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法テラスの弁護士費用免除の条件とは?立て替えを利用するメリット・デメリットも紹介

法テラスで弁護士費用を立て替えてもらうときには、そもそも法テラスとはどのような機関なのか、利用にはどのような条件があるのか気になるところです。

法テラスでは弁護士費用の立て替え制度を利用することができますが、誰でもすぐに利用できるわけではないため、収入や依頼内容の条件などは前もってチェックすることが重要です。

また、法テラスの利用にはメリットもデメリットもあるため、利用を検討する際にはメリットとデメリットについても理解を深めたいところです。

そこで今回は、法テラスの特徴についてわかりやすく解説したうえで、立て替え制度を利用する条件やメリット、デメリットを詳しく紹介していきます。弁護士費用が工面できず困っている方は、申請前に積極的に確認してみてください。

目次

法テラスの特徴とは?

まずは、法テラスの特徴や制度を理解するうえでの重要なポイントを整理していきましょう。

国が立ち上げた法的機関

法テラスは、国が立ち上げた法的機関のことをいいます。正式名称は「日本司法支援センター」ですが、一般的には通称として法テラスの名前で呼ばれるのが特徴です。管轄は法務省が行っています。

法テラスは法的トラブルに悩む方が利用できる国の機関のため、離婚問題、借金問題、相続問題、その他民事訴訟などさまざまなトラブルの際に利用ができます。

問題・トラブル解決に向けた総合案内を行っているため、「法的にトラブルになって困ったときはどうすれば良いのか」と悩んでいる方は、法テラスを利用することでさまざまな案内やアドバイスが受けられます。

法テラスの窓口・事務所は全国さまざまな場所に設置されています。法的な問題の相談先がわからないときは、近くの地方事務所を探して足を運んでみましょう。また、問い合わせ・相談の際にはサポートダイヤルやメールフォームなども利用可能です。

弁護士費用を一時的に立て替えてくれる「民事法律扶助」

法テラスではさまざまな法的トラブルの総合案内を行っていますが、代表的な制度としては、「民事法律扶助」の制度が挙げられます。民事法律扶助では、弁護士・司法書士へ依頼する費用を、一時的に立て替えてもらうことができます。

弁護士費用・司法書士費用は、高いときは数十万円かかることも珍しくありません。ある程度経済的に余裕がなければ費用の工面は難しいため、法的テラスの民事法律扶助は、費用がなかなか用意できない方たちを救済するために設けられています。

そのため法的テラスをとおして費用を立て替えてもらうときは、簡単にいうと次のような流れで弁護士・司法書士費用を払う仕組みになります。

  1. 法テラスを通じて法律相談&依頼
  2. 法テラスが費用を立て替え
  3. 法テラスへ費用を分割払いで支払う

「弁護士に依頼したいが、費用が用意できない」と悩んでいる方は多いため、そういった場合は法テラスでの相談を検討してみましょう。高い費用を分割払いで支払っていけるのは、大きなメリットになります。

弁護士に無料で相談できるサービス「法律相談援助」

法テラスでは、弁護士へ無料相談ができる「法律相談援助」という制度も利用できます。

弁護士や司法書士への相談には、通常では相談料がかかるため、相談料の準備ができない方も多いでしょう。依頼費用だけでなく、相談料も決して安いものではありません。

そのため法テラスでは、一定の条件を満たす方に向けて、無料相談を実施しているのが特徴です。近くの事務所に問い合わせて条件を確認し、問題がなければ、専用の窓口で相談が可能になります。

書類作成援助をしてくれる

法テラスでは、書類作成援助の制度も利用可能です。法律関係の書類作成は、複雑でわかりにくいものも多いため、専門家からのサポートを受けることができます。

書類作成援助の制度利用に関しても一定の条件を満たす必要がありますが、条件に当てはまればサポートしてもらうことで書類作成がスムーズになります。

法テラスの弁護士・司法書士費用の目安

法テラスを通じて弁護士や司法書士に依頼したときには、費用を立て替え払いというかたちでのちに支払っていきます。費用は法テラスのほうである程度目安が定められているため、事前に確認するようにしましょう。

また、法テラスの費用目安を調べる際には、一般的に弁護士に依頼したときにかかる費用・相場とも比較したいところです。費用を比較したうえで法テラスを利用すべきか決めたい方も多いでしょう。

次の表は、法テラスの費用目安と一般の弁護士費用目安の比較表になります。法律相談、任意整理、自己破産、示談交渉、離婚、労働審判の項目で比較しているため、法テラスを利用する際には前もってチェックしておきましょう。

スクロールできます
法テラスの費用の目安一般の弁護士費用の目安
法律相談無料約5,000円/30分~1時間
任意整理事件1社 実費10,000円、着手金33,000円
2社 実費15,000円、着手金49,500円
3社 実費20,000円、着手金66,000円
4社 実費20,000円、着手金88,000円
5社 実費25,000円、着手金110,000円
6~10社 実費25,000円、着手金154,000円
11~20社 実費30,000円、着手金176,000円
21社以上 実費35,000円、着手金198,000円
※過払い金がある場合は別途報酬金要
1社 約2~3万円
着手金 2~3万円
減額報酬 10~15%
自己破産事件1~10社 実費23,000円、着手金132,000円
11~20社 実費23,000円、着手金154,000円
21社以上 実費23,000円、着手金187,000円
※過払い金がある場合は別途報酬金要
着手金 20~50万円
成功報酬 0~30万円
実費 2~50万円
示談交渉事件実費20,000円、着手金88,000円着手金・報酬金:20~40万円
離婚事件調停 実費20,000円、着手金110,000円
調停不調後の訴訟原告 実費35,000円、着手金165,000円
訴訟原告 実費35,000円、着手金231,000円
調停 着手金30~40万円、成功報酬30~40万円
裁判 着手金30~50万円、成功報酬30~60万円
労働審判事件実費20,000円、着手金110,000円
※別途報酬金要
着手金 10~30万円
成功報酬 10~20%
※料金は全て税込表示です。

あくまで目安のため、事件内容によって費用は前後します。しかし比較してみると、法テラスの費用のほうが一般の弁護士費用よりも安く収まる傾向にあることがわかります。

利用には条件を満たす必要がありますが、法テラスは相場よりも安い値段で弁護士に依頼できる可能性があるという点でも、メリットがあるといえるでしょう。

法テラスで弁護士費用を立て替えてもらう際の利用条件

法テラスは無料相談が可能だったり、費用の立て替え制度が利用できたりするなど多くのメリットがありますが、誰でも気軽に利用できるわけではありません。利用するには、法テラスが定める、収入や資産、その他事件内容などの条件を満たす必要があります。

主な利用条件は次のとおりです。

  • 収入の基準が一定額以下
  • 資産の合計が一定額以下
  • 勝訴の見込みがあるかもしれない
  • 民事法律扶助の趣旨に適すること

上記の条件を満たす方は、審査ののち、弁護士費用を立て替えてもらうことができます。では具体的にどのような条件になるのか、詳細を整理していきましょう。

収入の基準が一定額以下

法テラスを利用するには、まず一定額以下の収入状況でなければなりません。詳細は次のとおりです。

人数手取りの月収額の基準家賃または住宅ローンを負担している場合に加算できる限度額
1人18万2,000円以下
(20万200円以下)
4万1,000円以下
(5万3,000円以下)
2人25万1,000円以下
(27万6,100円以下)
5万3,000円以下
(6万8,000円以下)
3人27万2,000円以下
(29万9,200円以下)
6万6,000円以下
(8万5,000円以下)
4人29万9,000円以下
(32万8,900円以下)
7万1,000円以下
(9万2,000円以下)
※料金は全て税込表示です。

東京や大阪などの生活保護一級地の場合は、各項目内のカッコ内に記載されている金額が当てはまります。また、家賃または住宅ローンを負担しているときに加算できる限度額については、居住している場所が東京特別区(=東京都23区)に該当するときはカッコ内記載の金額が基準として適用されます。

基本的に申込者と同居している家族に収入があるときは、どれだけ家計に貢献しているかを鑑みつつ収入に合算することになります。ただし、離婚問題で依頼する場合において相手方が配偶者になる場合は、収入は合算せず申込者の収入のみが対象です。

資産の合計が一定額以下

収入以外にも、資産についても条件は設けられています。法テラスを利用するには、資産の合計額が次のように一定額以下である必要があります。

人数資産の合計額の基準
1人180万円以下
2人250万円以下
3人270万円以下
4人300万円以下

上記の資産合計額には、自宅以外の不動産、有価証券、そして現金、預貯金などが含まれます。持っている資産が上記の合計額以下でなければ、残念ながら法テラス利用の申請をすることはできません。

また、収入の条件と同様に離婚問題の場合は、相手方の資産は合算の対象にはなりません。

勝訴の見込みがあるかもしれない

事件の内容や依頼内容についても、法テラスの利用の際には条件としてかかわってきます。まず基本の条件は、勝訴の見込みがあるかもしれないことです。

勝訴の見込みがほとんどなく、かなり不利な条件の事件は、弁護士にとって依頼を受けるメリットがありません。したがって法テラスを利用する際にも、不利な内容の依頼は、条件を満たさないことが多いです。

民事法律扶助の趣旨に適すること

民事法律扶助は、経済的に困窮しており、弁護士費用を用意することが困難な方を救済する制度です。したがって制度の目的・趣旨に合っていない方は、立て替え制度を利用することはできません。

わかりやすくいえば、次のようなケースが当てはまります。

  • 犯罪利用
  • 報復
  • 宣伝やPR

上記の目的での利用は、民事法律扶助の趣旨にふさわしくないと判断されるため、申請は不可となります。本来の趣旨とは異なるかたちで、制度を不正利用するのはやめましょう。

生活保護を受給している場合

生活保護を受給している方は、立て替えてもらった弁護士費用は原則として返済免除となります。生活保護受給者の方にとって高い費用を用意して弁護士に依頼するのは、立て替え払いでもかなりハードルが高いため、免除の措置がとられるようになっています。

また、制度を利用した際にはまだ生活保護を受給していなかったものの、返済が始まる段階では受給している方も免除の対象です。

しかし逆に、事件が解決する前に生活保護受給が終わった場合は、返済免除とはならないため注意が必要です。

ただし事件内容次第では、生活保護を受けている方でも返済免除にならないケースもゼロではありません。詳細は法テラスへ確認しましょう。

法テラスの弁護士費用立て替えを利用するメリット

ではここからは、法テラスで弁護士費用の立て替えを利用することには、具体的にどのようなメリットがあるのか整理していきましょう。主に挙げられるのは、次のメリットです。

  • 費用の免除が受けられる
  • 分割払いが可能

やはり費用の立て替えにおけるメリットは大きいといえます。では、それぞれのメリットにおける重要なポイントを整理していきましょう。

費用の免除が受けられる

法テラスで弁護士費用の立て替えをしてもらえれば、一時的でも費用は免除されます。また、生活保護受給者の方であれば、原則として費用は完全に免除となります。

弁護士や司法書士に依頼するにあたって、ネックなポイントとなるのは、やはり相談料や依頼料の高さです。「費用がもう少し安ければ弁護士にも相談したいのに」「もう少し時間があれば費用を工面できるのに」と感じたことがある方は、実際に多いでしょう。

法テラスでは一時的に費用支払いを免除し、その後立て替え分を返済していく仕組みが取られます。費用の高さが難点で、弁護士や司法書士への依頼をためらっている方は、積極的に利用すべきといえるでしょう。

分割払いが可能

法テラスで弁護士費用や司法書士費用を立て替えてもらったときは、一定の猶予期間を経て、かかった費用を法テラスへ返済することになります。

返済にあたっては分割払いが可能なため、経済的に困窮している方にとっては非常に助かるでしょう。高額な弁護士費用も、ゆっくりと支払っていけます。分割払いのペースは基本的に毎月5,000~1万円程度に調整してもらえるため、毎月の負担はそこまで大きくなりません。

法テラスの弁護士費用立て替えを利用するデメリット・注意点

法テラスには便利なポイントがさまざまありますが、残念ながらデメリットもあるため、利用を検討する際にはデメリットにも目を向ける必要があります。主なデメリット・注意点は次のとおりです。

  • 審査に1か月かかる場合がある
  • 弁護士は選ぶことができない
  • 経験の浅い弁護士も多い
  • 事件以外の問題は一切サポートはしない

利用できるまでに時間がかかることや弁護士を選べないことなどのデメリットは、特に注意したいポイントといえるでしょう。上記のデメリットをネックに感じる方は、法テラスは気軽に利用すべきとはいえないでしょう。

では、それぞれのデメリットや注意点における重要なポイントを見ていきましょう。

審査に1か月かかる場合がある

法テラスでは、利用条件を満たせばすぐに利用できるわけではありません。利用にあたってはまず審査が実施されるため、審査にとおらなければ最終的には利用は不可となります。審査の結果が来るまでには1か月ほど時間を要するのが特徴です。

そのため、例えば早めに示談交渉をしなければならない状況にあり困っているときは、急ぎの対応を実施してくれる弁護士に相談するのが望ましいです。しかし法テラスではまず審査の行程が入るため、急ぎの対応には向いていません。

利用条件を確認→申請書類の用意・作成→審査となれば、立て替え制度利用までには手間も時間もかかります。

したがって法テラスを利用する際には、時間がかかることを念頭に置いたうえで申請をする必要があります。ある程度時間にゆとりのある方向けの機関であることを覚えておきましょう。

弁護士は選ぶことができない

法テラスでは原則的に、相談・依頼をする弁護士を自由に選ぶことはできません。

したがって「実績豊富な弁護士が良い」「自身との相性を確かめてから依頼する弁護士を決めたい」などの要望があったとしても、基本的にその要望を聞いてもらうことは難しいです。相談・依頼は法テラスが決定した弁護士にする必要があります。

例えば、「担当の弁護士があまりベテランではなさそうで不安」「説明がわかりにくいため、正直ほかの弁護士が良かった」と感じたとしても、原則的に選択の余地はないということです。

弁護士によってそれぞれキャリアは異なるため、法的トラブルの際に安心して依頼するには、実績豊富で人気の弁護士を見つけることが重要といいます。

そのため弁護士を自身で選べることを重視したい方にとっては、法テラスはデメリットのほうが大きくなる可能性があります。立て替え制度が利用できることのメリットと照らし合わせて、よく検討することが大事です。

経験の浅い弁護士も多い

法テラスでは弁護士を選べないため、場合によっては、経験の浅い弁護士が担当になることもあります。

実際に法テラスで対応してくれるスタッフ弁護士は、10年以下のキャリアの弁護士が多いといわれています。そのため実績・経験豊富な弁護士に担当してもらえる可能性は低い傾向にあります。

もちろん経験が浅くても法の専門家であることは変わりないため、問題なく対応してもらえるのは確かです。しかし実績の面でより安心感を得たいのであれば、自身で弁護士を探して依頼するのが望ましいでしょう。

ベテランの弁護士に担当してもらいたい方は、法テラスの利用は慎重に検討すべきといえます。

事件以外の問題は一切サポートはしない

法テラスでは主に無料相談や費用の立て替えを目的として運営されています。そのため事件以外のサポートは、基本的に行ってもらえません。

例えばサポート体制の充実している法律事務所であれば、相談者のメンタルケアなども実施してくれる場合があります。また、専用アプリやマイページサービスなどを通じて、依頼の進捗状況をチェックできることもあります。

しかし法テラスでは、付随するサポート・サービスは受けられないことがほとんどです。そのため法的トラブル解決にあたって総合的なサポートを希望する方には、法テラスの利用は向いていない可能性があります。

法テラスの利用がおすすめの方

法テラスの利用を検討する際には、条件を満たしている方でも、利用すべきかどうか迷うことも多いでしょう。利用について迷ったときには、やはり法テラスの利用がおすすめの方の特徴について知ることが大切です。

法テラスの利用がおすすめの方は、主に次のようなポイントに該当する方です。

  • 法的トラブルを相談したい方
  • お金がないが、弁護士に依頼したい方
  • 生活保護を受けている方
  • 利息や手数料を払いたくない方

上記の点に当てはまるときは、利用申請を積極的に検討したいところです。では、詳細を一つひとつチェックしていきましょう。

法的トラブルを相談したい方

法的テラスは、法律がかかわるトラブルが解決せず困っている方に向けた総合案内所です。例えば、次のような点について相談したいときは法テラスでの無料相談や費用立て替え制度が利用できる場合があります。

  • 離婚
  • 相続
  • 借金
  • 示談交渉
  • 損害賠償
  • DV・ストーカー
  • セクハラ・パワハラ・モラハラ
  • 給料未払い
  • 女性の権利
  • 騒音・日照問題
  • 交通事故
  • インターネットトラブル
  • 高齢者・障がい者・外国人向けの相談

このような問題で悩んでいて解決方法や相談先がわからないときは、法テラスの利用はおすすめです。法テラスはあらゆる法的トラブルに対応しています。

また、法テラスには専門オペレーターによるサポートダイヤルも設けられています。サポートダイヤルに問い合わせれば、法制度や相談すべき機関、組織などを詳しく教えてもらえます。「〇〇の問題に悩んでいるが、相談は受け付けてもらえるのか」という内容の問い合わせも可能です。

法的トラブルの相談ダイヤル0570-078374
犯罪被害者支援ダイヤル0570-079714

法テラスの利用について関心のある方は、まず上記のサポートダイヤルへ問い合わせてみるのもおすすめです。電話の受付時間は平日の9時~21時です。

また、法テラス公式ホームページ内にあるWebフォームからは、24時間365日メールでの相談も受け付けています。このような簡単な問い合わせでも解決できることは意外と少なくないため、困ったときは相談してみましょう。法テラスのサポートダイヤルはナビダイヤルのため通話料がかかりますが、メールであれば無料で問い合わせができます。

お金がないが、弁護士に依頼したい方

弁護士費用をどうしても用意できない方には、法テラスの利用はおすすめです。弁護士費用の立て替え制度を利用するには審査が必要となりますが、審査にとおれば、一時的に費用を立て替えてもらうことができます。

そして立て替え後は毎月5,000~1万円のペースでゆっくり返済していけるため、お金に余裕がない方でも弁護士への依頼ができるようになる仕組みです。

法テラスの場合、依頼する弁護士は自由に選べないものの、しっかりと知識を持った専門家に対応してもらえること自体は間違いありません。「費用を今準備しなくても依頼ができるなら、多少経験の浅い弁護士が担当でもかまわない」という方には、特にメリットは大きく感じられるはずです。

費用が準備できず困っている方は、やはり経済的に困窮している傾向が強く、そういった方にとっては法テラスの収入・資産の条件はそこまで厳しくないでしょう。条件を満たす可能性は高いため、費用が工面できないときは積極的に利用を考えたいものです。

生活保護を受けている方

法テラスの利用は、生活保護を受給している方にも非常におすすめです。生活保護を受けている場合、基本的に立て替えてもらった費用の返済は免除となります(事件内容やその他審査の結果次第では、生活保護受給者の方であっても返済が必要になる場合もあります)。

生活保護を受けている方にとって、相談料や着手金、成功報酬などの弁護士費用を準備するのはとても困難なものです。

しかし返済免除になる可能性が高いとなれば、相談は非常にしやすくなるでしょう。離婚や相続、労働問題などでトラブルになっても、法テラスを利用すれば相談ができるようになります。

利息や手数料を払いたくない方

法テラスに立て替えてもらった弁護士費用を分割で返済していく際には、手数料や利息などといった費用はかかりません。

通常、さまざまな場面で分割払いを利用する際には、利息や分割手数料などがかかることが多いです。そのため分割払いを利用すると、1回ごとの負担費用は少なくなるものの、総支払い額は利息や手数料分も含めて高くなってしまうのが難点です。

しかし法テラスでは、かかった弁護士費用をそのまま分割で支払っていくため、余計な費用は加算されません。手数料や利息で損をすることはないということです。

そのため、とにかく弁護士費用が準備できず困っている方のなかで、弁護士を選べないなどのデメリットが気にならない方には、法テラスの利用は向いているといえるでしょう。

法テラスに関するよくある質問

最後に、法テラスの利用に関してよくある質問をまとめていきます。法テラスでは法的トラブルの解決においてさまざまなメリットが受けられますが、初めて利用する方にとっては、不安に感じられることもたくさんあるはずです。

国が運営する機関とはいえ、法律関係にはなじみがない方がほとんどです。そのため法テラスを利用する際には、次のようなよくある質問は積極的にチェックしたいところです。

  • 自分で弁護士を選んで法テラスを利用することはできますか?
  • 無料相談に回数の制限はありますか?
  • 法テラスの事務所はどこにありますか?

では、それぞれのよくある質問の回答を見ていきましょう。

自分で弁護士を選んで法テラスを利用することはできますか?

法テラスでは、担当してもらう弁護士について希望を出すことは基本的にできません。法テラスが決めた弁護士に相談を聞いてもらったり、事件を解決してもらったりするため、場合によっては「相性が悪い」と感じる弁護士が担当になることも考えられます。

弁護士を選べないことのデメリットとしては、主に次のようなことが挙げられます。

  • 経験が浅い弁護士が担当する場合がある
  • 説明や案内の部分で相性の悪さを感じることがある
  • 裁判で勝てない可能性がある

実績・経験が少ない弁護士が担当になった場合、説明のわかりにくさや各種対応のスムーズさなどに不安要素が出てくる可能性があります。また、裁判で勝てない可能性についても否定はできないでしょう。

ただし、もちろんベテランの弁護士に依頼したとしても良い結果に至らないことはあります。相性の悪さが気になることもあるでしょう。

しかし自身で選んだ弁護士なら、納得感を得やすいのは確かです。法テラスでは費用の立て替え制度が利用できて非常に便利ですが、このように弁護士を選ぶことはできないため、弁護士への相談・依頼にあたって何を優先するのかは自身のなかで明らかにしておきましょう。

無料相談に回数の制限はありますか?

法テラスでの無料相談には、回数制限が設けられているため注意が必要です。

相談回数は、同じ事件のなかで3回まで可能となっています。相談時間は1回につき30分程度とされており、基本的には口頭での助言・説明がメインとなります。

無料だからといって何度でも無料相談ができるわけではないため、回数制限には注意しましょう。

法テラスの事務所はどこにありますか?

法テラスの地方事務所は、各都道府県内に設置されています。そのため相談に赴くときは、近くにある事務所の所在地を調べるようにしましょう。

ただし、設置されている事務所の数は、都道府県によってばらつきがある場合があります。1か所しかない都道府県もあれば、主要都市を中心に複数の事務所が設置されている都道府県もあります。

相談事務所の対応時間は平日の9時~17時くらいが目安になりますが、具体的な時間は事務所によって異なるため事前に調べておきましょう。また、相談内容によって対応時間や相談先の窓口は違ってくる場合もあります。

まとめ

法テラスを利用する際には、利用条件が設定されているため、まず条件を細かく確認する必要があります。収入や資産などの条件を満たさない場合は、残念ながら立て替え制度などの利用はできないため、注意しましょう。

法テラスを利用すれば、高額な弁護士費用も一時的に立て替えてもらうことができるため、経済的にゆとりがない方にとっては非常に便利です。「弁護士に相談したいが、費用をすぐに準備するのが難しい」と困っている方は、積極的に法テラスの利用を考えてみましょう。

しかし、法テラスには、弁護士を選べないなどのデメリットも伴います。審査に時間がかかる点も注意したいポイントの一つです。さまざまなメリットとデメリットを理解したうえで、法テラスを利用すべきかどうかを判断していきましょう。

※本記事の情報は2022年8月時点のものです。
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<参考>
法テラス

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