太陽光発電事業者に土地売買しても大丈夫?よくあるトラブルと2つのメリット・特徴

太陽光発電事業者に土地売買しても大丈夫?よくあるトラブルと2つのメリット・特徴

自然エネルギーのブームが過ぎてから久しいですが、未だに太陽光発電の土地売買は見られます。

太陽光発電は儲からなくなってきたことから、太陽光発電事業者への土地売買はトラブルも増えてきています。

こんな悩みをスッキリ解消!

  • 太陽光発電事業者に土地を売ると、どんなメリットがあるの?
  • 太陽光発電事業者への土地売買では、どんなトラブルが起きやすいの?
  • 太陽光発電事業者に土地を売却する際には、何に注意すればいいの?

そこでこの記事では、「太陽光発電事業者への土地売買をめぐるトラブル」にフォーカスしてお伝えします。

この記事を読むことであなたは、太陽光発電事業者への土地売買トラブルや、売買の際の注意点について知ることができます。

本記事のポイントまとめ

  • 太陽光発電事業者への土地売却のメリットは、以下の2つ
    1. 利用価値の低い田舎の土地でも売れる
    2. 価格が意外と高い
  • 太陽光発電事業者への土地売却の注意点は、以下の2つ
    1. 不動産会社の協力が得にくい
    2. 農地は農地転用が必要となる
  • いきなり太陽光事業者に売却するのではなく、まずは不動産会社への相談がオススメ
    ※詳細は「まずは不動産会社へ通常の売却を相談するのが先決」に解説しています。
株式会社グロープロフィット 代表取締役 竹内英二

【執筆・監修】不動産鑑定士・宅地建物取引士・公認不動産コンサルティングマスター

株式会社グロープロフィット 代表取締役

竹内英二

大手ディベロッパーにて主に開発用地の仕入れ業務を長年経験してきたことから、土地活用や不動産投資、賃貸の分野に精通している。大阪大学卒業。不動産鑑定事務所および宅地建物取引業者である「株式会社グロープロフィット」を2015年に設立。

資格不動産鑑定士・宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)・中小企業診断士

1.太陽光発電事業者への土地売却の2つのメリット

太陽光発電事業者への土地売却のメリットは、以下の2点です。

2つのメリット

  • 利用価値の低い田舎の土地でも売れる
  • 価格が意外と高い

メリット1.利用価値の低い田舎の土地でも売れる

太陽光発電事業者への土地売却のメリットは、利用価値の低い田舎の土地でも売れるという点です。

人口減少と東京一極集中が続く中、全国で活用できない利用価値の低い土地が増えています。

アパート等の土地活用は当然無理ですし、戸建て分譲のディベロッパーへ売却することも無理です。

貸せないし、売れないといった八方ふさがりの中、太陽光発電は数少ない土地の利用方法ということができます。

太陽光発電は、田舎でも可能な土地活用方法といっても、買取価格な年々下がり、制度もコロコロ変わるなど、個人が行うにはリスクが高過ぎる事業となっています。

そのため、今から自分で太陽光発電事業を行うことはオススメしません。

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しかしながら、プロの太陽光発電事業者に売却するのであれば、話は別です。

売却してしまえば、太陽光発電事業のリスクは事業者が負うことになりますので、売主だけなら大きなリスクを伴うことはありません。

「太陽光発電事業者への売却」は、利用価値の低い田舎の土地に残された数少ない選択肢であり、検討する価値は十分にあるといえるでしょう。

メリット2.価格が意外と高い

太陽光発電事業者への土地売却は、価格が意外と高いという点もメリットです。

これは、あくまでも利用価値の低い田舎の土地であることが前提ですが、そのような土地の中では売却価格は高いです。

太陽光発電事業者は、坪単価5千円~3万円程度で買い取ってくれます。相場が坪1万円を下回るような土地であっても、坪1万円以上で購入してくれるケースもあるため、結構、高く売ることが可能。

山林のような土地でも坪5千円というのがあります。山林には、坪単価が数百円という物件もたくさんあり、その10倍以上の価格である坪5千円というレベルは、破格の値段といえます。

もちろん、普通の住宅地の価格と比較すると、かなり安いです。住宅地として売れる土地であれば、住宅地として売った方が高くなります。

あくまでも、誰も買ってくれないような土地の中では、高く売れるという点がメリットです。

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以上、ここまで太陽光発電事業者への土地売却のメリットについて見てきました。

太陽光発電事業者への土地売却は、通常の土地売却とは異なる特徴があります。

そこで次に、太陽光発電事業者への土地売却の特徴について解説いたします。

2.太陽光発電事業者への土地売却の特徴

太陽光発電事業者への土地売却の特徴は、売買契約から引渡までの時間がかかるという点です。

売買契約を締結してから引渡まで、どんなに早くても3~6ヶ月程度であり、場合によっては1年以上先になることもあります。

不動産の売却では、売買契約時は手付金だけであり、残金は引渡時に入金されます。引渡が先ということは、「売るという約束はしたけれども、お金が入ってくるのはずっと先」ということ。

太陽光発電事業者への売却が時間かかる理由

通常、売買契約を締結してから引渡までの期間は1ヶ月ですので、通常の売却と比べるとかなり長くなっています。

一般的な住宅の売買では、売買契約から引渡までの期間を1ヶ月設けるのは、その間に買主が銀行に住宅ローンの本審査を通すためです。

住宅ローンの本審査は、売買契約書が必要書類となるため、売買契約と引渡はずらす必要があります。

一方で、太陽光発電事業者への売却では、売買契約から引渡までの間に、太陽光発電事業者が行政に対して太陽光発電の事業申請や許可を受けることを行います。

太陽光発電の申請は、土地が決まっていないと行うことができないため、事前に購入予定の土地の売買契約書が必要となるのです。

買主が売買契約から引渡までの間に行っていることが、行政手続きなので、住宅ローン審査とは重みが全く異なります。

売却地が農地の場合など、許可が下りないこともあります。

本来なら、太陽光発電事業者は土地の引渡を受けてから申請すべきですが、太陽光発電事業者はそこまでリスクを取りません。

とりあえず契約書の段階で申請だけを行い、許可が下りたら購入するというのが太陽光発電事業者の購入スタンスです。

以上、ここまで太陽光発電事業者への土地売却の特徴について見てきました。

太陽光発電事業者への売却は、「太陽光発電事業の許可が下りたら購入する」という条件が付きます。

このような条件のことを「停止条件」と呼びます。では、停止条件とは一体何なのでしょうか。

そこで次に、停止条件について解説いたします。

3.停止条件とは

「もし太陽光発電事業の許可が下りたら買います」みたいな条件付きの売買を停止条件付売買と言います。

停止条件は、契約のイメージと言葉が逆であるため、良く誤解されます。

停止条件付とは、売主と買主との間で既にお互いが売買する意思があるものの、売買を停止させている条件を付けている契約になります。

イメージとしては下図左のような状態。左図は停止条件と言うシャッターが下りているため、車(売買)が前に進めません。

条件が成就し、シャッターが上がれば車(売買)が前に進むというのが停止条件付売買です。

停止条件のイメージ

停止条件のイメージ

「太陽光発電事業の許可」というのは、車(売買)を「停止させている条件」になります。

太陽光発電事業の許可が下りれば、シャッターが開き、車(売買)が進んで引渡まで進むことができます。

良く、「太陽光発電事業の許可が下りたら、売却が停止するってこと?」と誤解されます。

そうではなく、「太陽光発電事業の許可が下りたら」というのは、今の売買を停止させている条件なので、条件が成就したら停止が解除され、売却が前に進むということ。

停止条件付売買はトラブルの元

太陽光発電事業者との売買では、この停止条件付売買となることが通常です。この停止条件付売買であることが、トラブルの原因になっています。

最も多いのは、売却できるものだと思っていたのにもかかわらず、停止条件によって売却できなかったというトラブルです。

しかも、この太陽光発電事業の停止条件は、条件がいつ成就するのかが分かりません。半年後なのか、1年後なのか分からず、売主としては、その間、ずっと売買契約に拘束されることになります。

そこで、停止条件付売買をする場合は、太陽光発電事業者との売買代金よりも上回る買主が現れた場合には、売主はそちらに売却できる等の特約を入れておいた方が良いです。

他の条件の良い買主が現れたら、そちらに売却できるようにしておけば、長期間、太陽光発電事業者との契約に拘束される必要はありません。

条件の良い買主が現れるかどうかは別として、他の良い話を逃してしまうリスクは回避できます。

また、「○○までに許可が取れなかったら契約を解除する」といった期限を設けておくのも一つ。売主からも解除権を確保しておくことが、リスクヘッジとなります。

以上、ここまで停止条件について見てきました。

太陽光発電事業者に土地を売却する場合は、いくつか注意しておきたいことがあります。

そこで次に、太陽光発電事業者への土地売却の注意点について解説いたします。

4.太陽光発電事業者への土地売却の2つの注意点

太陽光発電事業者への土地売却の注意点は、以下の2点です。

2つの注意点

  1. 不動産会社の協力が得にくい
  2. 農地は農地転用が必要となる

注意点1.不動産会社の協力が得にくい

太陽光発電事業者への土地売却は、不動産会社の協力が得にくいです。

引渡までが長く、不動産会社もいつ仲介手数料が入ってくるか分かりません。

また、売主から、「一体、どうなっているのか?」とクレームが入ることも多く、やりにくいというのが実態です。

不動産会社に太陽光発電事業者へ売却してくれと頼んでも、良い顔はされないでしょう。

注意点2.農地は農地転用が必要となる

土地が農地の場合、農地法の転用許可が必要となります。

農地の転用許可も加わるため、停止条件のハードルが高くなり、売却できなくなる可能性が高まります。

農地を太陽光発電事業者へ売却する場合、農地転用の許可が下りるかどうかについて、事前に都道府県等に確認しておくことをオススメします。

農地法や農地転用については下記記事で詳しく解説しています。

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以上、ここまで太陽光発電事業者への土地売却の注意点について見てきました。

太陽光発電事業者への売却は、停止条件付でやりにくいですが、今後、太陽光発電事業はどのようになっていくのでしょうか。

そこで次に、太陽光発電の将来性について解説いたします。

5.太陽光発電の将来性

太陽光発電は、買取価格が毎年下がっています。2021年における太陽光発電の買取価格は「14円+税」です。

太陽光発電事業者の投資採算ラインは30円後半と言われており、買取価格は既に投資採算ラインを下回っています。

そのため、今後は新しく太陽光発電事業者が増えていくということはほぼありません。

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例えば、今現れた太陽光発電事業者よりも、もっと高い金額で購入したいという太陽光発電事業者が現れる可能性は、限りなくゼロに近いです。

元々、太陽光発電事業者への売却価格は高いため、売買契約で、「売買代金よりも上回る買主が現れた場合に、その買主へ売却できる」旨の特約を定めていたとしても、実質的には無意味です。

すると、太陽光発電事業者への売却は、リスクヘッジのしようがなく、いつまでも「宙ぶらりん」となる可能性もあります。

そのため、太陽光発電事業者への売却は、まず「売れても売れなくてもどちらでも良い土地」で行う必要があります。

「すぐに売りたい」とか「確実に売却したい」といった土地には向いていません。

太陽光発電事業の将来性を踏まえれば、「売れれば、ラッキー」という程度の気持ちで売却するようにしてください。

まずは不動産会社へ通常の売却を相談するのが先決

以上の事からも、まずは太陽光事業者に売却するのではなく、不動産会社への相談がいいでしょう。

ただ、なかなか売れない土地である可能性が高いため、1社の不動産会社だけではなかなか売却できないでしょう。

必ず複数の不動産会社への相談をオススメします。

ただ、複数の不動産会社への相談と言っても探すのが面倒だと思います。そんな時に便利になるのが不動産一括査定。

一括査定とはインターネット上であなたが売りたいと思っている不動産情報・個人情報を入力すると、複数の不動産会社が自動的に見つかり一度に査定依頼できるサービス

一括査定サービスの仕組み

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複数の不動産会社から査定額を提示してもらうことができ、だいたいの相場観を掴むことができます。一括査定の流れとしては下記の通り。

一括査定の流れ

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不動産一括査定のオススメは 「すまいValue」「HOME4U」 「イエウール」

便利な不動産一括査定サイトですが、筆者が知っているだけでも30はあります。

多くのサイトが乱立し、どのサイトを使えば良いか素人には分かりづらくなってしまっています。

実績や信頼性、提携不動産会社の質など、総合的に判断すると筆者は下記の3つをオススメします。

一括査定サイトのオススメ3選

  1. 超大手の不動産会社6社に唯一依頼ができる「 すまいValue
  2. NTTグループで安心、一番歴史があり実績抜群の「 HOME4U
  3. 地域密着の不動産会社にも数多く依頼ができる「 イエウール
  4. ※番外:一括査定と合わせて使うことで効果を発揮する「 SRE不動産(※旧ソニー不動産)

実績や信頼性はもちろんですが、上記3サイトは、机上査定での査定依頼が出来る点も大きなポイントになります。

机上査定とは、依頼時に入力した物件の基本情報を基に算出する査定方法で、不動産会社の担当者に物件を見てもらう必要もなく、家に居ながら気軽に査定額を知ることが可能です。

依頼時にメールで査定額を提示して欲しい旨を備考欄で伝えておけば、査定結果や担当者とのやり取りはメールで進むので、営業電話にも悩まずにやり取りすることも可能です。

オススメサイトの併用が鉄則

一括査定サイトごとに提携会社の性質は異なる為、売却を成功するためには、複数の一括査定サイトの併用がオススメです。

サイト選びのポイントとしては、売却物件のエリアに応じて、下記のような使い分けがいいでしょう。

所在地別地域毎のおすすめ

対象物件種別

おすすめポイント

物件所在地に応じたおすすめの使い方

不動産一括査定は、各社の特徴を活かして、複数社への査定依頼がおすすめです。

都心(東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪・兵庫・京都・奈良)の場合

一括査定サイトの他にも、売主専門の不動産仲介会社SRE不動産への相談がおすすめ

県庁所在地など比較的人口が多い都市の場合

すまいValueで大手へ、HOME4Uで地元密着から大手へ査定依頼することで漏れなくチェック

田舎など人口が少ない都市の場合

地方の提携企業も多いHOME4Uとイエウールの併用使いがおすすめ

査定対象の物件種別を比較

  • ◎特化してる
  • ○対応している
  • △要相談
  • ×対応していない
サイト名戸建マンション土地投資物件農地
○○○△△
○○○△△
○○○△○
○○○○×
○○○××
×◎×××
○○○△○
○○○△△
サイト名戸建マンション土地投資物件農地

提携会社数・特徴

サイト名提携会社数特徴公式サイト
大手不動産6社
※小田急不動産、住友不動産販売、野村の仲介、三菱地所ハウスネット、東急リバブル、三井のリハウス
・大手不動産6社にまとめて査定依頼できる
※この6社に依頼できるのはすまいValueのみ
公式サイト
1,300社以上・NTTグループで安心、実績も抜群
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・大手、中堅、地域密着の会社にバランスよく依頼できる
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2,500店舗以上・マンションに特化
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1,700社以上・サポート体制が充実
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約700社以上・収益物件に特化
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一括査定サイトについては下記記事で詳しく解説しています。

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まとめ

太陽光発電事業者への土地売買はトラブルが多いということや、売買の際の注意点について見てきました。

太陽光発電事業者への売却は、停止条件付であることがネックです。

確実に売れる保証はないので、過度な期待は避けましょう。

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