今は投資用マンションの売り時?投資用マンションが高く売れる10のタイミング

投資用マンション売却のタイミング

不動産投資は出口戦略も重要となりますが、売却で重要となってくるのが売るタイミングです。

投資用マンションも株式投資と同じで、様々な外部要因によって市況が変化します。

2021年10月時点では総じて不動産は売りどきですが、この売りどきがいつまでも続くかは分かりません。

こんな悩みをスッキリ解消!

  • 投資用マンションをより高く売却できるタイミングを知りたい

そこで今回の記事では、投資用マンションを高く売るための10個のタイミングについて解説します。ぜひ最後までご覧ください。

株式会社グロープロフィット 代表取締役 竹内英二

【執筆・監修】不動産鑑定士・宅地建物取引士・公認不動産コンサルティングマスター

株式会社グロープロフィット 代表取締役

竹内英二

大手ディベロッパーにて主に開発用地の仕入れ業務を長年経験してきたことから、土地活用や不動産投資、賃貸の分野に精通している。大阪大学卒業。不動産鑑定事務所および宅地建物取引業者である「株式会社グロープロフィット」を2015年に設立。

資格不動産鑑定士・宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)・中小企業診断士

1.低金利のときに売る

投資用マンションは低金利のときに売ると高く売ることができます。

以下に、過去20年間における中古マンション(投資用・居住用含む)の価格と金利の推移を示します。

中古マンション価格と金利の推移

出典:中古マンション価格「東京カンテイ」、金利「財務省

投資用マンションの価格は、純収益(NOI)をNOI利回りで割って価格を求める「収益還元法」と呼ばれる計算方法によって価格が求められるのが基本です。

収益還元法によって求められる「収益価格」の算式は以下のようになります。

収益価格 = 純収益(NOI) ÷ 利回り(NOI利回り)

純収益はNOI(Net Operating Income:エヌオーアイと呼ばれる)を用います。

NOIは、年間賃料収入から年間費用を引いて求めたものです。

分母の利回りは、NOIの価格に対する利回りですので、NOI利回りと呼ばれます。

NOI利回りは、金利と不動産リスクプレミアムの合計で構成されています。

NOI利回り = 金利 +不動産リスクプレミアム

不動産リスクプレミアムとは、立地や築年数等の要素を投資家がリスクとして見積もった概念的な数値のこと

不動産リスクプレミアムを一定とした場合、NOI利回りは金利が低くなるほど小さくなります。

つまり、金利が低くなれば分母であるNOI利回りも小さくなり、その結果、収益価格が高くなって投資用マンションも高く売却できるようになるのです。

2個目のh2の前

2.円安の時期に売る

投資用マンションは円安の時期に売ることもポイントです。

円安とは、他国通貨に対する日本円の価値が低下すること。円安に動くと株が買われる傾向があるが、一方で、輸入コストが上昇し、石油や原材料の価格が上昇するという側面もある。

以下に、過去20年間における中古マンション(投資用・居住用含む)と円相場の推移を示します。

中古マンション価格と円相場の推移

出典:中古マンション価格「東京カンテイ」、円相場「IMF Data

昨今は、海外の投資家も日本の不動産を購入するようになってきました。

外国人投資家の中で、特にアジア系の投資家は自国の収益物件の利回りが低いため、日本の不動産を割安に感じていることから、日本の収益物件に高い関心を寄せています。

円安になれば、海外の投資家にとって日本の不動産はさらに割安感が出ることから、海外投資家の需要が高まります。

近年では、円安方向に動くと、日本の不動産価格の値段は上がるようになってきており、円相場が2013年以降に大きく円安方向へと動いたことで、その後、マンション価格は上昇が続いています。

今後、円相場が円高方向に動いてしまえば、海外投資家の動きが鈍くなり、日本の投資用マンションの価格が下落することも懸念されます。

3.日銀がREITを買い入れている間に売る

投資用マンションは日銀がREITを買い入れている間に売ることもポイントです。

REITとは、Real Estate Investment Trust(不動産投資信託)の頭文字を取った略称

以下に、2003年以降における中古マンション(投資用・居住用含む)とREIT指数の推移を示します。

中古マンション価格とREIT指数の推移

出典:中古マンション価格「東京カンテイ」、REIT指数終値「Kabutan

REIT指数とは、東京証券取引所に上場しているREITの全銘柄の時価総額加重平均のこと。基準日である2003年3月31日の時価総額を1,000として算出される。

日銀はインフレ政策の一環としてREITの買入を定期的に行っています。

日銀によるREITの買入は2010年8月より行われてきており、その後、日本のREIT指数は上昇傾向を続けています。

REITは日銀が購入していることから安心感が広がり、現在の日本では多くの銀行もREITを購入しているという状況です。

REITは配当を維持しなければならないため、REIT市場が活性化するとREITを運営している投資法人がオフィスビルや賃貸マンション等をたくさん購入するようになります。

収益物件に対する投資法人の購入需要が高まれば、必然的に日本全体の収益物件の価格が高まり、投資用マンションも高く売却できるようになるのです。

現在の日本におけるREITや不動産投資市場は、日銀による継続的な買入の影響が強いと言われています。

日銀は今のところREIT買入を止めていませんが、いつまで続くかはわかりません。

日銀がREITの買入を止めてしまえば、日本の不動産投資市場は大きく冷え込む可能性もあるため、今のうちに売却してしまった方が良いのです。

日銀のREITの買入結果については、以下の公式情報をご確認ください。

4.土地価格が上昇時に売る

投資用マンションは土地価格が上昇時に売ることもポイントです。

マンションの値動きと土地価格の値動きはほぼ一致しています。

以下に、過去20年間における中古マンション(投資用・居住用含む)と土地価格の推移を示します。

中古マンション価格と土地価格の推移

出典:中古マンション価格「東京カンテイ」、土地価格「国土交通省

2020年7月の都道府県地価調査では、新型コロナウイルスの影響により全国平均の土地価格が2017年以来3年ぶりに下落に転じたことが公表されました。

土地価格の値動きは中古マンションの価格とほぼ同じ軌道となっていることから、今後、投資用マンションの価格が下がる可能性が強く懸念されます。

低金利の状況が続いたとしても、投資用マンションの価格は下がる可能性がありますので、ここ1~2年は重要な見極め時期となります。

新型コロナウイルスと中古マンションについては、以下の記事で詳しく解説しています。

コロナショックで変わる不動産市場
不動産業界激震!コロナウイルスが中古マンションに与える衝撃とは?

マンションを売る予定だった人は、「コロナウイルスによって不動産業界はどのようになってしまうのだろう?」と思っている方も多 ...

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5.金融機関が安定しているうちに売る

投資用マンションは金融機関が安定しているうちに売ることもポイントです。

新型コロナウイルスによる不況は、リーマンショック時とは異なり金融機関の機能が正常に維持されたまま不況に転じていることが特徴となっています。

2021年10月時点においては、リーマンショック時のように投資をしたくても融資が受けられないという状況ではないため、実体経済が悪くても投資用マンションの価格の値下がりはまだ見られません。

金融機関は今のところ安定していますが、実は今後は予断を許さない状況となっています。

緊急事態宣言が出された2020年4月~5月にかけて、国内の銀行は多くの企業に甘い融資審査で多額の融資を行いました。

このときの融資が焦げ付き始めると、今後、金融機関までダメージを受けることになるため、2021年以降は融資環境が極端に悪くなる状況が発生する可能性もあるのです。

投資家がお金を借りたくても借りられない状況になれば、リーマンショック時のように投資用不動産の価格が大きく下がっていきます。

リーマンショック時は投資家の投資意欲は高かったにも関わらず、融資を受けられない投資家が大量に発生したため、需要が下がり収益物件の価格が大きく下がってしまいました。

日銀もリスク資産であるREITを買い続けていることもあり、今後、日本の金融機能はかなり危うい状況が懸念されます。

6.築15年以内に売る

投資用マンションは.築15年以内に売ることもポイントです。

投資用マンションは、15年目以降に大規模な修繕が行われるターニングポイントを迎えます。

共用部と専有部の各部位の修繕周期の目安は下表の通りです。

区分所有マンションの場合、共用部はマンション管理組合が修繕し、専有部は区分所有者が修繕を行います。

箇所部位修繕周期の目安
共用部陸屋根・ルーフバルコニー11年~15年目
外壁11年~15年目
雨樋11年~15年目
ベランダ11年~15年目
廊下・階段11年~15年目
土台11年~15年目
専有部給湯・風呂釜11年~15年目
エアコン11年~15年目
浴室設備11年~15年目
洗面化粧台21年~25年目
トイレ5年~10年目

建物は多くの部位が15年目までに修繕の目安を迎えることがわかります。

築15年目には大規模修繕が発生してしまいますので、売却するなら築15年目を迎える前に売ってしまった方が良いです。

7.入居者が入っているときに売る

投資用マンションは. 入居者が入っているときに売ることもポイントです。

入居者が入っていない状態の投資用マンションは、想定賃料での査定が行われます。

空室の状態だと、多くの場合、想定賃料が保守的に見積られてしまいます。

賃料が低めに見積もられてしまえば、収益還元法の分子であるNOIが小さくなってしまうため、算出される収益価格も低くなってしまうのです。

一方で、入居者が決まっている状態であれば、その賃料が「論より証拠」となるため、低く見積もられる心配はありません。

いたずらに安く値付けをされないためには、入居者は埋まっている状態で売った方が良いのです。

尚、なかなか入居者が決まらない場合には、とりあえずフリーレントを使ってでも入居者を決めておくことをオススメします。

フリーレントとは入居当初数カ月間の賃料を無料とするサービスのこと

フリーレントでも入居者が入っていれば、数ヶ月後の売却時には賃料が発生しているため、入居者が入っているのと同じ状態で査定をしてもらうことができます。

8.専有部や共用部がリノベーションされた後に売る

投資用マンションは. 専有部や共用部がリノベーションされた後に売ることもポイントです。

区分所有マンションの場合、共用部はマンション管理組合が修繕し、専有部は区分所有者が修繕を行います。

専有部が空室対策等でリフォームされていれば、物件価値は当然に上がっていますので、高く売れるチャンスになります。

投資用マンションの場合、共用部もリノベーションされることがあります。

例えば、共用部のエントランスがグレードアップされれば、専有部までも価値が上がります。

自分で専有部をリノベーションしなくても、共用部が知らない間にリノベーションされることもありますので、共用部がリノベーションされたらタイミングを見て売却するのも良いでしょう。

9.所有期間が5年超になったら売る

投資用マンションは. 所有期間が5年超になったら売ることもポイントです。

投資用マンションの売却では、譲渡所得が発生すると税金も生じます。

譲渡所得は以下の計算式で求められるものです。

譲渡所得 = 譲渡価額 - 取得費 - 譲渡費用

譲渡価額は売却価額です。

取得費とは、土地については購入額、建物については購入額から減価償却費を控除した価額になります。

減価償却とは、建物の価値を減少させていく会計上の手続きを指します。

譲渡費用は、仲介手数料や印紙税などの売却に直接要した費用です。

譲渡所得がプラスになる場合、税金は譲渡所得に税率を乗じて求められます。

税金 = 譲渡所得 × 税率

税率は、売却する年の1月1日時点において所有期間が5年超のときは長期譲渡所得、1月1日時点において所有期間が5年以下のときは短期譲渡所得と分類されます。

長期譲渡所得と短期譲渡所得の税率は以下の通りです。

所得の種類所有期間所得税率住民税率
短期譲渡所得5年以下30%9%
長期譲渡所得5年超15%5%

復興特別所得税の税率は、所得税に対して2.1%を乗じます。

税金は、長期譲渡所得となると短期譲渡所得よりも約半分になります。

そのため、売却時の節税を考慮するなら、所有期間は5年超となった段階で売却した方が良いのです。

長期譲渡所得と短期譲渡所得については、以下の記事で詳しく解説しています。

不動産売却の短期・長期譲渡所得とは?税率の違いと見極め方
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10.アンダーローンとなったタイミングで売る

投資用マンションは. アンダーローンとなったタイミングで売ることもポイントです。

売却時にローン残債が売却額を上回ってしまう状態のことをオーバーローンと呼びます。

それに対して、ローン残債が売却額を下回っている状態のことをアンダーローンと呼びます。

ローン残債は売却額で一括返済することが基本ですので、売却はアンダーローンとなったタイミングで売却することがコツです。

オーバーローンとアンダーローンのイメージ

オーバーローンとアンダーローンのイメージ

頭金の少ない状態で物件を購入していると、売却時にオーバーローンとなっている可能性があります。

投資用マンションは土地価格があるため、建物の築年数が何年経過したところで価格はゼロ円になることはありません。

一方で、ローンに関しては返済が進めばいずれゼロ円になります。

そのため、オーバーローンは時間が経てば必ず解消される問題です。

査定を取ってみて、オーバーローンであれば無理に売却する必要はありません。

ローンの返済が進み、アンダーローンの状態となったら、再び売却にチャレンジすることをオススメします。

ローンが残っている投資用マンションの対処法については、以下の記事で詳しく解説しています。

ローン残債がある投資用マンション売却のコツ
ローンが残っている投資用マンションの売却とオーバーローンの対処法を解説

投資用マンションはローンが残っている状態で売却されることが多く、これから投資用マンションを売却しようと思っている人は、「 ...

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これまで投資用マンションが高く売れるタイミングについてお伝えしてきましたが、最後に投資用マンションを高く売却する方法についてお伝えします。

11.これから投資用不動産を売却するなら「まずは査定依頼から」

まず、投資用不動産の売却は、不動産会社に査定してもらうところからスタートします。

投資用不動産の主な買主は投資家です。投資家は、通常、収益物件をメインで扱うような投資物件に強い不動産会社で物件を探しています。

逆に言うと、売却の際も、そのような多くの投資家を抱えている不動産会社に頼むのが効率的です。

不動産会社には、物件の種別やエリアによって得意・不得意がある

投資用マンション売却に強い不動産会社に頼むことが重要なポイント

気をつけなければいけないのは、査定額はあくまで、不動産会社がいくらで売れそうなのかを判断した価格です。

不動産会社ごとに、実績や算出方法が異なるので、不動産会社によって査定額がバラバラになってしまうことが一般的です。

投資物件に関しては、賃料収入など収益性も加味しながら査定をするため、なおさら不動産会社の力量で査定額にバラつきが出てきます。

なので、査定は複数の不動産会社に依頼して、比較検討することがとても大切です。

しかし、複数の不動産会社を自分で調べて、1社ずつ何度も査定依頼を進めるのはとても大変です。

そんな時に不動産一括査定サイトの活用を強くオススメします。

不動産一括査定とは、売却を検討している不動産の情報を入力するだけで、複数の不動産会社から不動産の売却価格の査定を出してもらうことができるサービスのこと

売却することは決まっておらず、現在の市場価格を確認してみたいという方でも活用出来るので、定期的にチェックしてみるのも良いでしょう。

便利な不動産一括査定サイトですが、筆者が知っているだけでも30はあります。

多くのサイトが乱立し、どのサイトを使えば良いか素人には分かりづらくなってしまっています。

実績や信頼性、提携不動産会社の質など、総合的に判断すると筆者は下記の3つをオススメします。

都市部での売却なら

超大手の不動産会社6社に唯一依頼が一括査定サイト「 すまいValue

東京・神奈川・千葉・埼玉・名古屋・大阪・兵庫・福岡といった都市部での売却なら活用マストです!

都市部以外での売却なら

NTTグループで安心、一括査定サイトのなかで最も歴史があり、実績も抜群の「 HOME4U

すまいValue 」で対象外のエリア(都市部以外)での売却なら活用マストです!

上記サイトとセットで活用

投資物件の売却に特化した不動産一括査定サイト「 RE-Guide

上記2サイトと合わせて活用すると効果的です!

上記オススメサイトの査定依頼フォームでは、「物件の状態」と「賃料」を問う項目があるので、人に貸している投資用物件の場合は「賃貸中」にチェックの上、現在の賃料を入力しておきましょう。

投資用物件の査定は賃料が大きく関わってきますので、入力しておいた方が正確な査定結果を得ることができます。

「すまいvalue」入力画面

「すまいvalue」入力画面

まとめ

投資用マンションの売却タイミングについて解説してきました。

投資用マンションを高く売るためのタイミングは以下の10個があります。

投資用マンションを高く売るための10つのタイミング

  1. 低金利のときに売る
  2. 円安の時期に売る
  3. 日銀がREITを買い入れている間に売る
  4. 土地価格が上昇時に売る
  5. 金融機関が安定しているうちに売る
  6. 築15年以内に売る
  7. 入居者が入っているときに売る
  8. 専有部や共用部がリノベーションされた後に売る
  9. 所有期間が5年超になったら売る
  10. アンダーローンとなったタイミングで売る

好機を逃さず、売却できる準備ができたら、査定に取り掛かるようにしましょう。

複数の不動産会社に査定依頼したい方は、不動産一括査定サイトの利用をオススメします。

不動産一括査定サイトについては、以下の記事で詳しく解説しています。

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