営をすることが可能になります。

メリット④相続対策となる

アパート経営の最大のメリットは相続対策です。

賃貸併用住宅では、自宅の一部が賃貸住宅となるため、賃貸住宅部分に関しては、相続税評価額を引き下がる効果があります。

相続評価減が得られる部分は、あくまでも賃貸住宅部分。

50%が賃貸住宅であれば、全体の50%の相続税評価額が下がります。

賃貸住宅部分については、建物に借家権割合による評価減、土地に貸家建付地評価減の減額効果が適用されます。

全て自宅にしてしまうよりは、相続税の節税効果があります。

アパート経営の相続税対策については下記記事でさらに詳しく解説しています。

評価額が下がる!相続税対策のためのマンション経営・アパート経営の基礎知識

相続対策にはマンションやアパート、店舗などの収益物件の活用があります。 マンションを持つとなぜ相続税対策ができるのか、基 ...

続きを見る

以上、ここまで賃貸併用のメリットについて見てきました。

一見、メリットの多い賃貸併用住宅ですが、注意しなければならない点もあります。

3.賃貸併用住宅の2つの注意点

注意点①中途半端になる

何ごとも「併用」というのは、メリットを併せ持ちますが、同時にデメリットも併せ持つというケースが殆どです。

「日傘」と「雨傘」ですら、併用は流行りません。

併用してしまうと、「どっちつかず中途半端」になります。

日傘と雨傘を併用してしまうと、日傘にしてはオシャレ感がなく、雨傘としては小さくなり中途半端。

住宅ローンを使った賃貸併用住宅は、50%以上を自宅にしなければなりません。

ものすごく広い土地の場合、自宅を必要以上に大きくしなければなりません。

また狭い土地では自宅が小さくなります。

広い土地であれば、全て賃貸住宅にしてしまった方が儲かります。

また狭い土地であれば、全て自宅にしてしまった方が快適です。

併用することによって、いずれも中途半端になってしまいます。

狭小の土地の活用方法については下記記事でさらに詳しく解説しています。

10・15・20・25坪の狭地の土地活用!狭小地がしっかり利益を生む5つの方法

どうやって活用したら良いのだろうかと悩む土地があります。 その代表選手が狭い土地、いわゆる狭小地です。 狭小地は、立地が ...

続きを見る

注意点②立地が重要

次に、賃貸併用住宅で気を付けなければならない点は「立地」です。

半分はアパート経営を行うため、その土地が本当にアパート経営に向いている土地なのかどうかを見極めてから行う必要があります。

駅から遠い、賃貸需要が低い、周辺に空アパートがたくさんある等の土地であれば、賃貸併用住宅は避けるべきです。

自宅だけであれば問題なかったものも、わざわざ半分もリスクのあるアパートを建築してしまったため、ローン返済に苦しむというケースは良くあります。

仮に、入居者が入らなかった場合、自宅と賃貸部分も併せて住宅ローンを自力で返済しなければなりません。

家賃で自宅部分のローンを返すどころか、自宅と賃貸部分も併せて自分でローンを返さなければならない羽目になります。

賃貸経営が苦しくなるような立地で賃貸併用住宅を行うと、アパートリスクをモロに被ることになり、普通に住宅を建てるよりも大きなリスクを背負うことになります。

そのため、賃貸経営ができる立地かどうかを見極めてから検討するようにしてください。

ただし、仮に賃貸経営ができる立地であるとしならば、そのような土地は全て賃貸アパートにした方が収益性は高くなります。

結局のところ、どっちつかずですが、その割には大きな投資です。

賃貸「併用」住宅の投資は慎重に行うべきです。

土地の活用などの投資を考えるなら一括資料請求がオススメ

土地の活用などの不動産投資を考えるなら、とにもかくにも自らどういった活用方法があるのかを知って吟味すべきです。

まずは勉強も兼ねて、HOME4U土地活用 」を使って、多くのプランを見て検討するのが、一番成功への近道

中には変な会社からしつこい営業の売り込みがあるのではないの?と思う方がいると思いますが、心配も無用です。

HOME4U土地活用で提案してもらえる会社は、NTTグループならではの厳重な審査をしているため、安心して利用できます。

約60秒、しかも無料で利用・土地を持っていなくても利用できますので、まずは多くのプランを見て吟味してみましょう。

以上、ここまで賃貸併用住宅の注意点に見てきました。

賃貸併用住宅を検討する方は、必ず土地の一部売却も検討すべきです。

そこで次に一部売却について見ていきます。

4.一部売却して買い替えるという方法もあり

賃貸併用住宅を検討する方は、広い土地を持っている方が多いです。

「自宅にするは広すぎるから」という理由で一部を賃貸住宅にすることを検討します。

元々持っている土地が、賃貸経営ができる立地であれば、賃貸併用住宅という選択肢もあり得ます。

しかしながら、賃貸経営が難しい立地であれば、無理に賃貸併用住宅を行う必要はありません。

賃貸経営が難しい広い土地の場合、自宅に必要となる土地だけを一部残し、残りは売却という選択肢があります。

土地を売却して手にした現金で、都内のワンルームマンション等を購入すれば、賃料収入が得られます。

効果としては賃貸併用住宅と同じです。

ワンルームマンションから得られる賃料収入で、自宅の住宅ローンの一部を補填することができます。

ワンルームマンションを土地の売却額だけで購入すれば、ワンルームマンションの借入返済の心配も不要です。

元々持っている土地の賃貸経営に不安を持っているのであれば、より立地の良いところの物件に買換えることで、リスクを分散することができます。

賃貸併用住宅の代替案としては、土地の一部売却です。

一部売却をすることによって、リスクを分散し、中途半端さを排除することができます。

日傘は日傘で、雨傘は雨傘で勝負すべきです。

不動産一括査定を使って得意な不動産会社を探そう

不動産一括査定は筆者が知っているだけでも30はあります。

その中でも

  • 超大手の不動産会社6社に唯一依頼ができる「 すまいValue
  • 【1都3県・大阪・兵庫・京都・奈良】売主専門の数少ない不動産会社「 SRE不動産(※旧ソニー不動産)
  • NTTグループで安心、一番歴史があり実績抜群の「 HOME4U
  • 地域密着の不動産会社にも数多く依頼ができる「 イエウール

の4つを特にオススメしています。

筆者も不動産一括査定(「 すまいValue 」「 HOME4U 」「 イエウール 」)を利用しました。

下記は「 すまいValue 」を利用して「三井のリハウス」「東急リバブル」「三菱地所ハウスネット」より、査定結果をもらった写真。

とても分厚い査定書を見ながら、3社ともに丁寧に説明をしていただきました。

不動産査定書を3社より入手

不動産査定書を3社より入手

ひよこ生徒 解決
ひよこ生徒
知名度がある大手に依頼すれば問題ないですか?
売却を成功させるなら大手・中堅・中小を幅広く依頼した方がいいぞ!
フクロウ先生
フクロウ先生

不動産一括査定の賢い使い方

不動産一括査定の賢い使い方

不動産一括査定の賢い使い方

売らなくてもOK!簡易的な机上査定&メール連絡も可能

紹介したサイトは、簡易的な机上査定も可能です。

また、イエウール以外は備考欄を設けており「メールでの査定額提示を希望」の旨を記載することで、不動産会社に伝わります。

ご要望・ご質問の欄にメールでの査定額を希望

ひよこ生徒 困り
ひよこ生徒
どの一括査定なら「机上査定」「メール要望」が使えるんですか?
下記に比較してまとめてみたぞ!
フクロウ先生
フクロウ先生
一括査定机上査定備考欄
すまいValue
HOME4U
イエウール  
SRE不動産(※旧ソニー不動産)

土地を部分的に売却する場合、分筆する必要があります。

分筆とは土地を分けること

土地を一部切って売却する方法については、下記に詳しく解説しています。

土地を半分(分筆)に切って売却する場合の注意点と手順について徹底解説
土地を半分に分筆・分割して売却する場合の手順と注意点を徹底解説

土地活用が上手くできていない、資金が必要になったなど、人はさまざまな理由で土地を売却します。 なかには、相続時に相続税の ...

続きを見る

また、広い土地をいっそのことすべて売却したい人は、下記の記事がオススメです。

広い土地の売却は苦戦する!スムーズに高く売るための不動産会社の選び方と注意点
広い土地の売却は苦戦する!スムーズに高く売るための不動産会社の選び方と注意点

土地には様々な広さがあります。 戸建住宅の敷地は、一般的に30~60坪が標準的。 それよりも大きな土地は総額も大きくなる ...

続きを見る

5.まとめ

賃貸併用住宅ローンで賃貸住宅を建てる場合の注意点と代替案について見てきました。

賃貸併用住宅は、一見するとメリットも多いですが、とても中途半端な投資であり、結局のところ流行っていません。

普通にアパート経営を行うのと同様の覚悟が必要になりますので、十分に検討した上で決断するようにしましょう。

おすすめ記事一覧

63,227view
不動産一括査定

不動産一括査定サイトのオススメを先に見たい人はコチラ マンションや一戸建て、土地などの「不動産を売りたい」と考え始めたと ...

69,688view
マンション売却で3人に1人が失敗している?2つの落とし穴と間違いない成功のコツ

一生涯でマンションを売却する機会は、ほとんどありません。 何から始めたらいいのか分からず、インターネットでいろいろ調べて ...

16,045view
一戸建て売却は苦戦しやすい?トラブルなく高額査定してもらう4つのコツ

一戸建てをスムーズに売却するコツを先に見たい人はコチラ 一戸建て(一軒家)を売却するには、正しい手順があります。 でも、 ...

20,667view
専門家が39社から選んだ!不動産査定サイトのオススメ6選【2019年版】

不動産を売却する際、いくらくらいで売れそうなのか、査定を行うことから始めます。 不動産査定は、不動産売却の第一歩です。 ...

-住宅ローン
-

© 2021 不動産売却の教科書