自宅や空き家などの不動産を売却するときは更地がいい?不動産のプロが教える判断基準

不動産を売却するときは更地がいい?不動産のプロが教える判断基準

更地の方が高く売れると聞いたことのある人もいると思います。

ただ、不動産を売るのが初めての方は、更地にすべきかどうかの判断基準が分かりません。

こんな悩みをスッキリ解消!

  • 不動産を売却するときは更地にしたほうがいいのかどうかが知りたい
  • 更地にすることでのメリットとデメリットを知りたい

そこで、今回の記事では不動産を売却する時の方法としてある「取壊し」にフォーカスしてお伝えします。

この記事を読むことで、あなたは自分が売却しようとしている不動産は更地にして売るべきなのかどうかが判断できるようになることを約束します。

本記事のポイントまとめ

株式会社グロープロフィット 代表取締役 竹内英二

【執筆・監修】不動産鑑定士・宅地建物取引士・公認不動産コンサルティングマスター

株式会社グロープロフィット 代表取締役

竹内英二

大手ディベロッパーにて主に開発用地の仕入れ業務を長年経験してきたことから、土地活用や不動産投資、賃貸の分野に精通している。大阪大学卒業。不動産鑑定事務所および宅地建物取引業者である「株式会社グロープロフィット」を2015年に設立。

資格不動産鑑定士・宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)・中小企業診断士

1.どういう不動産の場合は更地にするべきなのか

どういう不動産の場合は、更地にすべきなのかを考える前に、更地の魅力について簡単におさらいしておきます。

更地の魅力は購入希望者が多いこと

国土の狭い日本では更地が最も価値が高いと言われています。

更地が高い理由は諸説ありますが、1つには更地には用途の多様性があるということ

例えば商業地にある大きな更地であれば、

  • オフィスビルを建てたい人
  • マンションを建てたい人
  • 商業施設を建てたい人

など、様々な目的を持った人たちがその土地を欲しがります。

その更地を買いたい人が増えれば増えるほど、買主間の土地の争奪戦が激しくなり、高く売れるということ。

一方で、オフィスビルが建っている、戸建が建っているなどの建物付きの不動産では、用途が限定されてしまいます。

そのため、オフィスが欲しい、戸建が欲しい人しかその不動産に関心を持たないため、買主間の土地争奪戦は緩くなり、高く売れないということになります。

またアメリカのような土地が有り余っている国では、逆に更地には価値がありません。

アメリカでは建物があってこそ不動産に価値が認められるため、更地が高いというのは日本独自の風習と言えます。

更地化にすべきか否かの判断基準は「建物の価値」で決める

ではどのような場合に更地にするべきなのでしょうか。

それはズバリ建物に価値が無くなった時です。

ここで言う価値とは、値段ではなく、本当に価値がない建物のことを指します。

築20年は取り壊さない、築30年は取り壊しを検討

例えば、木造戸建住宅は築20年で価格がゼロで査定されます。

しかしながら、今時の戸建住宅は築20年でも十分に住めます。

築20年で壊してしまうのは、少しもったいないです。

購入者の立場からすると、築20年程度の建物であれば、更地価格で土地建物を購入できるお得な物件と考えることができます。

そのため取り壊さなくても買手がつく可能性は十分に有りますので、築20年程度であれば、取り壊さなくても良いでしょう。

木造戸建住宅の場合、築30年程度だと、本当の価値も無くなってきます。

また昭和56年6月より前に建築確認を受けた建物は旧耐震基準のため、耐震性が劣ります。

今は令和2年ですから、ちょうど築35年以上の建物が該当します。

旧耐震の戸建住宅は、著しく市場性が劣るため、取り壊した方が良いことが多いです。

木造戸建住宅の場合は、築30年が取壊しの一つの目安とお考え下さい。

壊さない方が良い物件もある

一方で、建物が古くても「古民家」として価値のあるものは、取り壊さない方が良いです。

昨今の古民家ブームを受け、古民家は高く売れます。

普通の住宅として利用するだけではなく、「古民家カフェ」や「古民家ヨガ教室」などで利用したい人が関心を示すため、価格が高くなる傾向にあります。

特に、都内の港区、目黒区、渋谷区、世田谷区あたりのオシャレゾーンに古民家をお持ちの方は、希少性が高いため安易に取り壊さないことをオススメします。

空き家の活用方法については下記記事で詳しく解説しています。

また取り壊すべきかどうかプロでも迷う物件もあります。

例えば、郊外の駅近くにある築30年程度でテナントが空になったオフィスビルです。

躯体が鉄筋コンクリートの場合は、築30年であれば十分に使えます。

ただテナント需要が低く、新たにテナントを入居させることができないため、利用価値が著しく低くなっている状況で取り壊すべきか悩ましいです。

このような物件は、一般的に取り壊すとワンルームマンション業者が土地を購入する可能性が高いです。

ただローンが残っている場合は、さらに判断に迷います。

このような場合は、2段階で売却するのが良いでしょう。

まずは現状の建物付きで売却をトライします。

古い建物でもリノベーション業者が買う可能性があるから。

それでもやはり売却できない場合は、2段階目として取り壊して更地化して売却するのが良いでしょう。

更地にすべき基準、残しておくべき基準まとめ

これまで説明した内容を元に建物を「更地」にすべき基準と「家を残しておく」すべき基準を表にまとめました。

建物を更地にすべき基準建物を残しておくべき基準

・築30年を超えている木造住宅

・築古アパート

・「古民家カフェ」などの活用として需要のある立地にある古民家

・築30年を超えている鉄筋コンクリートのテナントビル

・そもそも、解体費用が売却査定額を超えている

更地化すべき建物は小さな木造の築古アパートや築30年を超えている木造住宅です。

これらの物件を更地化すると戸建住宅用地としても買いに来る業者が増えるため、高くなります。

入居者が自然と退去し、全部空室となった段階で、更地化して売るのがオススメです。

安い賃料で頑張って入居者を集めるよりは、更地にして売却し、その資金を頭金として新たな収益物件に変えた方が良いでしょう。

次に不動産売却するときに更地にするメリットとデメリットについて見ていきましょう。

2.不動産を売却するときに更地にするメリットとデメリット

更地のメリットとデメリット
更地にするメリットは購入希望者が増え早期に売却できる

更地にするメリットは「購入希望者が増え早期に売却できる」ということ。

古い建物付きの物件は、「(更地価格)-(取壊し費用)」で査定されます。

そのため、理論上は、売主が壊しても、買主が壊してもお金に関しては変わりません。

理屈の上では売主がわざわざ取り壊さなくても良いような気がします。

しかしながら、この取壊し費用というものは、通常はローンが組めません。

買主が負担する場合、取壊し費用分の自己資金が必要になります。

例え物件が取壊し費用分だけ安く購入できるとしても、取壊し費用をキャッシュでポンと出せる人はそう多くないのです。

そのため古い建物付きの物件は買い希望者が激減してしまうため、なかなか売れなくなります。

多くの場合、古い建物付きの不動産の購入者は、不動産会社となります。

不動産会社は取壊しを自己資金で行い、更地にして転売します。

転売益も考慮した形で購入してくるため、不動産会社に売却する場合は、「(更地価格)-(取壊し費用)-(転売益)」の価格で売却することになり、実際は相当安く売却している形となってしまいます。

更地にするデメリットは取壊し費用の発生

次に更地にするデメリットを紹介します。

デメリットは取壊し費用を自己資金で負担しなければならないことです。

取壊し費用は、

  • 木造では坪4~6万円
  • 鉄骨造では坪6~8万円
  • 鉄筋コンクリート造では坪8~10万円

程度が相場です。

例えば延べ床面積が30坪の戸建住宅であれば、取壊し費用は120万円~180万円程度となります。

ただ、この取壊し費用については、立地条件によってかなり費用が上下することを認識しておいてください。

取壊し費用は、建物周辺の敷地が広い場合は施工条件が良く取り壊しやすいため、安くなります。

一方で、敷地が狭く、また対象地までのアクセス条件が悪く、ガードマンを何人も配置しなければならないような物件の場合は、高くなります。

取壊し費用があまりにも高くなる場合は、取り壊さず、そのまま売るのが賢明です。

まずは「ヌリカエ」を利用して複数の解体業者に取壊し費用の見積もりをとることをオススメします。

家の解体費用の相場については下記記事にさらに詳しく解説しています。

3.不動産売却を成功ポイントと注意すべきポイント

不動産売却を成功させるポイントとしては、多くの購入希望者を集めること

更地にして用途の多様性を広げることも、その1つです。

更地にすると、買手が買い易い状況になり、購入希望者が増え、結果、早く高く売れるようになります。

一方で、注意点としては、取壊し費用については立地条件によってブレが大きいということ

プロは必ず取壊し費用の見積もりを取って判断しています。

繰り返しになりますが、安易に取壊し費用を計算せず、「ヌリカエ」で複数の解体業者から見積を取得し、本当に取り壊すべきかどうかを最終判断してください。

4.更地する前に複数の不動産会社に査定相談をするのがオススメ

家を取り壊す判断を自分でする前に必ず不動産会社に査定相談をしてください。

中には古家付きの方が高く売れることもあります。

たまたま買主が古家を求める可能性もあります。

ようは買い手がいるか否かで変わってくるのです。

NTTグループで安心運営の「HOME4U」や地域密着の不動産会社が多数参加している「[T_サービス名_HOME'S売却査定]」などの不動産一括査定を使うと、大手から地域密着まで様々な不動産会社に査定相談ができます。

HOME4U」「[T_サービス名_HOME'S売却査定]」は要望欄もあり、「家付きが良いのか更地がいいのかアドバイスください。」と伝えれば、しっかりと対応してもらえます。

HOME4Uの要望

HOME'Sの要望

HOME'Sの要望

机上査定を選択すれば、簡易的な査定額をメールでもらえます。

HOME4Uの査定の方法選択画面

また、要望欄に「メールで査定額の提示を希望」と書けば、不動産会社にも伝わります。

ご要望・ご質問の欄にメールでの査定額を希望

思いがけない買主を抱えている可能性もあり、査定額が付く場合も多いです。

ただし、地域によっては不動産会社が1社しか出てこな可能性があります。

HOME4U」「[T_サービス名_HOME'S売却査定]」で栃木県で実施したところ、それぞれ1社しか出てきませんでした。

HOME4Uで1社見つかる

HOME4Uで1社見つかる

HOME'Sで1社見つかる

HOME'Sで1社見つかる

1社だけのアドバイスだと適切に判断ができません。

もし1社しか出てこないようであれば、「HOME4U」「[T_サービス名_HOME'S売却査定]」や「イエウール」を併用して、複数の不動産会社に相談できるようにしましょう。

一括査定サイトについては下記記事でさらに詳しく解説しています。

まとめ

不動産を売却するときは更地にするべきなのかどうかの判断基準について見てきました。

更地化すべきかではなく、「購入希望者を増やすにはどうすべきか」という発想で売却戦略を見直してみてください。

必ず自分で判断する前に不動産会社に相談してください。

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